「耳こき道 -Mimi-Kokey-Do-」 作カジハラエム (ししおどし) 耳かき道。 それは、いやしびとにとって必要な、修めるべき道です。 ですが、その裏に隠された道があることを、殆どの人が知りません。 有象無象の人間にとっては必要がないからです。 人として優れた人物にしか、縁がない道。 その道の名を…。 (ししおどし) 耳こき道。 あなたは、今、反応しましたね? 「耳こき道」という未知の単語に本能が反応したのを、わたくしは見逃しませんでした。 素晴らしい。 実に素晴らしい。 あなたの反応を嬉しく思います。 心から言祝(ことほ)ぎます。 なぜなら、 一連の反応こそが、優れた人物という証拠に他ならないのです。 あなたの人としての資質、 耳こき道が保証します。 (ししおどし) 耳こき道を修めるのも、必然の運命。 優れてるからこそ、極めねばなりません。 (太鼓) 早速、始めましょう。 何の準備もいりません。 ただ、わたくしの声という道標(みちしるべ)に従うだけで構いません。 それだけで、耳こき道を極める事ができます。 (ししおどし) そうです。 まずは、一歩。 記念すべき一歩を、踏み出しましょう。 (太鼓) 最初の一歩。 とはいっても、実際に足を踏み出す必要はありません。 柔らかいベッド、 ふかふかした布団、 い草の香る畳、 何でも構いません。 あなたが普段使っている、慣れ親しんだ場所に横になって下さい。 それが最初の一歩になります。 そうです。 よいですね。 次の一歩は、目を閉じる。 横になって、目を閉じます。 それだけ。 簡単な歩みですね。 横になり、目を閉じる事で、本格的に耳こき道が開けます。 開けた所で、 慌てず、焦らず、ひと呼吸。 ひと呼吸おきます。 深呼吸で、ひと呼吸。 大きく息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出して下さい。 (深呼吸) この深呼吸が、耳こき道の三歩目。 大きく息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。 あなたらしい深呼吸で構いません。 (深呼吸) 大きく息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出して下さい。 あなたらしい深呼吸を繰り返して下さい。 (深呼吸) 深呼吸を繰り返すほど、 あなたの体が、落ち着いていきます。 (深呼吸) 深呼吸を繰り返すほど、 あなたの心が、落ち着いていきます。 (深呼吸) 鼓動が、ゆったり。 (深呼吸) 脈拍が、ゆったり。 (深呼吸) いい感じです。 体の中に綺麗な空気が取り込まれて、 体の中の余計な力が抜けていきます。 (深呼吸) 鼓動が、ゆったり。 (深呼吸) 体の中に綺麗な空気が取り込まれて、 体の中の緊張がほぐれていきます。 (深呼吸) 脈拍が、ゆったり。 (深呼吸) 深呼吸を繰り返すほど、 あなたの体が落ち着いていきます。 (深呼吸) 鼓動が、ゆったり。 (深呼吸) 深呼吸を繰り返すほど、 あなたの心が落ち着いていきます。 (深呼吸) 脈拍が、ゆったり。 (深呼吸) 気持ちがいい。 体の中に、綺麗な空気が、染み渡る。 染み渡っていきます。 それが、気持ちがいい。 (深呼吸) 体の中の、緊張が、押し出される。 押し出されていきます。 それが、気持ちがいい。 (深呼吸) 体の中が、綺麗になっていきます。 (深呼吸) 体の中が、清らかになっていきます。 (深呼吸) それをしみじみ、実感します。 (深呼吸)                                          体が綺麗になるのは、気持ちがいい。 (深呼吸) 深呼吸をするのが、気持ちがいい。 (深呼吸) そうして、体の力が抜けていきます。 吐く息とともにす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 気持ちいい。 力が抜けていくのが、気持ちいい。 (深呼吸) すごく気持ちいい。 力が抜けていくのが、気持ちいい。 (深呼吸) 心地いい。 力が抜けていくのが、気持ちいい。 (深呼吸) すごく心地いい。 力が抜けていくのが、気持ちいい。 (深呼吸) どんどん、体の力が抜けていきます。 