「……で、なんであたしの部屋に来ていきなり土下座なの? ……反省の意を込めて、ねぇ……ふーん……誰が頭上げて良いって言ったのかな? てか、なんであたしが怒ってるのか判ってる?」 「おにぃがああいうのを買ってたから? ……違うわね、そもそもああいった趣味については諦めてるところもあるし……まー、ある程度は自重して欲しいけどね、一応趣味だし、おにぃは自分の給料で買ってるんだからあたしがあんまり言うのも変な話でしょ」 「……世間的にアウトな物を性的な目で見てるから、ねぇ……まぁ、うん。それはさすがにちょっとはあるかも……ちょっとだけどね……てか、それ言い出したらおにぃが言った通り、あたしと何かするなんてNGにも程がある訳じゃん」 「……まーだ判んないかなぁ……はぁ……おにぃらしいっちゃらしいっていうか、なんていうか……ていうか、そもそもあんな服買ってどうするつもりだったの? 着るの? それとも飾るの? ……うん、ごめん。どっちもさすがにキツイかも……」 「……あたしに着て貰いたかった? ……あたしが? 着るの? あれを? ……あはははは……頭が高いんじゃ無い、ちゃんと額を床に擦りつけようか、おにぃ?」 「ていうかさぁ、何、コスプレさせたいとかそういう希望があったの? ……ふーん、へー、そうなんだぁ……で、何を名目にあたしにああいう服を着せようとしたのかな? ……ハロウィンね……あれ、ハロウィンって確か外国のお盆みたいな物じゃなかったっけ?」 「……てか、ハロウィンって10月末のイベントだよね? なんで今更? ……ぷ、あははは……まぁ、なじみの薄いイベントらしいし、うっかり勘違いってのもあるかもねー……でも、ハロウィンってアニメとかのコスプレするお祭りだっけ? 違うよね?」 「それなのにさ、あたしがそんな恥ずかしい衣装着ると思ったの? あたし、基本的にああいうの好きじゃ無いって知ってるのに? ……お願いすれば何とか、ねぇ……相変わらず見通しが甘いっていうか、欲望に正直過ぎるっていうか……はぁ……」 「……ふふ、良いよ。んじゃ、着てあげる……別に変な意味は無いって。だって、着るだけ、でしょ? おにぃがそれで満足出来るっていうなら、付き合ってあげる……くすくす……まぁ、着るだけなら別に嫌も何も無いしね……」 ;3秒程度 間