※読み方  妾=わらわ  魂=♯4の一箇所以外、〝こん〟で固定。 ------------------------------------------  ♯1 悪魔との邂逅/幼馴染の正体  (通常は幼馴染口調。「――」から始まる台詞だけは悪魔口調)  今日はお買い物に付き合ってくれてありがとうございました。おかげで助かりました。  ふふっ。ありがとうございます。あなたは、ほんとうに優しいんですね。  ――ほんとうに、おぬしはお人好しだ。  ん? ああ、いえ。何でもありません。ただの独り言ですから。  はい。何でもないんです。  あっ、すみません。少し急ぎたいので、こちらの道から帰りませんか? こちらの道、実は近道なんです。知ってましたか?  ――だろうな。なにせこの道は、妾しか知らない道なのだからな。  ●SE:足音(五秒ほど ※可能であれば) (ここから徐々に悪魔口調に)  どうかしましたか?  ええ。行き止まりですね。  それがどうかしましたか? (ここまで) (ここから完全に悪魔口調)  ――やれやれ。おぬしはほんとうに、お人好しで愚かだな、人の子よ。  どうした? そのように奇怪なモノを見るような目をして。  ああ、たしかに人間には妾のように翼や尾はないが、そこまで驚くことはなかろう?  誰……とな? おぬしは知っているはずだぞ。  おぬしの幼馴染にして、今の今まで一緒に過ごしてきた女だ。  わからない奴だな。そこまで妾の言葉を信じられないのか?  いいか? おぬしが幼馴染と思い込んでいた女は妾だ。  だがな? その幼馴染は、ほんとうに実在していたのか?  残念ながら、おぬしの記憶にある幼馴染の女は、すべて妾が見せた幻影にすぎん。  おぬしの表層意識を改竄(かいざん)し、妾をおぬしの幼馴染と認識させていたのだ。  おぬしが幼馴染と認識していた存在はただの幻想だ。  最初から、あの女は存在していなかったのだ。  いい加減に目の前の光景を認めてはどうだ? こうしておぬしが幼馴染と思い込んでいた、好意を抱いていた女がまったく別の生き物だということを。  ほう? 妾を化物と呼ぶか。なるほど、言い得て妙――だが、あいにくと妾は化物ではない。  呼ぶのであれば……そうだな。 (囁きで)  ――悪魔、と。  そう呼ぶがいい。  光栄に思うがいい。おぬしは選ばれたのだ。  妾の贄にな。  ――さあ、妾の目を見よ。  ●SE:指を鳴らす音  どうだ? 体の調子は?  黙れ。囀(さえず)るな。  これは対象者を拘束する、妾たち悪魔が持つ能力の一つだ。  おぬしには、もう自由はないんだよ。  妾に目をつけられたことを不運と思うがいい。  これからおぬしは、精(せい)も魂(こん)も搾り取られ、快楽の果てに朽ち果てていくのだ。  だから今は眠っておけ。  次に目を覚ましたときが、おぬしの最期の時間の始まりだ。   ------------------------------------------  ♯2 触手の洗礼  ようやく目を覚ましたか寝坊助め。目覚めないのかと肝を冷やしたぞ。  ずいぶんと好戦的な目だな。おぬし、今の己の立場を確(しっか)と理解しているのか? (小さくため息)  ここは妾の隠れ家だ。  魔術で周囲に結界を張っているゆえ、誰かに干渉されることもない。  今からおぬしは、妾が生きるための贄となるのだ。少しでも余生を謳歌したいのであれば、あまり機嫌を損ねるようなことは口にせんほうがよいのではないか?  おぬしは妾に目をつけられこそしたが、別におぬしでなくとも精と魂の搾取は可能だ。  おぬしは、ただ効率がよかったのだ。食事をするのであれば、低級な料理人が調理したものよりも、腕の立つ者のほうがよいだろう?  別に今すぐにすべてを奪い尽くしてやってもいいのだ。少しでも長生きしたいのなら、そこを理解して発言をすることだ。  ふむ……そうだな。