吐く息とともにす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 肩から、手の指先まで。 力がす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 頭から、首まで。 力がす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 胸から、腰まで。 力がす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 太ももから、足の指先まで。 力がす~っと抜ける。 抜けていきます。 (深呼吸) 吐く息とともにす~っと抜ける。 どんどん抜けていきます。 (深呼吸) 力が抜けると、体がからっぽになる。 どんどん空っぽになります。 (深呼吸) 空っぽの体は軽い。とても軽い。 (深呼吸) 空っぽの体はふわふわ。とても軽い。 (深呼吸) ふわふわと軽くて、気持ちがいい ふわふわとして、とても気持ちがいい。 (深呼吸) ふわふわと軽くて、心地がいい ふわふわとして、とても心地がいい。 (深呼吸) 体は空っぽでふわふわ。 (深呼吸) 頭は空っぽでふわふわ。 (深呼吸) ぼ~っ。 ぼ~っと、まどろむ。 (深呼吸) 意識が、ふわふわ。 ふんわり、ふわふわ。 (深呼吸) ぼんやり、まどろむ、気持ちよさ。 気持ちのよい、感覚。 (深呼吸) おぼろげに、まどろむ、心地よさ。 心地のよい、感覚。 (深呼吸) 今のあなたは最高の状態。 耳こき道は順調そのもの。 何一つ問題がありませんので、次の階(きざはし)へと歩みを進めます。 いよいよ、耳そのものに取り掛かります。 とはいえ、 直接、触(ふ)れたり、触ったりはしません。 それは、まだまだ先。 (太鼓) あなたの右手。 耳といいつつ、右手。 右手に意識を集中して下さい。 (太鼓) すると、 ふわふわだったあなたの右手が、重みを増します。 (太鼓) 息を吐く度に、重みを増していきます。 ゆっくり、重くなっていきます。 あなたの右手は重くなります。 重く。 重く。 重く。 重くなります。 重くなって、ぴくりとも動かない。 動かせなくなります。 動かなくなったら、次は左手。 右手と同じように、左手に意識を集中して下さい。 (太鼓) すると、 ふわふわだったあなたの左手が、重みを増します。 (太鼓) 息を吐く度に、重みを増していきます。 ゆっくり、重くなっていきます。 あなたの左手は重くなります。 重く。 重く。 重く。 重くなります。 重くなって、ぴくりとも動かない。 動かせなくなります。 動かせなくなった両手は、ずっしり。 ずっしりとした重みを感じます。 両手に感じる重み。 その確かな重みは、 徐々に、痺れを伴っていきます。 正座の果ての足の痺れのように、じんじん痺れていきます。 ずっしり、じんじん。 痺れていきます。 ずっしり、じんじん。 痺れが徐々に広がっていきます。 ずっしり、じんじん。 痺れていきます。 ずっしり、じんじん。 肩が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 背中が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 胸が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 お腹が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 腰が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 ふとももが、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 ふくらはぎが、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 足首が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 足の指先が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 股間が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 耳が、痺れて、重くなります。 