ぺーるとーんれいんぼぅすたーボイスドラマ企画第19弾 『ザシキワラシLV.1(仮題)』 ■1家主との出逢い。 [春、引っ越してきた主人公] あ、家主。おかえりなさいませ!僕は今日から…… (喋ってる途中で扉を締める) ちょ、ちょっと待って下さいー!? 家間違えたりとかじゃないですよ? (扉を開ける) まったく、人が喋ってる途中に扉を閉めるなんて、悪い人ですねぇ…… (主「キミは?」) あ、はい。 えっと、あなたは今日からこの家に引っ越してきた方ですよね? はじめまして。僕はこの家を担当する座敷わらしのチカと申します。 僕が来たからにはもう安心です!さあ、思う存分幸せになってください! (主「言われましても」) ……あれ、あんまり実感できませんか? うーん、やっぱり僕が何かしてあげないといけませんかねぇ…… (怪しむような顔で見る主人公) えっと、あの、ですね。 僕達座敷わらしのお仕事は、担当している家に住んでいる方に幸せになってもらうことなのですよ。 つまり、僕の担当するこの家に住むあなたを幸せにするのが、僕のお仕事というわけなのです。 ……それはまだ疑ってるって顔ですね? まあ詳しい話は中でしましょう。さあ、上がって下さい。 美味しい麦茶を用意してますよ。 [居間、麦茶を前に、チカと対面する主人公] では改めて。 はじめまして、家主。僕は座敷わらし協会・第十九支部所属のチカと申します。 あ、これ名刺です。どうぞ。 (主「座敷わらしって職業なの?」) 職業か……と言われれば、そうですかね。 そう伝えたほうが人間さんにも理解しやすいかと思いまして。 僕たち座敷わらしは、ちゃんと養成学校に通って、その中で様々な難関を通過してきた、いわばエリートなんです。 家主様にどうすれば幸せになってもらえるのか、人に見つからないように振る舞うにはどうすればいいのか、 なんてことをしっかり学んできましたので。十分そう言って過言のないものだと思っていますですよ? (主「なんだか随分近代的なんだね……」) うふふ、イメージしてる座敷わらしと少し違いますか? そうですね~、伝承などで伝えられている座敷わらしのイメージはもうずっと昔のものですからね。 この装束こそ制服なのですが、その色や髪型なんかは昔と比べて自由に選択できるようになったと聞きます。 あ、そこは家主の好みに合わせることも可能ですので、言ってもらえれば対応しますよ? (主「いや、そのままでかわいいよ」) んふふ……家主は優しいですね。気に入っていただけたようで嬉しいです。 ……昔は隠蔽工作術が今に比べると未成熟で、時々見つかるようなこともあったらしいんです。 そういう目撃例が回り回って、物語として現代にも伝えられているっていうのが、座敷わらし業界での認識になっているのですよ。 もちろん、諸説ある中での一番有力な説っていうだけで、本当のところはどうなのか、僕にはわかりませんですが。 現代の座敷わらしはテクノロジーに守られていますので、そんなミスはよほどのことがないと起こりえませんよ。 (主「例えば?」) 具体的には、ですね…… 対象者以外に見えないようにするステルス技術や、契約満了後に口外されないように記憶を操作する技術なんかもありますね。 にひ。安心して下さい。記憶がなくなっても、胸の中の幸せだけは残る仕組みになっていますので。 (少しさみしそうな顔をする主人公) ふふ、なんでそんな寂しそうな顔してるんですか? 大丈夫です。座敷わらし養成学校を主席で卒業したこの僕が担当なんですよ? 家主一人を一生幸せにしてあげるくらい、造作も無いことです。 まあ、しばらくはお試し期間だと思っていただければ。 家主と僕の相性も見極めないといけませんしね。えへへ。 あ、そういえば、お腹すきませんか? (主「座敷わらしもお腹すくんだ」) はい、もちろんです。座敷わらしと言ってもお腹はすきますよぉ。 なので、できたら幸せだけでなくてご飯のお世話もしていただきたいです。 人間さんの食べるものはとっても美味しいって話に聞きますし、今から楽しみです! (主「まだ食材も何も準備してないんだけど……」) あー、それもそうですね。 越してきたばかりで、まだ食事の準備まで手が回りませんか。 わかりました。では今日は僕がお食事の準備をさせていただきます。 ええ、こういったのも、座敷わらしのサービスの一環ですので。 (主「サービスって、お金かかるの?」) いいえ?そんな家主からお金を取るなんてできませんよ。 それに、お金なんて貰っても僕には使えませんしね。 その代わりに僕達座敷わらしは、対価として家主様から幸せをもらうんです。 貰った幸せは僕達の中を通って協会に送られ、その幸せをエネルギーにして僕たち座敷わらしは存在を保っているのです。 そして僕のような構成員は、送った幸せの分だけポイントを貰って、それを使っていろんなことができるようになるんです。 家主がいっぱい幸せになってくれれば、僕も幸せになれてオールハッピーという寸法なのですよ。 ちなみに僕の中にはまだ十分な幸せポイントがありませんので、家主との初契約ボーナスのポイントを使って…… えっと……あ、あった。(袖にゴソゴソと手を入れ、そば(乾麺)を出す) では、お昼はこのおそばを作ってあげます。 (主「それどこから出したの?」) あ、これですか? 事あるごとに「あっち」に戻るわけにはいきませんので、 何かある際はこの袖を通して協会とやりとりできるようになってるんです。 幸せポイントを使ったお買い物なんかも、ここを使って行うんですよ~ 不思議でしょう?僕も、これについてはどうなってるのかまったくわからないんですよね~ まあ、細かいことはいいじゃないですか。 それでは、キッチンお借りしますね~ ■2家主の好きなもの。 [居間・昼食後] おそば、美味しかったですか? (主「うん、おいしかったよ」) えへへ、お粗末さまです。 それにしても、家主は学生さんなんですね~ その年で一人暮らしなんて、凄いことですよ。 と、言うことは……あと4年はご一緒できますね~ (主「キミもずっといるの?」) 僕ですか?もちろん、ずっといますよ? 当然じゃないですか。僕はこの家に、それこそずっと住んでると言ってもおかしくないんですから。 養成学校を卒業して、この家の担当になって早幾年。 やっと出会えた初めての家主様なんです。逃したりしませんよ?えへへ。 (主「随分借り手がいないとは聴いてたけど、いわくつき物件だったのか……」) んむ……失礼ですね、人をそんなお化けや幽霊みたいに。 お化けなんかじゃないですよ~ そうですねぇ……一般的に言う、精霊とか妖精の類だと思っていただければ良いかもです。 家主だって、何を持って自分とするのかなんて、説明できないですよね? それと同じです。意識に明確な定義など付けられないのですよ。 僕という存在が家主という存在を幸せにする。それだけで十分じゃないですか。 ところで家主。 家主はどういったことに幸せを感じる人なんでしょうか。 ええ、お伝えした通り、家主を幸せにしてあげるのが僕のお仕事ですから。 家主の趣味趣向や好き嫌いなんかは把握しておくべきかと。 例えばそうですね……家主ってどんな食べ物がお好きなんですか? ふむふむ、なるほど。 では今晩は家主の好物の唐揚げにしましょう! ええ、もちろん僕が作ってあげますよ~! その代わりと言ってはなんですが、家主は食材の買い出しに行ってもらえますか? はい、ついでで構いませんよ。ありがとうございます。 (主「何を買ってくればいいかな」) そうですね……家主はもも肉とムネ肉、どちらがお好みですか? (主「どっちも好き」) んふふ、どちらもだなんて、家主は贅沢さんですね~ わかりました。では、家主が食べたい量より気持ち多めの鶏肉と、あとは…… そうですね、ではメモしますので少々お待ちください。 ……なんだか家主にお使いさせてるみたいで悪いですね。 (主「いやいや、こちらこそ」) にひ。では、よろしくお願いします! [夕食時・唐揚げを揚げるチカ] (油の音) む?家主、もしかしてつまみ食いに来たんですか? また片付けてない荷物がいっぱいあるんですから、家主はそっちに集中しててくださいよ。 僕はあまり力仕事は得意ではありませんし…… それに、もうすぐ揚がりますから。ね? (主「一つだけだから、ね?」) んもう、わがままさんですね。そんなに好きなんですか? では一つだけ……ですよ? 熱いですから気をつけてくださいね? はい、あ~ん………… (唐揚げを口に入れると、チカの中に主人公の幸せが流れ込んでくる) ひゃくっ……v 家主、もしかして今の…… 僕の作った唐揚げ、美味しかったですか? それで、幸せになっちゃいましたか? んふふ……なるほどですね~ (主「どうしたの?」) えっとですね……今、家主の幸せを受け取りました。 