下手に抵抗されぬよう、すべてを絞り尽くさぬ程度に――かろうじて命をつなぎとめられる程度に、おぬしから精を奪っておくのも一興かもしれんな。 (ここから悪魔口調のまま、安心させるような柔らかい声音で)  怯えることはない。その恐怖は、すぐに快楽へと変わる。  ほら、呼吸を整えろ。大きく吸って、ゆっくりと吐き出せ。 (ここまで)  ――さあ、来い。我が下僕(しもべ)よ。  ●SE:触手召喚(※ぬちゅ音と同じでも大丈夫です)  驚いたか? 人間の間では、これのことを触手というらしいな。これも悪魔の有する魔術の一つだ。  本来なら獲物を捕らえ、消化液によって溶かすのだが、こいつには別の使い方もある。唯一……そう、唯一これの扱い方だけは、おぬしらから学んだことだ。  先端に花弁を咲かせ、管(くだ)から精を搾り取る。  これでは精しか搾取できないが……おぬしに快楽を与えながら、効率的に回収できるだろう?  そう喚くな。おぬしにとっても悪い話ではないだろう? 人間など短い生を無駄に浪費するだけなのだ。  であれば、妾にその命を捧げることが有意義だとは思わないか?  だから、口を慎めと言っているだろうッ。  いいか? もう一度だけ言ってやろう。おぬしの生殺与奪(せいさつよだつ)は、妾の気分次第なのだ。ここで下手に逆らって苦痛の果てに力尽きるか、快楽の末に朽ちるか。  さて、おぬしはどちらがお好みだ?  妾は悪魔だが、人情(にんじょう)がないわけではない。最期のときくらいは、おぬしに選ばせてやろう。 (五秒ほど間を開ける)  ああ、残念だよ、人間。  あいにくと、おぬしにその選択肢は与えてはいない。  ●SE:服を脱がす音(衣擦れの音)  おや? 見かけに反して、ずいぶんと立派なモノを持っていたな。やけに精と魂の量が多いとは思ったが、なるほど。それがおぬしのモノにも現れていたということか。  しかし、柔らかいままでは搾取には向かんな。 (キス)  ん、ちゅ……ぷはっ。  おい、口を開け。これでは舌を入れられん。  早くしろ。二度は言わんぞ? 口を開け。でなければ、強引にしてもよいのだぞ? それとも、おぬしはそのほうがよいのか?  妾はどちらでも構わんぞ? どうせおぬしなど、使い捨ての消耗品と同じなのだからな。壊れてしまっても問題はない。  さあ、もう一度だ。 (キス)  んっ……ちゅる、くちゅ……。  はぁ……ちゅぷっ、ぴちゅるっ……ぷはっ。  ふふっ。ようやく、少しは抵抗する気が失せたようではないか。  そう、それでいい。おぬしは黙って、妾に従っていればよいのだ。  それよりどうだ? 女の唇に触れてみた感想は? (キス)  れるっ、くちゅるっ……れろ、ぢゅるっ……! ちゅぱっ。  気持ちいいだろう? 悪魔の唇は、人間のものとは比べ物にならない快感を与えることができる。  初めてで悪魔の唇を味わってしまっては、もう人間では満足などできはしない。  もっとも、おぬしには妾以外と触れる機会は、永久に訪れることはないのだがな。 (キス。少し長めに)  んんっ……ちゅうっ……ちゅくっ……! じゅるっ……ん、はぁ……ちゅるっ……! ――ふふっ。  いったいなんだ、これは?  たかだが唇を重ねた程度で、ここまでそそり立つものか? 太い血管がビクビクと脈打っているぞ? 亀頭など大きく膨らみ、指先で触れただけで弾けてしまいそうだ。  もしやおぬし、口では拒んでおきながらその実、喜んでおったのではあるまいな?  しかし恥じることではない。今おぬしが感じている衝動は、人間として当然のものだ。  人間の三大欲求は食欲、睡眠欲、そして性欲だ。  いかに恐怖の渦中(かちゅう)であろうと、本能に逆らうことは難しい。女に触れられ、興奮してしまうのはしようのないことだ。  さて、妾はこれに対し、何をすればよいのかな?  口ではそのようなことを言っているが……ほんとうに触らずともよいのか?  おぬしは考えているはずだ。妾の手で、口で、そして性器で、快楽を与えて欲しい、と。  であれば、おぬしのその望み、叶えてやろう。  