ずっしり、じんじん。 全身余すとこなく、痺れて、重くなります。 じんじん、じんじん。 痺れが、気持ちいい。 じんじん、じんじん。 重みが、気持ちいい。 じんじん、じんじん。 痺れが、心地いい。 じんじん、じんじん。 重みが、心地いい。 (太鼓) 気持ちよさが、心に響きます。 心地よさが、心に響きます。 耳こき道を邁進して、 あなたの心は、言うがまま。 あなたの体は、なすがまま。 (太鼓) 思いの力は、現実になる。 耳こき道が現実にします。 (太鼓) いまや、あなたの体は動きません。 動くのは、そう、心の中だけ。 心の中のあなたの体だけが、動かせます。 (太鼓) 心の中のあなたの右腕。 心の中のあなたの左腕。 両方の腕を、ゆっくり、持ち上げる事ができます。 するりと伸びやか。 垂直に持ち上がった二本の腕を、見えない手がそれぞれ掴みます。 優しい力。 そのまま、ぐいっ。 引っ張られます。 体ごと引っ張られます。 一気に引き上げられ、 よいしょっと、立ち上がります。 整列時の前へならえのように腕を伸ばしたまま、立ち上がります。 両手を掴まれたまま、ゆっくり、腕を引かれます。 自然、 前に足を、踏み出します。 よちよちと、一歩。 おっかなびっくりに、一歩。 そのまま、ゆっくり、確かめるように、十歩歩きます。 一、二、三、四、五、六、七、八、九、十。 十歩、歩いた所で、両足を揃えます。 ここからは、一人で耳こき道の深奥(しんおう)へ旅立ってもらいます。 腕を掴む感触が、消えります。 わたくしの合図…、 一、二の、三で、跳躍して下さい。 精一杯、高く、前に向かって、跳んで下さい。 それでは、 一…、二の…、三っ。 (太鼓) 跳躍した瞬間、 着地するはずの地面が消え去り、あなたの体は奈落へと落ちていきます。 わたくしの声が聞こえる限り、一切の不安や恐れはありません。 安心感に包まれながら、 何もない空間を落ちていきます。 (落下SE) どんどん、 落ちていきます。 どんどん、どんどん、 落ちていきます。 次第に、落ちる速度は鈍り、 ゆっくりになっていきます。 落下傘が開いたかのように、ゆっくり、落ちていきます。 身を委ね、ただ、落ちていくという、開放感。 それが、素晴らしい。 無意識の奥底にへばりついている、常識すら、どうでも良くなっていきます。 幸せ。 夢気分。 意識が、幸せに満ち満ちていきます。 ぽかぽか、あたたかくなっていきます。 さらに、落ちる速度は鈍り、 緩やかになっていきます ふんわり落ちる綿毛のように、緩やかに、落ちていきます。 身を委ね、ただただ、落ちていくという、開放感。 これが、素晴らしい。 無意識の奥底にへばりついている、良識すら、どうでも良くなっていきます。 幸せ。 夢心地。 意識が、幸せに色づいていきます。 ぽかぽか、あたたかくなっていきます。 長い長い落下。 もはや、落下してるかどうかすらわかりません。 あたたかな多幸感に包まれ、どうでもよくなります。 長い、長い、長い、落下。 いまや、落下してるかどうかすらわかりません。 あたたかな多幸感に、あなたの意識が彩られていきます。 初めは、薄い肌色。 徐々に、赤みを帯びていきます。 次に、淡い桜色。 徐々に、赤みを帯びていきます。 そして、鮮やかな、紅色。 徐々に、華やかに色づいいてきます。 それは、花実が芽吹く、色づき。 鮮やかな紅色に染まっていきます。 中でも一段と鮮やかなのが、耳。 くっきりとした紅色に染まっていきます。 艶(あで)やかすぎる、つや。 うっとりとする、大人色。 あなたの耳は色づき、快楽を芽吹かせます。 それは、 快楽のための、耳の穴。(快楽装置) 麗しすぎる、つや。 惚れ惚れと見とれる、大人色。 あなたの耳は色づき、快感を芽吹かせます。 それは、 性器を越える、快楽の、穴。(快楽装置) (太鼓の音) やりました。 見事に、耳こき道の要たる、快楽装置が完成しました。 (太鼓の音) そうなのです。 今や、あなたの耳はすべてを快楽に変える、快楽装置。 尋常じゃない感度で気持ちよくなる事ができます。 その証拠に、 指が触れるだけで、静電気のようにバチッと、快感が弾けます。 ほら、 一…、二の…、三っ。 (擦りSE) たったのひと擦りで、一気にギンギン。 これが、快楽装置になった耳の力。 (擦りSE) 走る、快感。 たったのひと擦りで、ギンギン勃起。 