【千恵】 「契約……なんて言うとちょっと痛い感じですね。そうではなく、私自身純粋に彼に対して好意を持ちました。私がしてきたことを聞いて、ハメ録りビデオを見せられて、それでもきちんと応えてくれた訳ですから……念の為、先ほどの行為を録画していたのに良心の呵責を覚えたほどです」 【千恵】 「せめてもの罪滅ぼし、という訳でもありませんが夕ご飯を一緒に食べ、帰ってきた両親に彼を紹介しました。彼も驚いていましたが、それ以上に両親の方が驚いていました……ふふ、それはそうですよね。今まで浮いた話なんてなかった私が突然彼氏だ、なんて紹介すれば驚くのも無理はありません」 【千恵】 「とはいえ、両親はむしろ私がきちんと学校でそういう風に人付き合いをしていたことに安堵していたようで、彼に感謝するくらいの勢いでした……お父さんは微妙な表情でしたが、お母さんが素直じゃないんだからと言っていたの印象的でした」 「うん、うん……大丈夫だよ。付き合ってまだ短いけど、良い人だし……私の事、好きだって言ってくれたから安心して……ふふ、それにこれからも勉強を疎かにしたりしないから。ちゃんと両立するから、ね?」 【千恵】 「私の言葉に両親はことさら安堵したようです……だましている訳でもありませんし、罪悪感を覚える事もありません。ただ、これくらいの事で両親が喜んでくれた、そのことが意外で……私も嬉しかったのは覚えています」 【千恵】 「これからも私の生活はあまり変わりません。変わるとすれば彼氏が出来た事で行きずりの人との関係が多少は減るかな、というくらいです」 【千恵】 「とはいえ、別にそれを悔いたりかえようとも思いません……誰にどんな事を言われようと私は現状満足していて、彼も納得してくれていますから……もうしばらく、恐らくずっと……一生……私はこうして生きていくのでしょう……ふふ、そう考えても嫌じゃないですね、やっぱり……そんな自分が割と好きですよ、私は、ふふ……」 ;3秒程度間