僕の中に、ぐゅ~って、とっても暖かかったです。 聞いていた感覚とは少し違うような感じでしたが、初めてなのできっとそのせいでしょうか。 えへへ。家主との接続も確認できましたし、なんだか雰囲気に流されていた感じもしますし、 ここは改めて、挨拶しなおしたいですね。 こほん。 家主、この家に越してきたことを光栄に思って下さい。 この僕が、誠心誠意たっぷり幸せにしてあげますからね! 不束者ですが、よろしくお願いします。 ……あ、でも、もうつまみ食いはなしですよ? すぐにできますから、少しだけ我慢して下さい。 ■3家主の幸せは? [梅雨時、雨の日、落ち込み気味の主人公] わぁ~、雨ですねぇ~ 膝の上、お邪魔してもいいですか? (承諾する主人公、膝の上に乗るチカ) えっと、今日は家主なんだか元気ないなぁって思いましたので。 雨はお嫌いですか? 僕は……好きですよ。雨。 ほら、この辺りって人通りも少ないですし、家主がくるまではいつも一人でしたので、 僕しかいない静かな家でも、雨が降ると賑やかな気持ちになれて、好きでした。 んふふ、でも、僕にはもう家主がいますから。寂しくなんて無いです。 ………… せっかく一緒にいるんですから、家主の辛さを、僕にも分けて下さい。 二人で背負えば半分の重さになりますし、その空いたところに幸せを置いたほうがいいと思うんです。 「そんな小さな身体で」って……それは心遣いなのか馬鹿にしてるのか微妙なセリフですね。 忘れてるかもしれませんが、僕は座敷わらしなんですよ? 家主の幸せをサポートするのがお仕事なんです。プロの仕事を信用して下さい。 それに……今だって、少しずつ家主の心が癒やされていってるのを感じていますよ? 僕のことをぎゅっと抱きしめて、少しでも心穏やかになってくれているんですね。嬉しいです。 家主?……もっと、癒やされたいとは思いませんか? でしたら、僕に話して下さい。 僕にもその辛さ、少しだけ持たせて下さい。 (学校でうまくいってない云々の話) うんうん…………ほぅ…………ふむ………………なるほど………… 学校もなかなか大変ですよね。僕も、似たような経験ありますよ。 ……でも、家主は頑張ったんですよね? だったら、それでいいじゃないですか。 今日頑張ってだめだったんなら、明日はもう少しだけ頑張ってみたらいいんです。 今日の頑張りは、それを理解させるという仕事を十分に果たしたと、思いませんか? 家主は頑張ったんです。偉いです。 なでなでしてあげますね…………んふふ、なでなで~……なでなで~…… えへへ、家主、もしかして泣いてるんですか? 人生山あり谷ありです。 良いことがあれば悪いこともある。 悪いことがあれば良いこともある。 幾千幾万もの家主の身に振りかかる様々な事象を、良いと捉えるか悪いと捉えるか。 そんな心がけひとつでも、少しは毎日を幸せに送れるようになるんですよ? ……それでも、どうしてもだめな時は、僕が幸せにしてあげます。 まだ少し辛そうですね、家主。 少し荒療治になりますが、我慢して下さい。 ん……ちゅ。(主人公にくちづけをするチカ) (少しずつ幸せが流れ込んで、ドキドキ気持ちよくなっていくチカ) ん……はぅ…………ほら、今も……幸せが……伝わってきます…………ん…… んちゅ、ちゅ、ちゅぷ……んぅ……ぁふぅ…………ちゅる…… ……どうでしょうか?口づけは心に平穏をもたらすと、聴いたことがありますが…… ……まだ欲しいんですか?全く家主は…… いえ、いいですよ。それが家主の望みなら……ん……ちゅ、ちゅぷ……んちゅ………… (キスしながら) ぁぷ、はむ……んちゅ、ちゅる、くぷ……ちゅぴ、ちゅるる……んちゅ……んむ…… んちゅ、ちゅ……でもこれ……ちゅ……こんなにいいもの……んぷ、ちゅ……なんですね…… ちゅる……暖かくて……ちゅ、ちゅむ……甘くて……ちゅぴ、んぁ………… (/キスしながら) ……気持ち、いいです……v にひ……もう大丈夫ですね。 家主、いつもの笑顔です。 元気になっていただけましたか? (主「うん、ありがとう」) えへへ。でしたら何よりです。 ……………… 家主……試しに僕のことをギュッと抱きしめてみて下さい。 大丈夫です、家主ならきっと…… (抱きしめられ、幸せが流れ込んでくる) ん……きゅ…………ふ……っ…………v 家主……幸せですか? わかりますよ。