では、本格的に始めていこうか。  ●SE:ぬちゅ音開始  どうだ? 花弁での吸引はさぞかし快感だろう?  ん? おかしなことを言うではないか。今のおぬしの顔、快感に蕩けておるぞ? なぜやめる必要がある?  おぬしの肉棒など、花弁で吸い上げるだけでビクビクと反応している。  ほら、もっと強く扱(しご)いてやろう。  なんだ。そこまでやめてほしいのか? ならばやめてやってもいいが……おぬしはほんとうにそれでよいのか?  このような極上の快楽、人間ごときでは絶対に味わうことなどできはしないぞ?  亀頭から裏スジにかけて、ゆっくりと、ねぶるように。  今、おぬしの腰が大きく跳ねたな。ここが弱点なのか? ならば重点的に攻めてやろう。  ふふっ。そう鳴くな。妾まで興奮してしまうだろう? それとも、そのようにして妾を誘っているのか?  だが……ふむ、まだだめだ。もっと熟成させてから、一番濃い精をいただこう。  悪魔は人間にいくらでも射精させることができる。それこそ人間の限界を無視し、命を脅かさせるほどに。  命の灯火(ともしび)が消える直前――生命の最期の一滴が、何よりも極上なのだ。  ほら、聞こえるか? くちゅくちゅ、くちゅくちゅと、いやらしい音が響いている。  これは……触手の分泌液だけではないな。おぬしの陰茎の先から、ぬるぬるとしたものが出ているぞ?  いけないな。もっと我慢してもらわねば、さすがにつまらなすぎる。  ふむ……では、こういうのはどうだ?  このように根元をきつく握られては、射精しようにもできないだろう?  だが、快感だけは際限なく蓄積(ちくせき)されていく。  射精感が高まるのに、絶対に出すことはできない。  しかし我慢すればするほど、濃厚で濃密な精を搾り取ることができる。  どうした? 体が小刻みに震えているではないか。恐ろしいのか? ――そんなわけはないよな?  おぬしは気づいていないだろうが、すでに肉体は快楽を求めるだけの人形へと成り果てている。  自分から腰を振り、ただただ快楽を求め続けている。  ああ、こうなってしまえば、おぬしはもう、射精したいという衝動から逃れることはできない。  あとは与えられる刺激だけを感じていろ。そうすれば、この世とない快楽を味わうことができるぞ?  さあ、快楽を受け入れろ。  これからおぬしは、あと五を数える間に絶頂を迎えることになる。 (ゆっくりと五カウント)  五。  四。  三。  二。  一。  零ッ!!  さあ、快感をすべて吐き出せ!  ●SE:ぬちゅ音終了 (ここから絶頂を堪えながら)  んっ、はぁっ……!  ふぅっ……ああっ!  あんっ、くぅっ……マズ、イ――んんんんっ!  こ、これは、んぁっ……凄まじいな。触手から精を吸い上げただけで……はぁ……んくっ、軽くイってしまった。 (ここまで) (数秒ほど息を整える)  ……ん? やけに静かになったかと思えば、限界を超えた快感に意識を飛ばしかけているな。  まだ一回目だぞ? 気を失うには、あまりにも早すぎる。  ほら、目を覚ませ。  ●SE:指を鳴らす音  何を驚いている? ただ、魔術を使って意識を失えないようにしただけだ。  おぬしには、まだまだ精を吐き出してもらわねばならん。  そうだな……最低、五回は出してもらおうか。  案ずるな。意識さえ保ってれば、妾がいくらでも絶頂を迎えさせてやろう。  さあ、二回戦といこうか。 ------------------------------------------  ♯3 二つの選択肢  ●SE:本をめくる音  ……ん? なんだ。今度はおもいのほか目覚めるのが早かったではないか。  あと数日は意識を取り戻さんと思っていたのだが……ふむ。精と魂が強力すぎるというのも考えものだな。  眠っていれば、もう少し生きていられたものを。  ●SE:本を閉じる音  まあいい。起きたのなら続きをしていこうか。  身を固くしたな。また触手を使うとでも思うたか?  