ぺーると−んれいんぼぅすたーボイスドラマ企画26弾 「引きこもり少女と二泊三日の誘拐紀行・3日目」 ■10話目 リベンジマッチ [朝、ホテルの部屋・先に目が覚めてしまったので寝ている少女の頬をなでている主人公・ごく至近距離に顔がある状態] んむ……ん……んふふ……んぅ…… ん……んふ…………ん……? (目を覚ます少女) ん……ふふ……おはよう…… (幸せそうな顔をしてる主人公) なんだよ……そんな顔で人の頬を撫でて…… (主「幸せだなって」) そうか。嬉しいよ。 わたしも、こんな朝を迎えられて、本当に幸せに思う。 (おはようのキスを交わす) ん……ちゅ。ちゅっ……ちゅむ…… (主「ちゃんと眠れた?」) ん、ああ。今日はゆっくり眠れたよ。 んちゅ……ちゅ…… 昨日はいろいろあって、お互いに疲れていたからな。 だが今日はこうやって……ん……ちゅ、ちゅむ……ちゅ…… ふふふ……朝からのんびりしていられる…… んちゅ……ちゅ……んむ、ちゅぷっ……ちゅ…… (頬を撫でていた手を耳にやって弄ってくる主人公) んv……んぷ……れる、ちゅ……んちゅ、んむっ……っふぅ……ちゅぷ…… んぁ……っふ……お前、耳触るの……ダメ…… ん……全く、朝から私をどうしようっていうんだよ……んむ…… (主「お腹すいたね」) そうやってすぐ話題を逸らす…… うむ……だが、そうだな。 のんびりできると言っても帰りの準備とかもあるし、早めに朝食を取るに越したことはないよな。 だが、あと1回……ん……ちゅ…… んふふ……では、起きようか。 [簡単な着替えをし、ホテルのレストランで朝食をとる二人(ビュッフェ方式)] んぅ……なんだか身体が痛い……お前が昨日、あんなにするから…… (自分の唇にふれつつ)まだ舌が覚えてるぞ……全く…… キスが好きなのは知ってるが、あんなに長くされたのは初めてだよな。 (主「なんかごめんね」) いや、いいんだ別に。私だって、嫌だったらちゃんと拒否したさ。 少し溢れてしまったが、それでも、気持ちよかったし、愛を感じられたから……な。ふふ。 しかし、おかげさまでよく眠れたよ。今日も気持ちよく目覚めることができたしな。 今だけ生活リズムがちょっと朝型だ。帰ったらすぐに元に戻るんだろうけど。 昨日もそうだったが、たまにお前と同じ朝を過ごせると、本当に幸せなんだぞ? それに、昨日はコンビニ飯で済ませてしまったが、今日はこんなに豪華な朝ごはん。 モーニングビュッフェ……と言うんだったか? こう言う形式の食事は初めてだが、少食な私もたくさん食べるお前も、どちらも満足できそうだよな。 (主「言う割りにはいつもよく食べてる気がするよ」) それは……! んぅ……一応少食だと、自分では思っているんだぞ? お前が作るご飯が美味しいからついつい食べてしまうだけで、それまでは1日に1回、ちょこっとだけとか言うのも普通にあったんだよ。 現に、昨日も朝にコンビニで肉まんを食べて、帰りがけに見つけたドーナツ屋で買い食いしただけで、それきりだったしな。 (主「そういえば昨日晩御飯食べさせてあげてなかったね」) ふふ。お前、今頃気付いたのか? まあ、別にお腹も空いてなかったし、それよりも、お前のことが心配でな…… 昨日酔ってたの、大方会社の人間に強制的に飲みに連れて行かれでもしたんだろう? そんなお前に、私だけのためにご飯の世話を乞うのも違うかな、と思ってな。 (主「ごめんね」) 謝るなよ。昨日はお前の愛で、私はお腹いっぱいだったよ。 それに、そのぶん今食べられるんだから、別に文句はないさ。 ここ、本当にいろんなメニューがあるよな。 ウインナーに焼き魚、サラダやオムレツ、フレンチトースト…… このスクランブルエッグは……私はお前の作ったやつの方が好きかな。 でも、なんだかテンション上がるよな、こう言うの。 そんなに食べられないからあまり興味はなかったが、こういう食べ放題みたいな形式の食事も、たまにはいいかもしれない。 たくさん食べてしまうと太ってしまいそうで怖いが……(ボソッと喋る感じ) バラエティ豊かで、テーマパークみたいで、ワクワクさせてくれるよな。 (主「じゃあ僕も頑張るかな」) あ、いや、別にお前に色々作ってくれと言ってるわけじゃないんだぞ? こう言うところは徹底した効率化が行われているからこそ、こんなに様々なメニューを提供できてるんだ。 それをお前一人でやろうとすると、負担がとんでもないことになってしまうんじゃないか? 私は……たまにこう言うとこに連れてきてもらえたら嬉しいなって、そう思っただけだよ。 (少女の頭を撫でる主人公) んふ……もう、撫でるなよ……人に見られるだろ…… 一応な?こう見えても私なりにお前の事を気遣ってるつもりなんだぞ? いつもは家でゴロゴロしてるだけの私にもできる事、何があるんだろうなって。 な、お前。今度私にも料理を教えてくれないか? お前ほど上手くはできなくても、たまにお前が忙しい時に何か作ったり、手伝いができたらいいなって思ったんだ。 (主「いいよ。色々考えとくね」) ああ、頑張るよ。いつまでたっても「できない」じゃダメだからな。ふふ。 (主「じゃあ、ちょっと取って来るね」) あ、料理取りに行くのか? ん……じゃあ、私も。 (主「まだ入るの?」) あ、いや……もうお腹はいっぱいなんだが、見た所甘いものが置いてあったし、せっかくだから少しだけ頂いておこうかと思ってな。 ほら、甘いものは別腹って、言うだろ? [食後、席に座ってのんびりしてるふたり] ふふ。それにしてもお前、結構食べたな。 実は毎回思ってるんだが、お前の横で食べてるのを見るの、楽しい。 私が食べられないような量でもどんどん入って行くよな。 お前の胃袋はブラックホールだよ。ふふふ。 あ、お前、口のとこ。それ、わざとか? さっきのトーストのジャム、ついてるぞ。 全く……人がいるんだからそう言うのはよしてくれよ…… (自然に近づき、主人公のほおを舐める) ん……れる、ちゅ……んむ…… うむ……でも、甘酸っぱくておいしいな。 ……好きだぞ。(ジャムも主人公のことも) あ、んむっ……(主人公の突然唇を奪われびっくりする少女) んむ、ちゅ……ちゅる、ちゅ……ん…… 全く…… んふ……ジャム味のキス……そうか、このキスも含めてお前の朝食というわけなんだな、なるほど。 ……まだ、チェックアウトまでは時間、あるよな? どうせ今すぐにホテルを出ても、街が活気付くのは昼前からだ。 あとで、部屋に戻って、帰りの支度を済ませて…… もう少しだけ、私にもそのデザート(キスのこと)……食べさせてくれるか? んふふ…… ■11話目 食後のおたのしみ [食後、部屋に戻ってチェックアウトの準備を済ませ、食後のキスに興じるふたり] (昨日のよりは全然ゆるいキス。普段の愛し合う時の感じ・1分程度) んむ、れる……りゅる、ちゅぷ、んむ…… ぷはぁ……はぁ……んふ…… 全く……誘ったのは私だが、ベッドに押し倒されてこんなに強引に食べさせられるとはな…… (息を荒げながら、自分の口元を拭う少女) んむ……この部屋ではなぜか、いつもよりも大胆になってしまうみたいだな…… しかし、こんなにいっぱい食べさせて、私を太らせて食おうといった魂胆か? ま、この食事はゼロカロリーどころか、マイナスカロリーといったところなんだろうがな。 知ってるか?キスはそれなりにいい運動になるらしいんだ。 私があまり外に出ないのにそこまで体重が変わらないの、もしかしたらこういうのが原因なのかもしれないな。 お前に愛されて、愛されるたびにカロリーを消費してるから…… 運動は面倒だし、そんな暇があったらゲームしてたいって思うんだが、これなら別だ。 好きで、幸せで、それに加えて運動にもなって…… (独り言っぽく) そっか……そうだよな。うん。 確かに、運動になってるからこそのこの体の痛みか……たくさん歩いた後に足が痛くなるのと同じようなことだな。 ふふ……全くお前は…… (/独り言っぽく) (主「どうかしたの?」) ん?ああ、いや、独り言だよ。(恥ずかしいし)気にしないでくれ。 それよりも、そろそろいい時間じゃないか? 荷物を送ったし、準備はもういいよな。 じゃあ、そろそろ出かけようか。 ふふ……お前とデート、本当に心踊るようだよ。 ■12話目 BB弾は愛を撃ち抜いて [休日の昼前の街を歩く二人] なんというか、オタクっぽい街だから親近感は持てるよな。 