だって、家主から僕の中に、たくさん暖かいのが流れ込んできますから…… ん……ぁ……ふぁ…………んぅ………… ……ええへ。わかりましたよ、家主。 家主の幸福タイプは「愛情」ですね。 誰かに愛を注いだり、注がれたりすることを幸せに感じるタイプです。 (主「他にも色んな種類があるの?」) そうです、幸福タイプには色んな種類があるんですよ~ 自らの成功を幸せとするタイプだったり、娯楽を追求することを幸せとするタイプだったり…… 愛情タイプの人は結構多いんですが、自分一人で幸せが完結しないためになかなか満たされない人も多いと聞きます。 家主……今まで、寂しかったですか? (主「少し……」) んふふ……そうですか。それは大変でしたね。 でも、もう大丈夫ですよ。 寂しい時は僕がずっと隣にいてあげます。 辛い時は僕がお話を聞いてあげます。 僕が、家主に足りない分の愛を注いであげます。 ですので家主も遠慮せずに、僕に愛情を注いでください。 きっと、それで家主はたくさん幸せになれると思うんです。 幸せになって……んむっ……(唇を奪われる) ん……ちゅ、んぷ……ちゅ、くぷ……ちゅる…… んふふ……家主……少し強引ですよ…… それに……泣きながらなんて…… 幸せなんだったら、笑顔になって下さい。 ね?ほら、にぃって……(主人公の頬を手でぐにっと) はい。いい笑顔です。涙は……れる、ちゅ……(涙を舐める) ……僕に拭わせて下さい。 ふふ、少ししょっぱいですね。 (再びキスをしようとする主人公) ぁう……家主ぃ…… このままくちづけすると……家主の味がしちゃいますよ? んもう……しょうがない家主です…… んちゅ……ちゅむ…………えへへ…… (キスしながら) 家主……ん、家主ぃ…… んちゅ、ぷ……ちゅぷちゅぷ……んゅ…… 家主の幸せ……僕の中にいっぱい……流れ込んできます…… 幸せ……れぇ、ちゅ……気持ちいい……んぷ、ちゅ…… んちゅ……ぷみゅ……れりゅ、ちゅぷ…… (/キスしながら) ん……ぷぁ………… えへへ……家主とのくちづけ、とっても幸せです。暖かくなります。 家主も幸せに思ってくれてます、よね? えへへ、わかりますよ~ だって僕と家主は幸せでつながっているんですよ? 家主の幸せに思った気持ちは、僕のなかにどんどん流れ込んでくるんです。 僕の中、家主から流れ込んでくる幸せと、家主からもらった僕自身の幸せでいっぱいなんです。 僕の感じてる幸せ、家主にも届けてあげられたらいいんですが…… (主「伝わってるよ」) え?家主にも伝わってますか? (主「気持ちよさそうな顔してる」と、頬を撫でる) んむ……僕、そんなにわかりやすい表情してますかね…… …………なんだか恥ずかしいです…… 家主……そろそろ離してくれてもいいんですよ? まだですか……んふふ。しょうがない家主です。 いいですよ……このまま……僕が抱きしめててあげます…… 家主…………家主…………v ■4家主はすごいです。 [休日の昼頃] (押し入れから出てくるチカ) 只今戻りました~! あれ?家主?ドコですか~? (キッチンで野菜を切ってる主人公を見つける) あ、お料理してたんですね。 (主「あ、お帰り」) はい、ただいまです。 えっと、書き置き読んでいただけましたか? はい、少し本部に用事があったもので、久々にあちらに戻っていました。 それで一つわかったことがあるんですが、どうも家主は普通の人よりも幸せの質が良いらしいんです。 家主と出会ってからの僕の業績、凄いことになってるって逆に心配されちゃいました。えへへ。 僕は手腕だけでなくて、運もいいみたいですね。素晴らしいことです。 (包丁で指を切る主人公) あれ?家主、どうしたんですか? あ……指、血が出てます…… 全く、手元を見ていないからそうなるんです。 僕のことを見て頂けるのは嬉しいですが、刃物を扱ってる時はそっちに集中してて下さい。 んまあ、話しかけたのは僕の方なので、あまり強くは言えませんが…… ほら、見せて下さい。 ん~……そんなに深くはなさそうですね。これくらいなら…… ぁぷ……(指先を軽く咥えるチカ) (指を口に含んだ状態で、舐めながら)(怪我してるので優しく) ぁぷ、ちゅ…………んんんんっv ぁ……んぁ……家主……今、僕の中にすごく家主の幸せが……ぁ、っんv んぷ……なんだか……いっぱい……すごい……っ……v 家主の指……ちゅる、れる……舐めるたびに……ちゅ、んむ……熱いのが…… ちゅるる、れる……どんどん僕の中に……れる、りゅ、んぷ…………っv 舐められて……ん、れぇ……幸せになってるんですよね……? 