;ガヤ音 ;ガララ と扉を開く音 「居た。まったく、大勢の中で探すには無個性ね。もうちょっと外見的な個性もあると見つけやすいのに」 「……何、お化けでも見た様な顔をして。私があなたのクラスに来るのがそんなに驚くこと? 確かに最近はあまり来なかったけどね」 「用事は何かって? お昼休みに来たんだから、そんなに多くは無いでしょう? あなた、もうお昼食べた?」 「そう。それなら一緒にお昼を食べない? いつも一緒に食べている子が今日は休んでしまって、一人で食べるのもね」 「当然、嫌なら断ってくれて構わないわ。あなたにも友達付き合いが……最後まで言わせなさいよ。はいはい、付き合ってくれてありがとう。でも、友達も大事にしなさい? 私の為になら、とか言われてもあまり嬉しくないわ」 「それじゃあ、行きましょう。ここで食べると……周囲の人達も気が気じゃないみたいだしね。さすがにこんなにまじまじ見られるのは予想外だわ」 「準備は良い? よろしい、それじゃ、行きましょう」 ;少し間を置いて 「珍しそうにきょろきょろしない。みっともないから。家庭科室には滅多に来ないの? そう、確かにうちは選択式だからね。あなたが料理、というイメージは私にも無いし、来ないか」 「勝手に入って大丈夫かって? 勝手にじゃないわ。当然、ちゃんと許可を得ているもの。うちの担任が家庭科の先生でしょ? 私、色々と手伝ってるから、その代わりたまにこうして使わせて貰ってるの」 「そうね。昼休みなのに周囲に人が居ないのは確かにあまり無い状況ね。でも、この方が落ち着けるでしょ? それに周囲に人が居ないから、周りを気にする必要も無いしね」 「それは、ね。少しは気を使っているわよ。あなたと私が特別な関係であること、バレて嫌という訳じゃないけど、面白くない事を言う人や面倒な事にしたがる人って居るでしょう? 私達は姉弟なんだしね」 「あなたの方は……まぁ、あなたの口の軽さは知ってるから、あまり期待していないけど……そう? 本当に? ふふ、そう……偉いわね、ちゃんと考えてるじゃない」 「まぁ、お互いにね。波風立てないようにしましょう? 母さんとお父さんにもそう遠くないうちにきちんと言わないと、だしね。その前にトラブルを起こしたら、やっぱり面倒でしょ」 「さて、そろそろ昼食にしましょう。あまり喋ってばかりだと、いつまで経っても食事にならないもの」 「あなたは……はぁ、購買のパン、ね。お弁当、作ってあげると言っているのに。栄養、偏るわよ?」 「お肉が少ないって言われても、仕方ないでしょ? 私、あまり得意じゃないんだもの……それに野菜の方が身体には良いのよ?」 「……確かに前に作った時、おかずが野菜だけだったのは……私も反省してるわよ。もう、しつこい人ねぇ。失敗くらい、たまにはするわよ」 「はいはい、判りました。今度はきちんとお肉も入れてあげるから……うん、そう? ふふ、ありがとう。それじゃあ、楽しみにしてなさい」 「それじゃ、いただきます……こら、きちんと挨拶する。常識よ? ……ふふ、ええ、それで良いの。はい、召し上がれ」 「はむ……ぱく……もぐ……んく……何よ、じーっと見てきて……やっぱり食べたい?」 「……こら、待ちなさい。どうしてこの流れでペニスを膨らませてるのよ? おかしいわよね?」 「……食べてる姿に欲情した? ……あなた、本当に真性のヘンタイね」 「この程度の事で反応していたら、日常生活なんて送れないでしょう。クラスの女の子が食べてる姿にも欲情しているの?」 「……私だけ、ね……良い気分かと聞かれてもねぇ。正直に言えば、もう少し冷静に生きた方が良いと思うけど?」 「食べる姿にはエロスがある、なんて力説されてもね。お昼ご飯中にこういう話題言われても、どう反応すれば良いのかしら」 「はぁ……とりあえず、ご飯食べたいんだけど? それをどうすれば良いかって? そうね、そこの流しにでも射精して水で流しておけば大丈夫じゃない?」 「冷たい、なんて言われてもね。むしろ私にどうしろというのかしら? 食事中にそんな物を見せられてもマナー違反にも程があるんだけど」 「……食べてるものにかけても良いか? さすがにぶっとばすわよ? ……よろしい、反省すれば良いのよ」 「食べ物を粗末にするのは良くない事よ。ましてや遊びに使うなんて、ね……でも、いつかはそういうのをやってみたい? ……あなたの変態性は天井知らずね」 「はいはい、判ったわ。その内ね。ええ、死ぬまでには一度くらい、気が向いたらやってあげるわ……ハッキリ言うけど、そんなに残念そうにされたってむしろそんな反応をするあなたに私が残念な気持ちよ」 「ふぅ……食事にならないわね、これじゃ。はいはい、判りました。それじゃ、スッキリさせてあげるわ。しょうがないでしょ? このままじゃいつまで経っても食事が出来ないもの」 「……仕方ないわね。ほら、こっち来て、目の前に立ちなさい。いいから、ほら」 「ん、それで良いの……そのまま、動くんじゃないわよ?」 ;少し間