お嫁さん候補の天然ダークエルフは結局えっちの主導権が握れない! ※こちらは初稿セリフ台本になります。実際の音声と一部セリフが変わっている可能性がございます。 《トラック1 クールなお嫁さん》 来たわ!勇者様の乗る馬車よ! きゃーーっ!勇者様ぁ~~っ!こっち向いてーーっ! 手を振ってくれた!今私のために勇者様が手を振ってくれたわ! 馬鹿ね!私に振ったのよ! いいえ私よっ! おい勇者… 勇者様ーーーっ!こっち向いてこっちーーー! おい… きゃーーっ!かっこいいーーっ! お慕いしてます勇者様ーーっ! はぁ… 窓よ、閉じよ こほんっ 勇者…お前、あんまり寝てないだろ まだ王都に着くまで、少しある 寝ておけ なんだ、その目は? そうだな…人々は…お前が魔王を倒したことで、祝福ムード、なっている みんなお前に感謝、そして、慕っている …勇者として…民の声に応えようとするのは…その、素晴らしいことだ だが…先ほどから人が通る度に…手を振ってるじゃないか そんなんじゃ…休めないだろ? お互い、戦の傷、まだ癒えてないんだ え? 別に、シーニャは大丈夫だ このくらい、どうってことはない だが…勇者であるお前、が…疲れている姿を見せたら、 ほら、心配するんじゃないか? 国王が…な だから、謁見の時まで…しっかり休め それもまた勇者の務め…だろう? 別に疲れてないって? 嘘だな。 何年付き合い、共にしていると? 長い…長い旅だった… ダークエルフ国の王女、シーニャ 魔王に、操られていた それを…お前に助けられ、それから何年も…ずっと一緒 …冒険、してきた。嘘くらいわかる。 お前は今、疲れてる そういえば…覚えてるか? 我が故郷での、約束 父、シーニャをお前の嫁にする…と ふふっ、言わなくてもわかってる シーニャの父、ダークエルフの国王だ 優しくて真面目なお前だから、あの場では断れなかった なにせ父、大騒ぎだったからな 噂の勇者様が、魔王にさらわれた1人娘を救出し、やってきた…と… これはもう婿としてお前を迎えるしかない…と… だけど、お前の主、お前の国の国王…黙ってないだろう シーニャ、知ってるぞ お前は国王に、本当の息子のように育てられたって …魔王を倒し、役目を果たしたんだ きっと、今頃はお前を…王子として、迎えようとしているだろう そうなると、姫様と結婚か …この国の姫様、傾国と謳われるほどの美女…だそうじゃないか シーニャの国にも噂、届いてる ああ、他の国々も黙ってないか お前の所に、きてるんじゃないか? その…各国の国王から、お姫様との結婚のお誘い つまり…嫁候補がいっぱいだな そうなると…大変だ 誰が勇者と結ばれるか、人類最強…いや… 世界最強の勇者、王子として迎えられた国は…世界中で注目される 主権争い…本当、大変だな お前、優しいから悩むんだろ? 魔王がいなくなった後の世界、今度は人間同士のいざこざか 平和な世界になっても、楽なことばかりじゃないな お前は勇者なんだ、今のうちから、あー…見振り方? ちゃんと考えておくんだな ん? さっきから何を言っているのか…だと? お前の今後の話だろ はぁ…いいか? シーニャは共に戦った仲間として、お前の今後、心配してやってるんだ それを他人事みたいに… は? シーニャとの約束を守る? え…? あ、結婚の…ことか? いや…あれは…父が勝手に…… その…ちゃ…、ちゃんと考えろと言ってるっ 勇者、簡単に嫁を決めていい立場じゃないっ もう勇者じゃないって… 勇者だろ。魔王を倒しても、お前は勇者だ 今はシーニャの未来の旦那…だと? おまっ… くっ……いや……うぅ…… こほんっ ど…どういうつもりだ? どうして…嫁候補の打診…いっぱい、きてるんだろ? シーニャなんかを選ばなくても… って、何をにやついているっ …ああ、そうか、シーニャをからかったのか そう言えばお前にはそういう悪戯っぽいところもあったな! 照れてるシーニャが可愛かっただけ? なっ… くぅ……か…… からかうなと、言ってる! それに…照れてない あんまり冗談…すぎると……本気にしてしまうだろ なんでもない 何も言ってないっ いいから休め、城まではまだかかる 何度も言わせるな お前の王に元気な姿見せる、今はそのことだけ考え… うおっ す、すまない… って… ふわぁっ ち、違うぞっ 抱き着いたわけではないっ わかるよな? 急に…段差か? 馬車、揺れて…ふらついた…それだけだ ひうっ お、おいっ…抱き寄せるなっ…近いぞっ だ… だめだだめだ! 一時の感情、流されるなっ お前は…もっと…幸せになれる 今まで頑張ってきた、知ってる もう幸せになっていい シーニャは…確かに一国の姫…けど…一度は魔王側に…堕ちた… そんな奴と一緒では…世界から…その…お、お前が…白い目で見られる そんなことは……耐えられな… んちゅう!? んぅ…んん…ちゅぢゅうううう…ん…んちゅうううう…… ぷはっ…はぁ…はぁ…な、何をっ…おまっ… 何も心配するな…って……だって… 本気…なのか? 父との約束なら…気にする必要は… んちゅう!? ちゅ…ちゅぢゅううううう…んぅ…ちゅうう… ちゅぱぁっ…はぁ…はぁ…ふぅ わ、わかったっ! わかったからいきなりキス…するなっ 別に…嫌では…ない それがお前の気持ち…なのか? そ、そうか… うぅ…、ずるい…ぞ だって…そうやってお前、いつも…シーニャを……守って… シーニャが欲しい言葉……欲しい、もの…くれる 我慢できなくなる 助けてもらってばっかり…なのに…甘えたくなる… 許せん …そんな情けない自分が…許せないんだ… え? シーニャからも…沢山もらってる? シーニャが側にいるから…頑張れた? お前はまたそういう… うぅ… わかったよ お前の気持ち…よくわかった だけど、やっぱり甘えてばかりの自分…許せない だから…… なあ、勇者… シーニャ、お前に相応しい女、なれるよう……頑張ってみせる だから…… あ…もう馬車…着いたのか ふぅ 勇者…お手をどうぞ 何の真似…って…決まっている これからはシーニャが…お前、エスコートする だって、もう勇者じゃないんだろ? なら、黙ってエスコートされろ ふふっ 【トラック1 終了】 ---------------