怪我してて幸せになってるんだったらやだなって……んちゅ、ぷゅ……ちょっと思っちゃいました……ん……っふ…… だって……ちゅむ……それだったら僕のやってることの意味……れる、りゅ……なくなっちゃいます…… れゅ、ぷゅ……んちゅ、ちゅる、くぷ……ちゅむ、んむ…… 痛くないですか……んぷ、ちゅ…………んふふ……れる…… 家主……良さそうな顔してます…………ん……ちゅぷ、れりゅ……んちゅ…… ちゅぷ、ちぷ、くぷ……んれる、れりゅ…… (/指を口に含んだ状態で、舐めながら) んぷぁ………… えへへ、止まりましたね。良かったです。 ……えっと、さっきの話の続きになるんですが…… 他の子は……その…… 幸せを貰うときには、こんなに気持ちよくならないそうなんですよ。 (主「気持ちいいの?」) ええ、とっても気持ちよくって……すごくドキドキして…… それはやはり家主から貰う幸せの質や量によるものらしくってですね…… ……家主は本当に凄いです。 家主を幸せにしてあげるのが僕の仕事なのに、同時に僕が家主に幸せにしてもらってるみたいで…… 他の座敷わらしはたくさん苦労して家主を幸せにしてるって、よく聴きます。 なのに僕はそんなに苦労せずに……逆に家主にこんなにいっぱい良くしてもらって…… 今だって御飯作ってもらってますしね。 なんだかずるいことしてるのかなって思っちゃいます。えへへ。 でもこのままではなんだか悔しいので、なにか僕に出来ることがあったら何でも言ってくださいね? 普通にしててもいっぱい幸せが出てくるのなら、もっと頑張ればさらに凄いことになるんじゃないかなって思うんです。 (主「じゃあ、一つお願いしようかな」) え?あ、はい。何ですか? なるほど……添い寝ですか。 ええ、良いですよ。 もっと変なことを要求されるかと思いましたが、簡単そうでよかったです。 (主「変なことって?」) い、いえ……なんでもありません。気にしないでください。 えっと……今、じゃないですよね。お昼ごはん作ってる最中ですし。 えへへ。では食べ終わったらお昼寝、しましょうか。 ■5家主とお昼寝を。 [食後、暖かい陽光のなかで寝転がる二人] にひ……なんだかいいですね。 だって……ほら、腕枕。 家主、自然にしてくれてますけど、これ……とっても心地いいんですよ。 いつも押し入れで眠ってますので、こんなに暖かくて、家主を近くに感じられて……幸せです。 (チカのお腹を撫でる主人公) ぁっ……んゅ………… 家主ぃ……おなか撫でるのはめっ、ですよ? 無許可の身体への接触は、座敷わらしコンプライアンスによって禁止されてますので。 手持ち無沙汰なんですか?……しょうがないですねぇ…… だったら僕が代わりに……この手、ぎゅって握っててあげますから……ね? ん……ふ…………家主……幸せですか……? はい……家主の幸せ……暖かくて……ん……っ……v なんだか胸が高なってきちゃいました……添い寝してあげなくちゃいけないのに…… ……でしたら、一緒に眠るんじゃなくって、僕が家主を寝かしつけてあげる方で行きましょうか。 ええ、家主はこのままで……僕がちょっと体制を変えて…… (チカ、主人公の耳元へ顔をやる) (囁き声で) えへへ……いかがですか?家主…… こうやって耳元で囁くの……お好きかなと思いましたので。 にひ……良かったです。 ……ぽかぽか陽気で……ほわぁって……なっちゃいますね…… んふふ……家主……家主ぃ………… ……幸せ……いっぱい僕の中に……んふ……ゅ………… 本当はこういうのは膝枕でっていうのがマニュアル通りなんですが……添い寝ですし、いいですよね…… えっと……では、深呼吸してみましょう…… すって~……はいて~…… すって~……はいて~…… すって~……はいて~…… んふふ……家主のお胸に手をおいていると、呼吸する度に上下して面白いですね…… 脈が落ち着いてきましたね……段々と眠りに落ちている証拠です…… すって~……はいて~…… すって~……はいて~…… すって~……はいて~…… 暖かくて……柔らかくて……気持よくて………… だんだん眠くなってきました……よね? ……あれ?