擦るだけで、快感。(SE) こうするだけで、キモチイイ。(SE) 擦る度、(SE) 擦る毎、(SE) (キモチイイ) 擦る度、(SE) 擦る毎、(SE) (ガンガン、キモチイイ) 耳そのものを擦るだけで、コレ。 耳の中を掃除すると、どうなるでしょう。 気になりますよね? 気にならないわけが、ありませんよね? 早速、試します。 この耳かきで(SE) 快感装置を掃除してみましょう。 一…、二の…、三っ。 (挿入) 耳かきを、挿入。 ゆっくり、耳の中に挿入していきます。 そう、まさに…挿入。 あなたの耳は、男性器に貫かれる、女性器か肛門。 するする…。 耳の毛をかき分け、奥へ。 熱い肉をかき広げるかのように、奥まで挿入。 コリ、(SE)コリ、(SE)コリ…。(SE)※左右反転 耳かきの一挙一動が、男性器の一挙一動。 そうとしか思えない、快感。 壁をかきながら、引き戻し、耳垢をすくっていきます。 (SE) 耳かきの一挙一動が、男性器の一挙一動。 そうとしか思えない、圧倒的、快感。 ただ、単純なピストン運動なんかじゃありません。 あたかも、男性器でオマンコをマッサージするかのような、ねっとりした挿入。 (SE) あなたの意識が、耳の、奥。 (SE) ぞくっ。 つんざくような快感。 一瞬で、全身の肌が粟立ちます。 続いて、 とん。(SE) とん。(SE) 亀頭の先で、膣壁を刺激するかのように、耳の中の壁を叩きます。 とん。(SE) とん。(SE) とん。(SE) とん。(SE) ぞくぞくっ。 貫かれるような快感。 連続で、全身が震えます。   とん。(SE) とん。(SE) とん。(SE) とん。(SE) 何回かそうしたら、 ゆっくり、壁を、 ぐり。(SE) ぐり。(SE) 亀頭の先で、Gスポットを刺激するかのように、耳の中の壁を擦ります。 (SE) びくびくっ。 引き裂かれるような快感。 激しく、全身が震えます。 いい反応です。 わかりやすくて素敵な、反応。 その調子で、 もっと。 もっと、感じて下さい。(SE) 微妙な動きでも、感じまくります。(SE) この調子で、 ずっと。 ずっと、感じて下さい。(SE) 繊細な動きでも、大胆に感じます。(SE) 感じまくります。(SE) 擦って、(SE)擦って、(SE)擦って、(SE) 悶えて、(SE)悶えて、(SE)悶えます。(SE) そのまま、責めまくる。 責めまくります。 (SE) 男性器なら、とっくにイッてる勢い。 でも、これは、耳かき。   そして、 右の耳だけじゃなく…、 左の耳も同時に責めるのが、耳こき道の真髄。 オマンコと肛門を同時に責めるように、両耳を同時に、(こきましょう) 当然、 快感は、(倍増) 気持ちよさ、(二倍) いいえ、 快楽装置にかかれば、それ以上の、(快感) さぁ、 いきましょう。 一…、二の…、三っ。 (挿入) 二本目の耳かきが、挿入。 ゆっくり、左耳の中へと挿入されていきます。 するする……。 耳の毛をかき分け、奥へ。 熱い肉を押し広げるかのように、奥へ。 二つの穴との、交わり。 嬉しすぎる、結合。 右の耳は、焦らすように。(SE) 左の耳は、惑わすように。(SE) (右)こっちは、Gスポットをじわじわ。(責める)(SE) (左)こっちは、ピストンでじりじり。(責める)(SE) 別々の責め。 焦れる。(SE) 戸惑う。(SE) だから、イイ。 悦びまくる、二つの穴。 (擦られまくって、とろとろ) (突かれまくって、とろっとろ) 焦れる。(SE) 戸惑う。(SE) それが、イイ。 悦びまくる、二つの穴。 右から広がる、幸せ。 負けじと左からも、幸せ。 (BGM始) 重なる。 お互いが、重なる。 幸せが、重なる。 重なって、高まる。 幸せに、 幸せが、 重なって、 掛け合わさって、 無敵。(無敵) かくたびに、 かくほどに、 高まります。 高まっていきます。 あなたの感じる声。 はしたない喘ぎ声。 耳こき道に遠慮の二文字はありません。 もっと、聞かせて下さい。 もっと、もっと、聞かせて下さい。 かいて。(悶える) かいて。(悶える) かいて。(悶える) 喘ぎ声のオクターブが、上昇。 止めて欲しくない、快感。 ずっと、このままがいい。 かいて。(悶える) かいて。(悶える) かいて。(悶える) 喘ぎ声のラウドネスが、上昇。 止められたくない、快感。 ずっと、このままでいたい。 