あ、起きましたね。良かった…本当に申し訳ございません。  私としたことが、目測を誤ってしまったようです。 一応、保険として、本当に危ない時は気絶できるぐらいの薬の量を使っていたので、 大事には至りませんでしたが… 限界も見極められないとは、 だいぶ私も腕が鈍ってしまいました。これでは、拷問官失格です… ふふっ、こんなにご主人様を苛め抜いたのに、お優しいんですね。ありがとうございます。 ええ、今日のカリキュラムはこれで終わりです。 現にここはご主人様の寝室ですし、拘束も外しておりますでしょう? とても動けないと思いますので、明日はお休みにしましょう。 …ん? ああ、最初に言った話ですか? ふふっ、本気にしてしまったのですね。嘘ですよ。 拷問なのですから、最初にそれぐらいの絶望感は与えないといけないと思いまして、 少々大袈裟に言ってしまいました。流石に何ヶ月も不在だと、いろいろと大変ですので。  あ、メイド長などはこのことを知っていると言うのは本当ですが、 一般の使用人は本当に知りませんので、他言無用でお願いしますね。 後は、初回の拷問訓練ですので、どれくらいの絶望的状況にも最初から耐えられるか、 と言うのも見ておりました。 でも、ギブアップしたら、とても酷い目に遭うと言うのは本当ですよ?  途中何度か危ない場面もありましたが、まあ、最初にしては上出来です。 これからは、通常の勉強も行いつつ、毎週この拷問訓練は行います。  そして3ヶ月に1度、何日連続で私の拷問に耐えられるかのテストも行います。 もちろん、テストに合格出来なかったら、「補習」も行いますので。 ご主人様に何かあった場合、私たちも全力を尽くしますが、 流石に助け出すのにどうしても1週間は必要ですからね。 それまでは、仮に囚われの身となっても、 情報を絶対に漏らさないぐらいの体力と精神力はつけていただかないといけません。 まあ、秘密警察仕込みの私の拷問を1週間耐え抜けるぐらいになれば、 大抵のものは耐えられるようになりますよ。 まあ、何はともあれお疲れ様でした。 今日はとても疲れたでしょう? どうぞ、ゆっくりなさってくださいね。