それでもよかったのだが、あいにくとあれは魔力を大量に消費するのでな。  今回はこれを使う。  ●SE:液体の入ったビンを揺らす  安心しろ。色はかなり毒々しいが、味のほどは保証しよう。  ……? 何を顔を蒼白にして……ああ、そういうことか。  これはただの媚薬だ。体に直接的な害はない。  ただ、少し感じやすくなって、本音を口に出しやすくなるだけだ。  ほら、口を開けろ……と言っても利かないのだろう?   (液体を口に含む)  んっ……。 (キスをして口に含んだ液体を流し込む)  んっ……ちゅっ、んむっ……ぷはっ。  くれぐれも吐き出すなよ? 妾が直に飲ませてやったのだからな。  早く飲み込め。今すぐにだ!  よしよし。いい子だ。  どうだ? 体が熱くなってきただろう?  こちらも……あれだけ搾り取られておきながら、もう硬くなっているな。  期待しているのか? 好意を寄せていた女から精を搾り取られることを。  ふふっ。素直なのはいいことだ。  もっと聞かせろ。おぬしは、妾のことが好きか? (ここから悪魔口調のまま声音を柔らかくして少し嬉しそうに)  だろうな。  気づいていたぞ? おぬしから感じる視線は、とても情熱的だった。  おもわず、濡れてしまうほどにはな。 (ここまで)  ほら、もっと聞かせろ。おぬしの妾に対する感情を。  くくく……ははははっ! 滑稽(こっけい)だ! 実に滑稽だ!  どんな気持ちだ? 自らを陥れた女に愛を語り続けるのは?  おぬしのツラを見ていればわかるぞ? 辛くて、悔しくて、腹立たしくて――ああ、実に気持ちがいいな。  このままおぬしの醜態(しゅうたい)を観察していてもいいが、あくまでも妾の目的はおぬしの精だ。  今度は妾に、直接飲ませろ。 (ここからフェラをしたりしながら)  はぁむ……ちゅ、じゅるるぅっ。  じゅる、じゅぼぼぼ! ぢゅる、ぢゅる、ぢゅる! ぢゅるるるる! ぢゅずっ、じゅずぼおおおっ!  じゅうう、ちゅぽちゅぽ、ちゅぱぽ! ずっ、ずぐうう! じゅろろろ!!  ぷはぁ! なんだこれは? 亀頭の先端から、ぬるぬるしたものが出てきてるぞ?  こんなにも糸を引かせて。指で触ったら……ほら、こんなふうになる。  まさかもう限界などとは言わないだろう?  まだだ。もっと耐えろ。  妾に、おぬしの濃厚な精を寄越すがいい。  ぺろぺろ、れろ……つぷうぅ、ちゅっぽ、ちゅぷちゅぷ……言ってるそばから、れむ……ちゅるちゅる、ちゅううう……ますます硬くなってきているぞ? ちゅる、ちゅぷうぅ。  じゅぼじゅるううう! じゅずっ、じゅずっ、じゅるるるるる! ちゅぽん。  はぁ……んっ、ふぅ……手でもしごきながら舐めてやろう。  ●SE:ぬちゅ音開始  ……ちゅぱじゅるうう、じゅる、じゅるぐじゅううう!  妾の手が、ぢゅるるっ、れむ、じゅぼずじゅうううっ……おぬしので、ベトベトになってる。  こうやって竿と先端を同時に刺激すると……ずじゅるっ、ずじゅるっ、じゅるるるるるっ……!  ははは! そんなにみっともなく喘いで、恥ずかしいとは思わないのか?  だが、よい。妾の前では、おぬしの全部をさらけ出せ。特別に許してやる。  れるれる……裏スジも、こうやって舌で……れええる、れる、ちゅ、れるうう。  ぺろぺろ……亀頭を舐められるのも……ちゅ、ちゅぷっ……ちゅううう……ん、はぁ……気持ちいいのだろう?  ……っ!? 驚いたな。ふむ……そうか。おぬしの弱点はここなのか。  ならばほら、おぬしの好きなここを……んちゅ、れむじゅるぅ……ぢゅ、ぢゅ、ぢゅるるるるっ……! たくさん、攻めてやる。  じゅるっ、じゅるるぅっ! じゅっぽっ、じゅずるうううっ!  んむぅっ……!? ふ……ほい、はんろう……じゅるるっ……こひが、らんはいほ……じゅるるぅっ……はれへる。 (訳:すごい反応。腰が、何回も跳ねてる)  ちゅぱれろぉ……ちゅ……じゅる、んむぅ? ……ちゅぽ。  ●SE:ぬちゅ音終了  顔が真っ赤だぞ? もう我慢できないのか?  いいぞ。妾が何度でも、おぬしを絶頂に導いてやる。  かはぁ――む。じゅぶううう!! じゅる、じゅるっ!! ずじゅううるうぅう! じゅっぼじゅっぼじゅずうううぅっ!!  じゅるじゅずるうううう!! じゅっず、じゅっず、じゅぼじゅるるるるる!! じゅずるううう!! (ここまで) (口内に出される)  むぐぅ!? むぶ、むぶうううぅ……!? ごふっ……!  んんぐ……ぢゅる……ちゅうううっ……ちゅぽん。 (ゆっくり三回ほど喉を鳴らす)  んはぁ……! はぁ、はぁ……んくっ……はぁ……。  ふふっ。ごちそうさま。  おぬしの精液が全身に染み渡るようだ。  あれだけ搾り取ったというのに、もうここまで熟成されているとはな。  さすが、妾が見込んだだけはある。  だが、まだまだ足りん。  もっと寄越せ。おぬしの精を、魂を!  はぁむ……じゅるるっ! じゅぼじゅずるううううっ!! じゅるるるるうううっ!!  じゅっずじゅっずじゅるううう!! じゅぼじゅぼ!! じゅるうううう!!  れむぅ……じゅる、じゅれるぅ。じゅずずずるううう!! ちゅぽっ。  はぁ、はぁ……言っただろう? れろぉ……んくっ……妾が何度でも……はぁ……おぬしを、絶頂に導くと。  何度でも、何度でも何度でも何度でも!  はぁ……はぁ……はぁ……。  しかし……ふむ。  ここでおぬしを捨てるのは、いささか勿体ない気がしてきた。  わざわざ次の獲物を探すのにも骨が折れる。  そうだな。特別に、おぬしに選択肢を与えてやろう。  妾に隷属(れいぞく)すると誓え。そうすれば、おぬしを生かしておいてやろう。  悪い話ではないではないだろう?  人間ごときでは味わえない極上の快楽を得ながら、好きな女と暮らすことができるのだ。  むしろそれ以外の選択はないだろう?  さあ、今ここで選ぶがいい。  己の運命を、己の意思で。 ------------------------------------------  ♯4『お前なんかに従うか』(バッドエンド)  そうか……そうかそうか。おぬしはそういう選択をするのだな。  どうやらおぬし、快楽に溺(おぼ)れて妾の言葉を忘れてしまっているようだな?  妾は何度も忠告したぞ? 逆らうようなことがあれば、その短い命を縮めるだけだと。  ――もういい。  最期の情けとして、おぬしには極上の快楽を与えてやろう。その果てに朽ちろ。  おぬしにはわからんだろうが、次に精を放てば、おぬしの意識は闇に葬られる。二度と目覚めることのない眠りに沈むことになる。  怖いか? 恐ろしいか?  ああ、そうだろうな。それだけは人間であろうと、悪魔でも不変の真理だ。  だからこそ、妾は人間から精と魂を搾取し続け、こうして生きながらえ続けている。 (ここから寂しそうに)  いったい何度と騙してきただろうな。もうすでに、思い出すことでさえバカバカしくなるほど、妾は贄を食らってきた。  ……さあ、無駄話はここまでにしよう。  (ここまで)  おぬしは動かずともよい。妾が冥土(めいど)まで案内してやる。迷わずに逝(ゆ)くがよい。  このまま、入れるぞ。んっ……くうぅぅ……!  ●SE:挿入音  あっ……はぁっ……わか、るか? おぬしのが、一番奥まで……くっ……入って、いるぞ。  おぬしの陰茎の形を、確(しっか)と感じる。  いいや、おちんぽ、と言ったほうが……ひっ、あ、はぁ……そそられる、のか?  ほら、おぬしのおちんぽが……ふあっ、んくっ……妾の膣を、押し広げて、いる……!  熱も、鼓動も、妾の腹に、包まれている。  気持ち、いいだろう? だが簡単には、果ててくれるなよ?  最期が簡単に終わってしまうのは、おぬしも不本意だろうからな。  く、ふぅっ……はぁっ……では、本格的に、動くぞ……!  ●SE:抽挿音開始  あっ、あっ、あっ……あああっ……!  おぬしのカリが……ひっ、くううううぅ……! 敏感なところに、引っかかって……!  