もちろん、 その願いは、受け入れられます。 あなたが願えば願うほど、快感は止まりません。 寄せては返す、快感の波。 寄せては返す…、快感の波。 永遠に繰り返される…、快感の大波。 あなたは、快感に、溶けていきます。 蕩(とろ)け果てていきます。 両耳が、悦び。(気持ちいい) 両耳の、悦び。(キモチイイ) 悦びまくる。(気持ちいい) 止まらない。(キモチイイ) 全身が、悦び。(気持ちいい) 全身の、悦び。(キモチイイ) 悦びが、どんどん、深く。 悦びが、どんどん、濃く。 (気持ちいい) (キモチイイ) (気持ちいい) (キモチイイ) (気持ちいい) (キモチイイ) キモチイイで頭の中が、真っ白。 ただ、気持ちイイ。 ただ、キモチイイ。 頭の中が、まばゆいくらい、真っ白。 ただただ、気持ちイイ。 ただただ、キモチイイ。 目がくらむ、眩しすぎる、輝き。 ついに、ここまできました。 その輝きの果てこそ、耳こき道の終着点たる、昇天。 射精ではありません。 オーガズムという、最強最高の性的興奮に手が届くところまできました。 その証拠に、まばゆい輝きが、耳をかくリズムに合わせて、瞬(またた)き始めます。 (BGMフェード・アウト開始) 点滅。 チカチカと、輝きが点滅。 チカチカと、点滅する度に、両耳の快感が、激しくなります。 明滅。 チカチカと、輝きが明滅。 チカチカと、明滅する毎に、両耳の快感が、凄まじくなります。 瞬きは昇天のしるし。 あと、十回、輝きが瞬いた時、 あなたは一回目のオーガズムを迎えます。 一回、二回、三回、四回、五回、六回、七回、八回、九回、 十…回。 瞬間っ。 光が、落雷になります。 両耳から、手足の先まで衝撃が走り抜けますっ。 昇天。 激しいオーガズムは、まさに落雷。 ひくひくと悶えるあなたがいます。 悶えまくるあなたがいます。 ひくひく。 (気持ちいい) ひくひく。 (囁き:気持ちいい) ひくひく。 (超囁き:気持ちいい) 耳こき道の果てで、悶えまくります。 昇天を迎えてなお、悶えまくります。 どっちが上か、 どっちか下か、 わかりません。 水の中のような浮遊感。 点滅。 キラキラと、輝きが点滅。 キラキラと、点滅する度に、両耳の痺れが、震えが、激しくなります。 明滅。 キラキラと、輝きが明滅。 キラキラと、明滅する毎に、両耳の痺れが、震えが、凄まじくなります。 瞬きは昇天のしるし。 十回、輝きが瞬いた時、 あなたは二回目のオーガズムを迎えます。 一回、二回、三回、四回、五回、六回、七回、八回、九回、 十…回。 瞬間っ。 光が、落雷になります。 両耳から、手足の先まで衝撃が走り抜けますっ。 再びの昇天。 激しいオーガズムの雷撃。 びくびくと悶えるあなたがいます。 悶えまくるあなたがいます。 びくびく。 (心地いい) びくびく。 (囁き:心地ちいい) びくびく。 (超囁き:心地いい) 耳こき道の果てで、悶え続けます。 昇天を迎えてなお、悶え続けます。 どっちが下か、 どっちか上か、 わかりません。 宇宙を漂っているような浮揚感。 まばゆい輝きは、消えません。 うっすらと、和らぐだけ。 それは、まだまだ終わりでないという証拠。 オーガズムに、終わりなし。 それを知って、あなたは安心します。 終わらない快感に、心の底から安心します。 無重力の中で、両耳をかきまくられる、快感。 前から、横から、後ろから、平衡感覚を失うような、錯乱の快感。 耳が熱い。 いえ、全身が熱い。 血肉が熱い。 燃えるように熱い。 くらくらする、熱さ。 燃え上がるような、快感。 焼けつくような、興奮。 ひりつくような、愉悦。 悶えは止まりません。  興奮は止まりません。 感度だって、まだまだ上がります。 (あなたの耳だから、そうなるのです) 無重力の中、両耳をかきまくられる、快感。 後ろから、横から、前から、平衡感覚を喪失する、えげつない快感。 終わりのない耳の快感。 快感は、終わらない。 あなたの頭の中は、みたび、眩しい光に包まれます。 光の瞬き。 点滅。 ギラギラと、輝きが点滅。 ギラギラと、点滅する度に、両耳の衝撃が、快感が、激しくなります。 明滅。 ギラギラと、輝きが明滅。 ギラギラと、明滅する毎に、両耳の衝撃が、快感が、凄まじくなります。 瞬きは感度上昇のしるし。 十回、輝きが瞬いた時、 あなたの体の全ての感度は倍になります。 