※本編のネタバレを含みます。ご注意ください。 【第4.5話 わたしが実の兄を手コキして射精に導いたことで始まる自慰】  お兄ちゃんの言葉が、何度も繰り返し、頭の中で響いている。  制服を着直してからも、わたしはしばらくのあいだ、その場から動けずにいた。  ふと我に返り、足元に視線を移す。  床に降り注いだお兄ちゃんの精液の痕跡が、教室の端のほうまで点々と続いている。  正直、射精してもらえる自信は全然なかったけど……でも念のため、お兄ちゃんが本当に射精してくれたときのために、清潔なハンカチと密封式のポリ袋を用意していた。  飛び散った精液を一滴残らず拭き取って、家に持ち帰る……そして何食わぬ顔で自室にこもり、すぐにオナニーを始めるつもりだった。  だけど…… 「はぁぁ……っ、お兄ちゃん……っ」  床に飛び散っていたのは、精液だけではなかった。透明な液体が、わたしの周囲一帯をぽつりぽつりと濡らしている。お兄ちゃんの硬くなったおちんちんをシゴいて、耳を舐めて、舌を絡めるキスをして…………そんなの、興奮しないわけがない。  お兄ちゃんは見ないようにしてくれていた(興味がないだけかも)みたいだけど、もうずっと前から、わたしのおまんこはぐちょぐちょに濡れてしまっていた。だから、ショーツだけは脱いだままだ。  ――ぴちょ。  また一滴。新たな雫が滴り落ちた。  とくん……。  わたしは、ずっと握りしめていた片方の拳を、眼前に持ってくる。  とくん、とくん、とくん。少しずつ、心臓が暴れ始める。  開いた唇から、熱い吐息がこぼれ出す。 「っ……、はぁぁぁ……!」  制服についてしまわないように、熱を逃してしまわないように。無意識のうちに、ずっとそうして握りしめていた。  そしてわたしは、ゆっくりと……その手を開いた。 「はぁっ、はぁぁ、お兄ちゃぁんっ……!」  ぬるぬると糸を引くカウパー腺液が手のひら全体に、指先には白いゼリー状の液体が少量だけ付着している。  もし、この指をおまんこの中に入れたら……わたし、妊娠しちゃうのかな……。  お兄ちゃんとの赤ちゃんが、できちゃう?  そう思うと、性的興奮とも微妙に違うような、けれど熱い感情が、身体の奥底からこみあげてくる。  これが女の子の――メスの本能のようなもの、なのかもしれなかった。 「はぁぁあぁ……! こんなの……家まで我慢できるわけないっ」  わたしは扉に駆け寄ると、急いで鍵を閉めた。  それから、扉にもたれかかり……そのまま滑り落ちるように、冷たい床にしゃがみこむ。  そしてすぐさま、おちんちんに触れていないほうの手をスカートの下に潜らせて。  精液のついた手のひらを、顔の前に持ってくる。  妊娠がしたいわけじゃないから、本当に指を入れたりはしない。それよりも、もっと近くでお兄ちゃんを感じたかった。 「すぅぅっ……はぁぁ……っ」  ぅ、あ……っ。  これっ、すごいっ……。  たったこれだけの精液でもこんなにすごいのに、あの床に飛び散った精液をすべてかき集めたら……どうなっちゃうんだろう。想像しただけで、また股間からどろりと蜜があふれた。  わたしはいつもそうするみたいに指先でクリの包皮を剥いて、指の腹で撫でるように優しく刺激する。 「ぁ、あっあっ、あぁぁ……!」  たったそれだけで、もうイキそうになる。  わたしは自然と、お兄ちゃんの顔を思い浮かべていた。  必死にイクのを我慢する顔。  そんなお兄ちゃんに、わたしは唇を押しつけて。夢中になって、奥深くまで舌を絡めた。  絶対に射精させようと、必死になって激しくおちんちんをシゴきながら――。 「あっ……ぁあっ、イク…………ぁ、イクっ、イクっ……!」  クリへの刺激を続けながら、イメージを呼び起こす。  ついさっきの出来事が、鮮明に脳裏に蘇る。  おちんちんをシコシコしていたら、ふいに熱いのが手にかかって、あ、今お兄ちゃん射精したんだ、精液が出ちゃったんだ、ってわかった。  ……興奮、した。  今度は、わたしもお兄ちゃんと一緒に……っ。 「お兄ちゃんと一緒にっ、イキた――あっもうだめ、イクっ――んッッ、あぁぁぁぁぁぁっ!!」  手のひらのにおいを嗅ぎながら、おちんちんの先端から精液が迸る瞬間を脳裏に描きながら…………  わたしは、快楽の絶頂へと上り詰めた。 「っっ…………! はぁぁ! はぁぁぁっ! はぁっ、はっ、はぁぁ……っ」  余韻に浸る暇もなく、わたしは半ば無意識のうちに、精液の付着した指を口に含んでいた。  ……次は、おちんちん咥えてみたいなぁ。 「お兄ちゃん、しゃぶらせてくれるかな……?」  わたしは根本まで指を咥えこみながら、反対の手で、今度はおまんこの入口に指先を這わせるのだった――。 (Track05に続く)