ひぐぅ……あああぁっ! いい、これはいいな……! んんんっ!  腰を打ち付けるたびに、妾とおぬしの汁が、下品な音を奏でて、いる。  見るがいい。妾たちのが混ざり合って、ひぐううぅぅっ……すごい、ありさまだ。  あ、ああっ……! くぅ、ふぁっ、あぁっ……!  まだまだ、これからだと、いうのに……はぁ、あくっ……んふぅ、ずいぶんと可愛らしく、喘ぐではないか。  もっとだ。もっと、その声を、聞かせろ。  くっ、ううぅ……んはぁあっ! 肌がぶつかり合う音が、聞こえるか?  うぁっ、あああっ! ひぅぅ、ふあああっ!  皮肉だとは、思わないか? はぁ、はぁ……おぬしを騙し、おぬしからすべてを奪おうとした妾が……んくっ、うううっ……おぬしの最期を看取ることに、なるのだからな。  もうおぬしは、まっすぐにしか進むことはできない。  妾が引いたレールの先が地獄だと知りながら、快楽に抗うことができない。  ほんとうに、人間とは哀れな生き物だ。なぜ、一時の快楽に、流されてしまうのだろうな。  くひぃ、んああああっ! ああっ、いぎ、ぐぅ……!  屈辱、だろう? 人間の尊厳を奪われ、ただ絞られるだけだというのに、それを気持ちいいと感じてしまう、自分が。  はぁ、んくっ……おちんぽが、ひときわ大きくなったぞ? もう、限界か? それとも、興奮したのか?  案ずるな。おぬしの射精のタイミングなど、妾が調整してやる。  だからそのまま、妾に身を委(ゆだ)ね――ひぎいいぃっ!?  ●SE:抽挿音(少し激しめに)  な、んだ……? はひぃぃ、くひぅうう! なぜ、急に、激しく……!?  やめ、ろ……! ああ、あああん! くひぃうううっ! そんなことをしたら、おぬし……ひぎぃ!? か、はっ……すぐに、果ててしまうだろう……!  バカな、ことはやめろ……! あひぃっ、ひうううぅぅ! はげ、し……すぎ、だ……! これでは、妾も……くううぅ、あああああああっ!  ひぃ、ひぐぅ……ふあああっ、あああああああっ! だ、だめだ……! こんなの、されたら、すぐ……イって、しまうぅぅ……!  はひいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ! ひ、あっ……んんんんんんんんんんんんっ! (途中から幼馴染口調で)  頼む……やめ、てくれ……! 妾は――わたしは、まだ、あなたと……別れたくありません……!  ●SE:抽挿音一時停止 (ここから幼馴染口調で。泣きそうに)  どうして、こんな形に、なってしまったんでしょうね。  わたしはただ、あなたを、好きになっただけなのに。  ただあなたと、一緒にいたかっただけなのに……!  わたしが悪魔じゃなかったら、こんなことにならなかったのかな……? 普通の女の子だったら、あなたと、ずっと一緒にいられたのかな……?  でも、もう何もかも遅いんです。もう、後戻りはできないんです。  ありがとうございます。こんな醜いわたしを見ても、一緒にいてくれると言ってくれて……ほんとうに、ありがとうございます。  でも、いいんですか? わたしなんかが、あなたの生活に、戻っても。  ……ッ、ありがとう、ございます。 (ここまで) (ここから悪魔口調で)  ――などと、言うとでも思うたか?  ほとほと呆れ果てる。お人好しにもほどがある。呆れを通り越して、怒りを覚えるほどにな。悪魔が、人の子に惚れるとでも思っているのか?  くだらない。人間など悪魔の餌でしかない。そう何度も言ったはずなのに、どうして少し揺さぶっただけで心を動かされているのだろうな?  妾の言うことを利けぬ貴様になど、もう用はない。  よかったな? 最期の最期に、貴様が愛した幼馴染に再会することができて。  さあ、果てるといい。  ●SE:抽挿音再開(少し激しめに)  いい、いいな、その絶望しきった顔!  一度希望を見せられたことで貴様の魂(たましい)に輝きが戻ってきている! それを堕とすことの、なんたる快感か!  