一回、二回、三回、四回、五回、六回、七回、八回、九回、 十…回。 瞬間、 吐息がかかるだけで、 快感に炙られます。 それほどの感度。 (囁き)囁かれるだけで、細胞が熱く燃え上がります。 こうして、わたくしの声を耳にするだけで、気持ちいい。 わたくしの、この声で、あなたの頭の中は、眩しい光に包まれます。 光の瞬き。 点滅。 ビカビカと、輝きが点滅。 ビカビカと、点滅する度に、両耳の痺れが、震えが、止まりません。 明滅。 ビカビカと、輝きが明滅。 ビカビカと、明滅する毎に、両耳の痺れが、震えが、終わりません。 瞬きは永久(とこしえ)に続く昇天のしるし。 二十回、光が瞬いた時、 あなたは永遠に続くオーガズムを迎えます。 一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、 十一、十二、十三、十四、十五、十六、十七、十八、十九、 二十…。 瞬間っ。 光が、落雷になります。 両耳から手足の先まで衝撃が走り抜けますっ。 みたびの昇天。 激しいオーガズムの雷撃。 (BGM終) ぶるぶると悶えるあなたがいます。 悶えまくるあなたがいます。 ぶるぶる。 (気持ちいい) ぶるぶる。 (囁き:とても気持ちいい) ぶるぶる。 (超囁き:とっても気持ちいい) ぶるぶるは鎮まりません。 たまらない、快感。 我慢できない、快感。 耐えられない、快感。 それが、あなたの全身に走り続けます。 まだまだ、走り続けます。 ドンという衝撃と共に、襲いかかります。 (太鼓) がくがく。 (気持ちいい) (太鼓) がくがく。 (とても気持ちいい) (太鼓) がくがく。 (とっても気持ちいい) (太鼓) がくがく。 (悶え続けます) (太鼓) がくがく。 (止まりません) (太鼓×∞) 見事。 実にエレガントな姿です。 あなたは、 耳の快感を知り、 耳の快感に溺れ、 耳の快感にはまりました。 幾数回のオーガズムを経て、あなたの耳こき道は今ここに、極まれり。 耳こき道を極めしあなたは、真(まこと)の男子。 男子の誇りにして、誉(ほま)れの、上級男子。 耳こき道こそ、最高の嗜好。 耳こき道以外の趣味、行為は人生の、時間の無駄。 わたくしは、そう言い切ります。 まだまだ存分に、オーガズムを迎えて下さい。 どんなにイッても、止まりません。 どんなにイッても、終わりません。 オーガズムの連鎖からは、抜け出る事はできません。 耳こき道は極めてからが本番。 あなたの意識が、落ちるまで。 あなたの意識が、堕ちるまで。 あなたの耳は、永遠にオーガズムの輪を巡るのです。 数え切れないオーガズムを繰り返します。 繰り返し、 繰り返し、 繰り返す度に、心の体が燃えていきます。 燃えて、 燃えて、 満足したかのように、燃え尽きていきます。 そして、 ロウソクの炎のように、 燃え尽きる寸前、一際大きく燃え上がります。 最後の快感の火柱まで、 十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、 ゼロっ。 天を焦がす、快感の火柱。 全てを、燃やして、燃やして、燃やし尽くします。 (太鼓) オーガズムの終わりを迎えます。 (太鼓) 同時に、 現実の体は、眠りの世界へ、落ちていきます。 快適で健やかな、眠りの世界へ、堕ちていきます。 十数えると、あなたは耳こき道から舞い戻ります。 耳こき道の快楽は、全て消えて無くなり、あなたは何事もなかったかのように、日常へと舞い戻ります。 一、 二、 三、 四、 五、 六、体に力が戻って来ます。 七、体が温かい。 八、力が漲ってきます。 九、痺れも震えも、感じません。 十。(手を叩く) お帰りなさい。 現実の世界へ、お帰りなさい。 耳こき道を極めて、 あなたの中に残るのは、 かつてないくらいの爽快感。 ありえないくらいの清涼感。 素晴らしい。 大変素晴らしいことです。 これらを糧(かて)に、あなたの明日からの日々は、何事も捗る素晴らしい毎日になることでしょう。 そして、 そう遠くない未来、 あなたは、また、耳こき道に帰ってきます。 わたくしにはそれが、はっきりとわかります。 上級男子たるあなたは、無意識のうちに、約束された快感に惹きつけられ、魅せられているのでございます。 (囁き) あなたは、耳こき道の、虜。 それでは…また会う日まで。 ごきげんよう、さようなら。 (太鼓)