7. 半竜半人 (寝息:20秒) んぅ…?んん…。 …おぉ、おはよう…。 ふぁ…ん…。 どうだ…?よく、眠れたか…? …ん、そうか…。 まぁ、あれだけ我の中に出したのだ…。 それぐらいは、すっきりしてもらわねば困るがな…? …何だ、今更思い出したのか? 我にあのような狼藉を働き、挙句その我を放置して、 自分はさっさと眠りこけたことを…。 はぁ…全く、とんだ従者も居たものだ。 なぁ?お前よ…。 …ふふ。冗談だ、本気にするな。 我はその程度で怒ったりなどはせぬよ。 寧ろ逆に…面白い経験ができたと思うておるぐらいだ。 お前とああして交わることで、人の営みの何たるかを知ることができた…。 あれ程まで愛され、中に熱いもの注がれて…。 人の子らは存外、激しく求めあうものなのだな…? …未だに我の奥、お前の感触が少し残っておるような気がする…。 とても濃厚で、熱い…お前の忠誠心…。 我は、しっかり受け取ったからな…。 …ん、どうした…? 急に恥ずかしそうにしおって…。 くふふ、お前が出したものだろう…? もっと自信を持って…む? むむ…? …おぉ、よく見るとここ… 小さく、角が生えておるではないか。 ふふ、愛いなぁ…。 まるで、生まれたばかりの子竜のようだ…。 我の血を飲み、斯様な姿になって… 本当に…ふふ、愛おしいな…。 ん…よしよし、よしよし…。 よい子、よい子…。 …ん?お前が、ドラゴンになってしまったのか…? ふむ…。そういえば、ちゃんと説明しておらんかったな…。 別にドラゴンの血を飲んだとて、我らと同じ存在に変わる訳ではない。 人の血と、我らの血が混ざり合った… そうだな、差し詰め半竜と言ったところか。 半分が人で、半分がドラゴン…。 要は…半竜半人、だな。 …何だ?不満そうだな…? 半分では不服か…? …ふふ、安心しろ。 我の従者として、お前は立派に一人前だ。 それに…この短時間で角が現れるなど、中々ないぞ? これならば、お前に素質があったということに疑いはあるまい。 それか、もしくは… 我とお前の相性が良かった、ということなのやもしれぬがな…? ん…だから喜べ…。 例え半分であろうとも、 お前は我にとって大切な従者であるということに変わりはない。 ただ一人の…な。 …うむ、そうだ。 しかと胸に刻んでおけ…。 ふふ…。 …では、少しよいか? んっ…もう一つ、確認しておかねば…。 お前の尻尾…さて、お尻の…どの辺りか…。 …む、くすぐったいか? ふふ。ならば、お返しだ。 お前が我の尻尾を弄したことへのな…。 んっ…ふふ…。 …む、まだ無さそう…か。 もしや、半竜では生えぬのやもな…? …まぁ、何にせよ今後の楽しみが増えたのはよいことだ。 我の血を受けたお前が、どう成長してゆくのか… この目で、見守らせてもらうぞ…? くふふ…。