くふぅっ、いぎぐぅううううううっ! んはあっあああっ!  いぎぃいいいいいっ! く、はぁ……!  知って、いるか? 人間というのはな……ひぐぅ、くふううぅ……死の間際、子孫を残すために……はぁ、はぁ……繁殖能力を、急激に高める生き物だ。  おぬしのおちんぽ、これまでにないほど固く、大きく膨張しているぞ……!  無様、だな……! 相手が悪魔であろうと……ふぅっ、くうぅっ……! 子を宿そうと、必死なの……だからな!  どうせこれで最期なのだ。せめてもの手向(たむ)けに、このまま出させてやる。  はぁ、はぁ……そろそろ、妾も限界だ……おぬしも、もう限界だろう?  イけ、イけ、イけ! イって、しまえ……! ――イって、しまえぇぇ……!  妾も……イクぅ……!  んはああああああああああああぁぁぁっっっ!!!  ●SE:抽挿音終了  はぁ……はぁ……あぅぅ、ひぅぅ……はぁ、はぁ、はぁ……ふう。  ……なあ、妾の声が聞こえているか?  ああ、逝ってしまったか。  先ほどはあんなことを言ったが、おぬしとの生活、ぞんがい悪くはなかったぞ?  もしも別の選択肢があったのなら、妾たちはもっと違う関係になれていたのか? もっと、おぬしと一緒に……いいや、そのようなことを言うのは無意味か。  妾は悪魔。  ただ、人の子を食らうだけ。  だけど、だが、これだけを言わせてもらうのなら。 (途中から幼馴染口調で)  おぬしと一緒にいれて――あなたと一緒にいれて、わたしは幸せでした。  ありがとう。さようなら。 ------------------------------------------  ♯5『お前と、一緒にいたい』(ハッピーエンド) (ここから少し驚いたように)  ……は?  何を、言っている?  妾と共に過ごしたい、だと? (ここまで)  おぬしにそんな選択肢は与えていない。  しかも、おぬしにこのような仕打ちをした妾と共にだと?  馬鹿馬鹿しい。そのような戯言で妾が心変わりするとでも思っているのならやめておけ。  ……ッ。たしかに、まだ媚薬の効果は続いているが……!  そんなこと信じられるか!  妾は悪魔だぞ!?  たとえそれが本心だとしても、生きながらえたいからにすぎん!  うる、さい……! 黙れ黙れ黙れ!  これ以上、妾の感情を掻き乱すな……!  妾は、いったい何度と己の感情を抑えねばならんのだ……!  これまで何度も、すべてを奪おうとする衝動に駆られた。  そのたびに己を抑え込んできた。  もう、苦痛には耐えられないんだよ……!  何故だ! 何故あの日、あの場所で、おぬしは妾などに手を差し伸べたのだ!!  こんな気持ちを味わうくらいなら、おぬしになど、出会わなければよかったのだッ!!  ●SE:触手召喚(※ぬちゅ音でも大丈夫です)  妾の茨の本来の使い方は対象者の捕食だッ。  血を啜り、肉を貪り喰らう。  苦しいんだよ。妾の前から消え失せろ人間ッ!!!  ●SE:風を切る音(長いものを振る音 ※可能であれば)  ……なぜ、避けないんだ。  妾がほんきであてようとしたら、死んでいたんだぞ?  いったい何なんだおぬしは……!  何故おぬしは、妾を前にそうも平然としていられる……!?  く、来るな。寄るでない……! それ以上妾に近づくな!    ●SE:衣擦れの音(抱きしめる)  何を、している……?  離せ……! 妾に、抱きつくな……! (ここから怯えたような感じで)  ……ッ!?  意味が、わからない。  どうしておぬしは、こんな妾と共にいようとする……?  妾は、おぬしを、殺そうとしたのに……!  ……ッ。  それでも、受け入れるというのか。 (ここまで)  ……わかった。観念しよう。  ほんとうにお人好しだ。そのようなことだから、妾のような悪魔につけ込まれるのだ。  いつか後悔するぞ?  妾に隷属しなかったことを悔やむ日が必ず来る。  だが――それまでは。  おぬしのそばにいてやろう。