「お帰りなさい、今日も父さんと母さんは帰りが遅くなるって言ってたわよ……どうしたの、変にもじもじして」 「そうね、ちょっと変な感じ。正直、あまり良い感じじゃ無いわね……あなたがそういう態度をする時って、大体が何か企んでいる時だもの」 「……何それ? ……代りのカップ? ……あのね、そういうのじゃ…………ん、そう……うん、うん……ふー、判ったわ、許してあげる」 「ええ、本当よ。私が欲しかったのは誠意ある謝罪と……あと、あのカップが大切だったのはあなたからの誕生日プレゼントだったから……まさか、贈ってくれた本人が忘れてるなんて、思わなかったけどね」 「それでわざわざ、同じ物を買ってきてくれたんだ……ふふ、いえ……こういう気遣いは素直に嬉しいわ……ええ、顔がにやけてしまうくらいに、嬉しいわよ……馬鹿、怒ってたのは本当なんだから、今度は気を付けてよ? あなたに貰って……大切に使ってたんだからね?」 「ん、何よ急に……もう、馬鹿。私だって笑顔くらい浮かべるわよ、私がいつも仏頂面してたり、無愛想みたいに言わないでくれない? あなたには……他の人よりもよっぽど笑顔、見せてるつもりよ?」 「ぁ……んぅ、ちゅ……もう、機嫌が直ったらすぐにこういう事するんだから……ん、良いわよ……きちんと思い出して、謝ってくれたし……それに私はああいうの、やっぱり合わないわ。たまにするなら良いけど、あなたの言動に一喜一憂している方が嬉しいもの……馬鹿、それだけ好きって事よ……全部言わせないでよ、鈍感……ん、ちゅ……ちゅ、ちゅぅ……ふぁ、んぅ……」 ;次のシーンはほとんど繋ぐ感じで