私たちと方向性があってるかは別にしても。 パッと見た感じでも、ゲームセンターとかカラオケとか結構多いなってわかるし、そういう街なんだろうな。 でも、そういうのは向こう(家の方)にもあるし、せっかくならこういう街でしかできないことをしたいなと思って、今日の予定を組んだんだ。 えっと、確かこの辺りだった気がしたんだが……ちょっと地図で確認するぞ。 えっと……ん……(スマホの地図アプリで位置を確認する少女) ああ、そうだ。この道の、もうひとつ曲がったところだったな。 [シューティングレンジに入ったふたり] なるほど、中はこんな感じなんだな。 ※昨日は偵察で外から覗いただけだったんだが、思ったよりも広い…… (レンタルのエアガンを持ってくる主人公) お、お前はその銃にしたのか。 私はこれだ。(小さめのエアガンを見せる少女) なんだか変わった形で面白いし、他のよりも小さいから私にはちょうどいいかと思ってな。 ふふ。驚いたか?こういうとこに連れてこられて。 シューティングレンジ、というんだっけか。 覚えてるか?この前やってた、サバゲをテーマにしたアニメ。 ※FPSとかも触る程度だがプレイはするし、実は前々から気になってたんだよ。 この街はこういうお店が多いなっていうのは、昨日歩いてて気づいてたし、うちの周りにはあまりないからな。 せっかくだから今のうちに触れてみようかなって。 えっと……あの的に当てればいいんだよな。 セーフティを解除して、狙いを定めて…… (軽くトリガーを引くと、勢いよくBB弾が出る) わっ…… ふむふむ、なるほどな……こんな感じなのか…… 思ったよりも反動というか、衝撃みたいなのはないんだな。少し大げさに構えてしまったよ。 だが、意外と弾が速くて、どこに飛んでったのかよくわからんな。 (もう数発撃って見る少女) ん……ふむ…… (1発が標的の空き缶に当たる) あ、当たったかも。 なるほど、見えなくても音でわかるんだな。ふーむ。 しかし、エアガンって結構重いんだな。 こんなの担いで動き回ってたら一瞬でバテてしまいそうだ。 あ、お前も撃って見たいだろ?ほら、遠慮するな。 (少女のエアガンよりも派手な音を立てる主人公の選んだ銃に驚く) うおぉ……それは結構迫力があるんだな。もしや銃によっても作りが違うんだな? ふむ……奥が深い…… だが、全然当たってないみたいだぞ。ふふふ。 (近くに用意されているターゲット用の紙を見つける少女) あ、もしかして、ここに置いてある紙って、照準を調整するためのやつじゃないか? 確かに、これならどこに当たったのか一目瞭然だな。 だが、どうやって使うんだろ…… 向こうまで置きに行くわけにもいかなそうだし…… (主「ここに挟んで向こうにやるんじゃない?」) (ターゲット用の紙を挟んで奥の方に送り出す仕組みがある) あ、こいつに挟んで向こうに送ればいいのか。なるほど、 (高い位置にあるその仕組に背伸びするが全然届いてない少女) ん……全然届かんな。お前、頼む。 (スイッチを操作し、ターゲットシートをレンジの奥に送る主人公) よし、ではこれで大体どの辺りに飛ぶのかがわかるな。 じゃあお先に…… (ターゲットシートに向けて数発撃つ少女) ん……音はしたから当たってはいるんだろうが、ここからだと流石に見えないか…… (目を細める少女に「目、悪かったっけ」と主人公) ん……確かに、前よりは目、悪くなったかもな。 あまりこうやって遠くを眺めることがないから気づかなかったが…… (主「コンタクトレンズにする?」) ん〜……でも、コンタクトってちょっと怖くないか? だって、眼球にあんな薄っぺらいものを入れるんだろう? 何かの間違いで目の裏に入ってしまったらって想像すると…… それに、寝る前にわざわざ外しに行くのも面倒だ。 ゲームやってて寝落ちするのは最高に気持ちいいからな……ふふ。 それだったら、メガネの方がいいのかな……うーん。 (主「今度一緒にメガネを見に行こうよ」) ……ああ、そうだな。お前が一緒なら、眼鏡屋だろうがどこだろうが、怖くないもんな。 それに、お前の顔、遠くからでももっとはっきりと見たい。 じゃあ、今度暇な時にでも、お願いするよ。 [しばらく遊んだあと、利用時間終了直前] あ、そろそろ時間みたいだな。少し弾が残ってしまったが、腕の方が限界だしちょうどいいか。 結構楽しませてもらったよ。ふふふ。 思ったよりもよかった。いつか実際にサバゲーに出向くのもありかもしれないな。 (主「機会があれば一緒に行こうか」) ああそのときは是非、一緒に戦おうな。 それじゃ片付けて、これ返して、次に行こうか。 (主「次はどこに連れてってくれるの?」) ああ、次はちょっと戻って、駅の方に行くぞ。 ■13話目 小さな頃から好きなもの [少女の好きなキャラクターの展覧会に来たふたり] うおー……す、すごい……(感動してる少女) (主「好きだもんね、このキャラ」) ああ、このキャラクター、小さい頃からずっと大好きでな。 よく文房具やシールを集めてたんだ。 (主「部屋にもおいてあるよね」) ああ、パソコンの上に置いてあるだろ?あのぬいぐるみのキャラクターだよ。 実は昨日駅でポスターを見かけるまで、ここで展覧会をやってるの知らなかったんだが、見つけてしまったからには行くしかないよな、と。 だが……普段店先やなんかで見るのとは全然違うな…… まるでこの世界の中に迷い込んだみたいだ…… (グッズで歴史をたどるコーナーに置いてある文房具を見つける少女) あ、このノート、使ってたな……懐かしい…… こうやって、最初期からのグッズが並んでると、時代を感じさせられるよな。 この頃はこういうデザインだったなーとか、こういう雰囲気のが流行ってたなーとか。 ……この頃は、まだ家族が居たんだよな。 ……ふふ、遠い昔の話か。 (少し寂しそうな表情を見せる少女の手を強めに握る主人公) ん……今のは別にそういうつもりで言ったんじゃないさ。そんなに強く手、握ってくれなくても大丈夫だ。 それに、今はこうやって大好きなお前と、大好きなキャラクターに囲まれてる。 辛くなったりするわけないだろ。むしろ、興奮してちょっと変なテンションになってるよ。 だが、嬉しかったよ。 そうだよな。今はお前という家族がいるんだもんな。ふふふ。 あ、向こうに原画コーナーがあるらしいぞ! 商品になったイラストしか見たことないし、ぜひ見ておかねばな……! [しばらく色々と見た後、出口に向かうふたり] はふぅ……良かった…… こういうのは初めてだったんだが、こんなにも圧倒されるものなんだな…… しかし、都会人は常にこんないい思いをしているのか……ぐぬぬ…… 人が多いのは好きじゃないが、こういうものを見せられてしまうと都会に対する評価も改めねばなるまいな…… (主「こっから先は物販みたいだね」) ん?ああ、そうか、物販もあるんだな。てっきりもう終わりだと思っていたよ。 こうやって出口付近に店を構えて、高まったテンションで衝動買いさせる作戦だな……上手いじゃないか…… ん……んぅ……(何か買って欲しいけどなかなか言えない) (主「何か欲しいのある?」) ん、ぁ…………ああ。あるにはあるが……いいのか? 「多少贅沢してもいい」とは聞いたが、こういうお金の掛け方はまたちょっと違うからな。 (主「限定品とかあるだろうし、あまり高くなければ」) そうか……ふふ。やはり持つべきものは理解者だな。ありがたいよ。 だったら、そうだな……会場限定の、このマスコットにしよう。 (主「それでいい?」) ああ、これがいい。 あまり大きなのにしても、これからいろんなとこに行くのに荷物になってしまうしな。 これなら、カバンにつけられるサイズだし、なによりこれがラスイチのようだ。 運命の巡り合わせだよ。だったら拾って帰るのが正解だろう? うむ。では、会計は頼んだぞ。 [カバンにさっきのマスコットをつけてご機嫌な少女と街を歩いている] んふふ……本当に良かった……まだドキドキしてる…… (主「そういえばごはんは?」) ん?なんだ、お前。もうお腹すいてきたのか? 私は、朝しっかりと食べたからな。まだすいてはいないが……そうだな…… 甘いものくらいなら入るかもしれない。 だったら、あそこに行ってみよう。 (近くにあったメイドカフェを指差し) いかにもこの街っぽくて、いいとは思わないか? 予定にこそ入れてはいなかったが、前々から興味はあったんだよな。 (主「いいんじゃない」) うむ。では参ろう。 ■14話目 あなたのハートに [メイドカフェに入って料理を出された後のふたり] 萌え萌えキュン……か。ふふ……ああも真面目にやってくれると、ちょっと面白いな。 だが、彼女が言うにはこれでとっても美味しくなったらしいぞ?ふふふ…… メイドカフェとか言うの、昨日歩き回ってる中でも何件もあって、この街ではやっぱりこう言うのがメインコンテンツなのかなと思ってな。 私だけだと絶対に入れないし、お前もこう言うの、嫌いではないかなと思ったんだよ。 しかし、最初は面を食らってしまったが、この空気感に慣れてくるとそれなりに普通の飲食店ではあるのかなって感じ……んふふ。 一部ガチ勢みたいな客もいるような気がするが、今日は見なかったことにしておこうか。 ……そういえば、なんだかこういうところはイコールオムライスっていうイメージあるよな。 ふふ、ケチャップでかわいく顔なんか描いて……本当によくできたエンターテイメントだ。 私のパフェも、うさぎっぽく耳が付いてて可愛い…… (オムライスを食べてる主人公) 味はどうだ?おいしいか? (主「普通」) んふふ……まあそうだろうな。別に、料理の味で売ってるわけじゃないんだし、 それよりも、雰囲気づくりや演出なんかに力を注いだ方が映えるもんな。 私も……ふふ。萌え萌えパワーで美味しくなったうさちゃんの顔を……(顔を模したアイスクリームにスプーンを沈め、掬いとる) あむ……んむ……(アイスを頬張る少女) んふ……まあ、アイスクリームだし、甘くておいしいよ。 悪くないよな。こういうのは大体工場で作ってるんだろうし、そんなに味もぶれなくて。 あむ、んむ……んふふ…… (主人公が背の低い店員に目を奪われてることに気づく少女) ん……お前、どこを見てるんだ?私はここだぞ。(少しわざとらしく不機嫌そうに) 全くお前は…… 確かにあのメイドさん、背が低くて目立ってるし、目を奪われるのもわかるんだがな…… あまりそうやってあからさまにされると、目の前にいる私の立つ瀬がないぞ。 それとも、私がお前をご主人様扱いすれば気がすむか? ふふ……お前だけの「小さくてかわいい恋人」が目の前にいるのにな。 それに……んむ、ちゅ……(主人公に顔を寄せ、軽くキスをする少女。結構恥ずかしい) メイドさんはこういうこと、させてくれないだろ? (主「嬉しいけど人、見てるよ」) う、うるさい……!私だって恥ずかしいんだよ…… だが、なんだか悔しくなってしまってな……んむぅ…… 私、意外と嫉妬深いのかもしれないな。 だが、私の世界にはお前しかいないんだから、あまり私を寂しがらせるようなこと……するなよな? (主「ん、わかった」) ん……わかればいいんだ。 それよりも、そのオムライス、私にも一口くれないか? (「あーん」をしてあげる主人公) ん……くれとは言ったがこれも少々恥ずかしいな…… あ〜……ぁむ。 んむんむ……むぎゅ…… んふふ……確かに。もう少し味は薄くてもいいかもな。 私も随分舌が肥えてしまってるようだな。お前に鍛えられたか? だが、私の好みは「お前の味」に他ならないからな。 拾われるまでは長い間ちゃんとしたもの食べられてなかったから、いいものばかり食べさせてもらって、本当に幸せだよ。 衣食住、全部が幸せなんだ……おそらく、以前と比べなくてもな。 だから、多少は私も恩返し、しないととは思っているんだ。 だが、これがなかなか難しい…… 言ってくれれば、時々はお前専属のメイドさんにでもなってやるから、だから…… (主「無理しなくても大丈夫だよ」) ん……いや、別に無理はしてないよ。ただ、何をすればいいのか、よくわからないんだ。 なんでも自分でやってしまえるお前に、一体何をしてやれば喜んでもらえるのか、な。 少しずつでいいから、教えて欲しい……私にもできること、お前の喜んでくれること…… ずっと「お嬢様」じゃいられないの、わかってるからな……ん…… んふふ……すまんな、せっかくの空気が台無しだ。 だが、お前が私を変な気分にさせるからいけないんだぞ……全く…… ほら、気分を取り直して、今を楽しもうじゃないか。