おかしいですね……家主、まだ起きてます…… もうそろそろ眠ってくれると思ったんですが…… えっと……僕、なにか足りないですか? どうしたら家主に、もっと気持ちよくなってもらえますかね…… (主「耳にキスしてもらえるかな」) え?お耳にくちづけをするんですか? ん……ちゅ…… えっと、こんな感じでしょうか? 「もっと舐めるように」ですね……わかりました………… ぇる、れぇ……りゅ、ちゅぷ……んぷ……れる………… こんな感じでいいですか?痛くないですか? (主「うん、気持ちいいよ」) ……あ~、なるほど……そういうことですね…… (優しく耳を舐めながら) 知ってますよ……んりゅ……学校で習いました……んむ…… 人の心を……リラックスさせるのに、水の音は非常に……ちゅ、れる……効果的なんですよね…… れる、れる……ちぷちぷ……、んちゅ……れりゅ…… でも、それってお口の中の音でも大丈夫なんですね……勉強になります…… それとも、これは家主だけの趣味だったりするんでしょうか? なんだか少し、普通じゃないことをしてるような気もしますが…… まあでも、家主に喜んでもらえて、幸せになってもらえるのなら…… 僕は十分、満足ですよ。 安らぎは耳元からとは学びましたが……その方法に「お耳を舐める」なんてのは記されていませんでしたので……少々意外です…… マニュアルに頼るだけじゃなく……応用を効かせるのが大事って……こういうことを言うんですね……えへへ…… 僕のお口……水音は心地良いですか…… 唇は……舌は……気持ちいいでしょうか……? ん……家主…………っv(幸せの波が来る) んふ……幸せで答えてくれるんですね…… なんだか通じあってるって感じ……素敵です…………v 家主……僕のお口で気持ちよくなって……ぐっすり眠って欲しいです…… その間も僕の中に流れてくる幸せは……しっかりと受け止めますので…… 今だって……凄いんですよ……? 家主の呼吸と同じタイミングで……幸せの波が……ん……ぁ……v でも……我慢しないと……こんな耳元で声だしちゃ……ダメですもんね…… ぁぷ……はむ、ぁむ……ちゅる……れりゅる、んみゅ…… ゾクゾクしてますね……僕にも伝わって……んふ……んv ぁぷ、ちゅぷ……はぷ、ぁむ……んむ…… んぷ、んる……ちゅる……れる、れりゅ……ん……ぁむ…… んむ……家主の方が変な声だしてる……じゃないですか…… 僕は気持ちよくても我慢してるんですから……んぷ、ちゅ…… 可愛らしいですが……ずるいです…………んむ…… それに……寝かしつけてるんですから……興奮しないで早く眠ってください…… んちゅ、ぷ……んりゅ、れる……ちゅるる……くぷ…… でも、家主……だんだんまどろんできてますよね………… わかるんです……幸せの質が……んちゅ……変わってきてますから…… 味というか……匂いというか……温度というか…… とにかく……れりゅる……僕にはわかるんです…… それが……座敷わらしというものですよ…………んぷ、ちゅ…… ……ぇる……れりゅ……れるれる……ん…… 呼吸が深くなって……れりゅ……きましたね……家主……んぷ、れゅ…… では……このまま……んりゅ、れりゅ……れる……気持ちよく……ちゅぷ……おやすみなさいです…… 家主…………ちゅる、れりゅ……家主…………ん……ちゅ……ぁぷ………… (優しい耳舐めを3分程度) 家主……眠っちゃいました? えへへ……よかった…… ……お耳って、凄いんですね……こんなにいっぱい幸せ……ん……貰っちゃいましたよ…… おなかいっぱい……しあわせいっぱいで…………僕も……眠くなっちゃいました…………ん…… 家主…………家主ぃ…………えへへ…………ん……ふぅ………… おやすみ……なさぁい…………ん……家主ぃ……んぅ………… (以下寝息) …………………… …………………… …………………… (/囁き声で) ■6家主、大丈夫ですか? [平日、学校を早引きしてきた主人公] (寝転がってテレビを見ながらポテチを食べてるチカ) あ、家主!おかえりなさーい! えへ、すみませんねこんな格好で。 もうちょっと帰ってこないかなと思っていたので、のんびりしていたところでした。 しかし、このポテトチップスというのは美味しいですね~ こちらの食べ物については時々お話を聞いていましたが、これはついつい手が伸びてしまってやめられないですよ~ って、家主?なんだか体調悪そうですが、大丈夫ですか? (主「ちょっとね」) ……そうですか。