🔴　　　　　１章　【３人パート　プロローグ】



ロゼ「うむ…。三人とも順調なようだな♡ お前たちが私の弟子になって、早数年…。錬金術の腕前も、上がりつつあるようだ。」
エミ「はいっ♪　ししょーのおかげですっ♪　いつもありがとうございます♪」
テレ「ええ。お師匠様のおかげで、ずいぶんと知識を深めることができました♪　本当に、ありがとうございます。」
エミ「私も、テレサも、彼も…ししょーに憧れて、錬金術師になろうって決めたんです♪
　ししょーってば、最初は弟子を取るつもりはない～、なんて言って、冷たかったのに…。ふふ、結局はこんな熱心に教えてくれて…♪」
テレ「ふふ…♪　エミリーの言うとおりです♪　厳しいようでいて、その実いつも、とっても優しくて…最高のお師匠様です♪」
ロゼ「し、私語は慎め、二人とも…っ。まったく…♪
　第一、上達したとはいえ、まだまだお前たちはひよっこだ。敵うようにと教えはしたが、王国の錬金術師も精鋭揃い。
　毎日の切磋琢磨を忘れず、実力をさらに高めること、ゆめゆめ忘れてはならんぞ？」

※二人同時
エミ「はぁ～い！」
テレ「はいっ！」

ロゼ「ふぅ…。
　む？
　おい、お前。何をニヤニヤ笑っているんだ…？
　いくらお前が、三人の中で一番優秀とは言え、油断ならないのは同じなんだぞ？
　私も含め、女三人に囲まれている中で、ずいぶんと理性的なのは褒めてやるがな…。」
エミ「ところでししょー？　ちょっといいですか？」
ロゼ「ん？　なんだ、エミリー。」
エミ「実は、前々から気になってたことがあって…今のうちに質問していいですか？」
ロゼ「うむ…。まだ錬成完了まで少々ありそうだからな、構わんぞ。」
エミ「じゃあ…赤ちゃんって、どうやって錬成するんですか？」
ロゼ「赤ちゃ…っ！？　って…っ」
テレ「あっ！　わ、私もそれ、気になってたんですっ！　子作り、とか…話は聞くんですけど、詳しくは誰も教えてくれなくて…。」
ロゼ「お、お前たち…。両親から聞いたりしてないのか？」
エミ「してません。ねえ、テレサ？」
テレ「はい。お父様もお母様も、聞いてはみてもいつも、照れくさそうに恥ずかしがって…。」
ロゼ「そうなのか…。
（主人公に向かって）まさか、お前もか？」
エミ「（主人公に向かって）だよねぇ？　キミも知らないよねぇ？」
ロゼ「む、むぅ…っ。れ、錬金術ならともかく…。こ、こんなことまで私が教える必要など…。ご両親に連絡して…。
　い、いや、しかし…若い者を導くのは、師匠以前に、年長者としての義務なのだが…。　く…っ。
（小声）こ、子作りについてなんて、私にだって、大した知識は…っ。」
エミ「ししょー？　どうしたんですか？
　赤ちゃんの作り方ってどうやるんですか？　他の大人に聞いても教えてくれないんです。もうししょーだけが頼りなんですっ！
　ししょ～！」
テレ「お願いします、お師匠様！　どうしても知りたいんです！　子作りの方法を！」
ロゼ「ぬぬぬ…っ。
　ええい、わかったっ！　そこまで言うなら…お、教えてやらんこともない…っ！　く、うぅ…っ。」
エミ「本当ですかっ♪　あはっ、やったぁっ♪　ありがとうございます、ししょー！」
テレ「嬉しいです、お師匠様っ！　ふふふふふ…♪」
ロゼ「まさか、こんな日が来ようとは…っ。
　錬金術師ロゼ、最大のピンチだ…っ。くぅぅぅ…っ。
　と、とにかく、子作りについては午後から教える。
　今は、目の前の錬金術に集中しろ…っ。」
エミ「はぁ～い♪
（主人公に向かって）ふふふ、午後が楽しみだね？」
テレ「（主人公に向かって）一緒に沢山、お勉強しましょうね？ ふふ…♪」
ロゼ「うぅ、今から頭が痛い…。ふぅ～…。」