な? ■15話目 再訪の誓い [夕方、駅で新幹線が来るまでの時間を潰してるふたり] ふぅ……しかし、もうこんな時間か…… 楽しい時間はあっという間とは言うが、本当に今日は怒涛のように過ぎてしまったな。 それにしても、相変わらずこの駅は人が多すぎる…… この国の交通の主幹部なんだし、当然といえば当然なんだろうが…… ん……ありがとな、しっかり手、握っててくれて…… ここまで人が多いと流石に怖いが、お前と一緒なら……頑張れる……と思う……んだが……んぅ…… 帰りの列車、まだ少し時間あるみたいだな。 ギリギリになってバタバタするよりは、余裕を持って行動できたほうがいいと思っての行動プランだったんだが、少々早過ぎたかもしれない…… 仕方ない。せっかくだから駅の中でもぶらぶらしようか。 何か思いがけない発見があるかもしれないし、お前は会社の人間にお土産とか、買っておいたほうがいいだろ? [しばらく色々見て回った後] このワッフル美味しい……ふふ…… しっかり食べるのはちょっとなって気分の時でも、こういろんな店が手軽に食べられるものを売ってると、ついつい手を出してしまって良くないな……主にカロリー的な意味で。 こんなところに長くいると、どんどん丸くなってしまいそうだよ。 せっかくお前が運動、させてくれてるのにな。ふふ。(11話目の話) しかしまあ、都会は一日二日じゃ全然見て回れないな。 あまりにも情報量が多すぎる……これを全て満喫しようと思ったら、自分が何人も必要だろう。 ……とはいえ、私としては結構楽しませてもらったと思うよ。 もちろん「お前と一緒だった」と言うのが一番重要なわけではあるが…… 機会があれば、また来たい。 今度は仕事抜きで……ずっと一緒に居られるといいと思うよ。 そして、また冒険しような。 このダンジョンの宝、全て手に入れよう。 今回見れなかったところ、そもそも存在にも気づけなかったところ、まだ沢山あるはずだ。 私だけだと索敵能力低くて何にも気づけなさそうだが、二人なら十分、この地を踏破できるだけのパワーを持てるはずだからな。 ふふふ…… (主「そろそろ新幹線来る頃かな」) うむ……頃合いか。 では、多少名残惜しいところはあるが、また共に、ここへ来れることを願いながら、家路に着くとしようか。 ■16話目 誘拐紀行・エピローグ [新幹線の中、行きと同じように隣同士の席に座っているふたり] ふぅ……今日は本当に楽しかったな。 色々と初めてなことが多かったし、とても有意義だったよ。 最初(第1話)、行きの列車の中で目覚めた時は、またとんでもないことをされてしまったなと思ったが…… 結果的に、素敵な体験をたくさんさせてもらったからな。 お肉も美味しかったし、都会で彷徨っていろんなものを見れたし、 エアガン撃ったり、展覧会やメイドカフェに行ったり…… 本当に……本当に……ふふ。 な。こっち向いてくれ…… んちゅ……ちゅむ……(主人公の顔を寄せ、軽くキスをする少女) ……本当に、お前といると何から何まで幸せに満ち溢れるよな。 お前と一緒で本当によかった……愛してるよ…… (少女の頭を撫でる主人公) んふ……んふふ……全く…… ん……ふぁ……(あくび) お前に撫でられると、眠くなってしまうな…… というよりも、普段と違った生活リズムになってるからかな……ふふ…… まだ、結構時間、かかるよな? 到着するのは夜中か? そっか……じゃあ、少し休ませてもらいたいのだが…… (主「いいよ、おやすみ」) うん……ありがと……それじゃ…… (主人公の肩に寄りかかって目を瞑る少女) ふふ……お前の肩を借りると、幸せに眠れるような気がするんだよ。 んふ……ふぅ…… ……三日間、お疲れ様。 仕事をしつつ、私の世話までして、大変だっただろう? んで、明日からもまた仕事か……なんだか忙しいな…… 辛くなったら、いつでも私が支えてやるから、そのときは言ってくれよ? 無理だけは、して欲しくないからな。 (主「そのときはよろしくね」) うん……うん……へへ……こちらこそ、いつも私を抱えてくれて、ありがとうな。(眠そうに) 大好きだよ……大好きだ……ん……ふぅ……すぅ…… (徐々に呼吸が深くなり、眠りに落ちる少女・30秒ほど) END