気分が優れなくて早退してきたんですね。 ええ、悪い選択ではありませんよ。 人間、体が資本ですし、調子の悪い時に無理をして余計悪化させては元も子もありません。 えっと、では家主はもう寝て下さい。 僕がお布団を敷いておきますので、今日はゆっくりしててくださいね。 [しばらくあと、布団の上で] あ~、やっぱり熱があるみたいですね…… これは風邪ですね。誰の目にも明らかです。 でしたら……はい、これどうぞ。卵酒を作りました。 飲むと身体、中からぽかぽかですよ。 (卵酒を飲む主人公) えへ……美味しかったですか? (主「お腹が熱くなってきた」) ええ、良かったです。 風邪の時は体を温めて、免疫力を高めてぐっすり眠ると、意外とすぐに治ったりするんですよ。 それでは……横になって下さい。 (布団に寝る主人公) (ここから囁きかけるような、息多めな声で) 家主……手を握られてると身動き取れないです…… (風邪を移さないか心配する主人公) え?僕ですか? ふふ、安心して下さい。 僕はこちらの存在ではありませんので、人間の病気に罹ったりということはありえませんよ。 でないと、こうやって側にいて差し上げられませんし。 「寂しい」ですか?……そうですね。 体調が悪い時は、心まで落ち込みがちですから。 (主「ずっと見ててくれるの?」) もちろんですよ。僕がずっと看病しててあげます。 一応そういうお勉強もしてきましたので、任せて下さい。 ん……息、苦しいですか? そういう時はこれを……少し胸、失礼しますね。 (胸をはだけさせ、ヴェポラッブ的なのを塗る) これを塗っておけば、少しは楽になるはずです。 (小さな手で触れられて、少し幸せになってしまう主人公) んv……こんな時に幸せを送って来ないで下さい…… 今は……気持ちよく眠っていただきたいんです。 ………… ……そうですね、では、子守唄を歌ってあげますね。 僕の声で、少しでも楽になってくだされば…… ん…… (江戸子守唄+1コーラスをハミング・ゆっくり目に) ねんねんころりよ、おころりよ。 ぼうやはよい子だ、ねんねしな。 ぼうやのお守りは、どこへ行った。 あの山こえて、里へ行った。 里のみやげに、何もろうた。 でんでん太鼓に、笙の笛。 …………………… …………………… (家主が眠って少し寂しいチカ・さらに囁き強めで) 大丈夫です。僕がいますから。 家主が元気になるまで……幸せになってもらえるまで…… ずっと……ずっとここにいますよ。 だから……安心して下さい。 家主……家主………… ■7家主といっしょに。 [翌朝] お目覚めですか、家主。 ええ、ずっと眠ってました。 途中うなされてたりもしてましたが、ここしばらくは落ち着いた様子でしたよ。 僕の看病の甲斐がありましたね。えへへ。 おでこ、失礼します……(額と額をくっつける) ん……熱は、もう無いみたいですね。 はぁ……よかったぁ…… 家主がこのまま目覚めなかったらどうしようって……少し怖くなってましたよ…… ……家主。 少し弱音を吐いてもいいですか? ……はい、ありがとうございます。 ……えっと……家主。 僕、もう寂しいのは嫌です。 どういうわけだかずっと借り手がいなかったこの部屋。 やっと人のために働けると思ってこっちに来たはいいものの、ずっとひとりぼっちでした。 そんな中で出会えたのが家主なんです。ようやく出会えた初めての家主様なんですよ。 ですので…… ずっとというのは無理でも、せめて家主が卒業するその日までは…… ここにいて、欲しいです。 (チカを抱きしめる主人公) んきゅっ……もう家主……急に抱きしめないで下さい…… (主「かわいかったからつい……」) かわいかったですか?にへ。 (チカにキスをしようとする主人公) ぁ……ダメですよ、まだ安静に…… んぷ、ちゅ……ちゅる……ちゅ…… 家主……ん……ちゅる、ちゅ……やぬ……んぷ、れる……ちゅる……ん…… (家主ぃ……と切なそうな声を上げながらキス・30秒) んちゅ、ぷ……家主……ダメです……ドキドキが……幸せがぁ……んっvvv) …………ぷぁ……はぁ……はぁ…………ふぅ…… (呼吸を乱して) えへへ……幸せすぎて、すこし飛んじゃいそうでした………… 息が……できなくなっちゃうかと……思いましたよぉ…… ん……ふぁ…………はぁ…………ふぅ………… ……ええ、落ち着きました。