;姉自室 ;不機嫌そうな呼吸音 「……………………」 「……ねぇ、私が何で怒ってるか、判ってるわよね? ……そうね、あなたが私の大切にしているカップを割ってしまったから、私はこんなに怒ってるの」 「ええ、そうね。確かにカップ一つ割れたくらいでこんなに怒るのはちょっと変かもね……でも、大事にしている物を壊されたんだから怒るのは当然じゃない? それとも、カップ一つくらい何でも無いわ、って笑った方が良いかしら?」 「……代りの物を買ってくれる、っていうのは嬉しいけどね。無意味とは言わないけど、ちょっと機嫌が良くなる程度よ? ええ、そう……私にとってはそれくらい大切な物だったの。本当にちゃんと判ってくれてるかしら?」 「そうやって床に正座されてもね……誠意にも見えるけど、普段のあなたを知っている私からすると冗談めかしているようにも見えるのよね」 「……本当に? それは本当に悪いと思ってしているのかしら? それとも、笑いを取って空気を和ませるため? ……ま、そういうわよね。ううん、別に良いのよ。それがどちらだとしても、重要なのは私がそれを信じるかどうか、それだけだから」 「横暴って言われてもね、普段のあなたを知っているもの。というか、今の私に横暴なんて言える立場なのかしら、あなた」 「……ふーん、本気、ねぇ……本気ならもちろん、こういう風に脚を組み替えて下着が見えたって何の反応もしないわよね?」 「…………はぁ……いいえ、確かにね。あなたならそう反応するだろうな、って思ってた。ただ、あまりに予想通り過ぎて溜息が出てしまっただけよ」 「ちょっと下着を見せたくらいで勃起させて、それで反省している、なんて言われてもね……ええ、そりゃ下着を見せたのは私だけど、真面目な話をしている最中、ちょっと下着が見えたくらいで過敏に反応されるとね、情けなくなるわよ」 「……嫌よ、今はそういう気分じゃ無いもの。あなたがした事に怒っているし、とうていそういう気分にはならないわよ」 「そんな目をされてもね、気分じゃ無いんだから仕方ないじゃない……それとも、こんな状態の私でも相手にして欲しい? …………ふーん、そう……じゃあ、良いわよ。少しだけ手伝ってあげる」 「……ただ、あまり期待しないで欲しいわね。さっきも言った通りそういう気分じゃ無いし……私、今はあなたに怒ってるんだから普段みたいに優しくなんて出来ないわよ……ふふ」 ;3〜4秒程度間