もう大丈夫です。 家主が元気になって、あまりに嬉しくて……えへへ。 (以下、主人公のことが「好き」になってしまっている自分を戒めるためのセリフ) ……えっと、家主……一つだけ、僕から忠告させてください。 あんなことを言っておいてなんなんですが…… 家主、絶対に、僕のことを好きになってはダメですよ? あ、好きっていうのは「生涯の伴侶にしたいと思う」とか、そういうレベルのお話ですので、お間違いなく。 僕のことを好きだって思いながらぎゅってすることで家主が幸せになるのだったら……えっと…… 僕としても……嫌なわけじゃないといいますか…… むしろ僕もそうやってされるの、好きなので……大目に見ることにしますが…… ……でも、本当に、心の底から僕に恋するのは禁止です。 だって、僕と家主では生きてる場所も時間も違いすぎますから…… それに、僕は家主の子供を身に宿すことはできません。 伴侶を持って、家庭を持って、それが人の幸せだと聞きます。 僕が座敷わらしってこと、忘れないで下さいよ? ぎゅってしてもらって、たくさん愛してもらって、すごく幸せで、僕だって本当に家主とこのまま一緒になりたい…… ……でも、この僕にも流石にどうしようもないルールだってあるんです。……非常に残念ですが。 ……こほん。 とは言え、その時が来るまでは僕は家主のものですよ! 好きにして……とまでは言えないですが、出来る限り家主の幸せのために頑張りますし、できることは何だってします。 抱きしめるのも、口づけするのも、自由にしてくださって構いません! それが家主の幸せで、家主の幸せは僕の幸せでもあるんですから。 ……ただ、あまり僕だけを見ていると、どこかできっと辛くなってしまうと思います。 それは幸せじゃありませんし、僕にとっても望ましいことではありません。 ですので僕のことはあくまでそういう「特殊な存在」として扱ってくださいね? それが、ずっと家主が幸せで居られるために、大事なことですので。 わかりましたか?ええ、よろしいです。 では、続き……しますか? (抱きしめて、キスを) ん……ちゅ、ちゅぷ……れる……んぷ…… ぁぷ、ちゅ……りゅる、ちゅる、ちゅ、ちゅっ……んちゅ…… えへ……幸せです……家主の幸せが僕の幸せで、それとは別に家主に抱きしめてもらって、くちづけをしてもらって…… んちゅ、ちゅる……幸せで、全部溶けちゃいそうです。 僕の中、家主と僕の幸せで熱い……ぽかぽかしてます。 家主にもおすそ分けしてあげます。えいっ んふふ、どうですか、家主。ふわぁって、お胸、ぽかぽか暖かくなってきましたよね? 僕の中の幸せの温度を、家主の胸に送ってみたんです。 どうにか僕の気持ちを家主に感じてもらえないかと思いまして、いろいろと調べてみたんです。 これは、そうですね。一種のまじないのようなものです。 特に害はありませんので、ご安心いただければ。 えへへv家主、もっとぽかぽか交換、しましょ? (再びくちづけを) ん……ぷちゅ、ちゅ……ちゅる……ちぷちぷ……くぷ…… えへ……暖かいですね……んぷ、れる……ちゅ……家主…… ちゅ、ちゅる……れる、んぷ、ちゅ……ちゅぴ…… ちゅる、れる、ちゅむ……ぁぷ、はむ……れりゅ…… (主人公に強めに抱きしめられる) ん…… ………… ……ぎゅってして、ちゅってして、またぎゅってして……それが家主と僕の幸せになって…… なんだか不思議です。不思議で、素敵だって思います。 家主、きっとこれからたくさん幸せなことが起こりますよ。 これから、きっと家主のこと幸せに……もっと幸せにしてみせます。 だから家主も、もっと幸せに貪欲になってください。 今以上の幸せを、その身で受け止められないくらいの幸せを求めてください。 いつでも僕が応援してますし、本当に受け止められなかったら、僕が半分くらい持っててあげます。 ただ家主は僕が、座敷わらしのこの僕がついてることを誇りに思って、信じているだけでいいんです。 いいことがあったら教えて下さい。一緒に喜びをわかちあいましょう。 良くないことがあっても教えて下さい。そのときは僕が慰めてあげますので。 そして……時々でいいですので、今みたいに……んむぅ……んちゅ、ちゅる……れりゅ……(チカからキスを) 僕と一緒の幸せを、味わってください。 ……こんなわがままな座敷わらしですが、末永く、よろしくお願いしたいです。えへへv END