私の名前は日比アスカ。 地球防衛隊の新人女子隊員なんだけど、どういうわけか巨大変身ヒロイン、ウルトラガールに抜擢されちゃってさ。 愛と正義のヒロイン、ウルトラガール・メルルとして怪獣退治に活躍中!って感じなんだ。 そして今日も出動命令が出てるんだけど、今回はいつもよりも緊張感漂ってるんだよね…。 数日前からこのあたりの地区で不気味な地鳴りや揺れが観測されていてさ。 怪獣監視班によると地下に怪獣が潜んでいる可能性が高いみたい。 観測された地鳴りや地下エネルギー分布から推測するに、どうも相当強力な怪獣なんじゃないかって。 このあたりの住民の避難は大方済んで、いまは怪獣出現に備えて待機中ってわけ。 ----- 【日比アスカ:うわぁぁぁぁぁぁぁっ!っと…これはもしや…っ…!】 【女上司:こちら本部!日比隊員応答せよ!】 【日比アスカ:はいっ!こちら日比ですっ!怪獣出現ですかっ!?】 【女上司:ああ、ついにお出ましだ。相当巨大な怪獣だ…予測によると手強い相手となるだろう、心して戦え。さぁ変身だ、ウルトラガールメルル!】 【日比アスカ:はいっ!了解です!準備は万端でしたっ!行きますっ! 変身!ウルトラガール・メルル!】 【メルル:銀河の力で敵を討つ!ウルトラガールメルル、参上! …うわぁ…確かにこいつは強そう…こないだ戦ったスカンク怪獣やキツネ怪獣とは全然違う迫力… こんな怪獣に…私…勝てるの…? う、ううん!そんな弱気になったらダメ!私がこの街を守るんだから! さぁいくわよ!メルルのチカラ、見せてあげるっ! くらえぇ!ウルトラパーンチ!】 【メルル:せぇぇい!たぁぁ!】 【メルル:そしてウルトラキーックっ!】 【メルル:どおだぁ! …って、全然効いてないっ…!? パンチもキックもばっちり命中したのに…!? じゃぁ、これならどうかしらっ!?今日は出し惜しみなんてしないでいきなりお見舞いしちゃうよっ! 私の自慢のお尻を受けてみなさいっ!必殺っ!ダイナマイト・ヒーップ!】 【メルル:えっ…?あちちちちちちっ! 熱い熱い熱いってぇぇぇ!あーっ、もう!なんてことをっ! …うぅぅお尻が丸焼きにされちゃったかと思ったぁ…】 【メルル:って…またっ…!あっつぅぅぅーーー!!! あっつ!あっつ!お尻!あちちちちっ!】 【メルル:うぅぅ…火炎攻撃があるなんてぇ…防御力も高いし…どうしよぉ… なーんちゃって♪ まだまだメルルの必殺技はあるんだからっ! やっぱこういうときは…必殺っ!メルルスパークっ!】 【メルル:よぉし命中!これで痺れてビリビリのはず♪ この隙に、もう一度集中攻撃を…】 【メルル:えっ…!?】 【メルル:うわっと…危ないっ!な、なんでメルルスパークを食らっても痺れないのぉぉ??】 【女上司:こちら本部。ウルトラガールメルル、よく聞いてくれ。やはり今回の怪獣はかなり手強い。 高い防御力でこちらの攻撃の効果が薄いわりに、向こうの攻撃は強力だ。 やみくもに突っ込んでいっては返り討ちに遭いかねない…。 場合によっては致命的なダメージを負う前に撤退することも考慮しておけ】 【メルル:ええっ!?どういうことですか?】 【女上司:ああ、すまない。語句が難しすぎたか。撤退というのは勝てないと判断して逃げることで、考慮というのは…】 【メルル:違います違いますっ!そのくらいわかりますっ! 撤退もありえるって、私が逃げたら街はどうなってしまうんですか!】 【女上司:…もちろんある程度の被害と犠牲は覚悟の上の判断だ。ウルトラガールメルルを失うリスクを考えるとやむを得ないという本部の判断だ】 【メルル:そ、そんなのはいけません!犠牲はやむを得ないって割り切って、リスクを避けるなんて、そんなのダメです! ウルトラガールは街のみんなの希望なんですからっ!】 【女上司:それも一理ある。だが、それも織り込んでの判断だ。 万が一にも切り札であるお前を失うわけにはいかないんだ。子供じゃあるまいし理解しろ】 【メルル:嫌です!そんなの許せません! そうだっ!私がこの怪獣をさっさとやっつけちゃえば問題なんかないですよねっ! 見ててくださいっ!私が本気だしたら、こんな強い怪獣だって倒せるってとこ見せますからっ! さぁ改めていくわよっ!たぁぁぁぁぁーーー!】 【女上司:おい!真正面から向かって行くなんて無謀だぞっ!】 【メルル:えっ…きゃぁぁん!ぐっ…尻尾がっ…】 【メルル:ぎゃぁぁん!】 【メルル:がっ…尻尾が…み…みぞおちに…ぐぅぅ…痛ぁ…】 【メルル:ぎゃぁぁぁぁん!】 【メルル:あぐっ…はぁはぁ…くっ…こ、このくらい…】 【メルル:がぁっ!】 【メルル:うぐっ…!】 【メルル:ぎゃぁぁん!!ま、またお尻ぃぃ!!?】 【メルル:ひぃぃぃん!!】 【メルル:いたぁぁぁぁ!】 【メルル:だ、だめぇぇぇ!】 【メルル:お、お尻、やめてぇぇぇ!】 【メルル:ひぃぃぃぃん!】 【メルル:ぎゃぁぁぁぁん!】 【メルル:うぅぅ…お、お尻… いったぁ…お尻、何回も尻尾で打たれちゃったぁ…いたいぃぃ… こ、こんなひどい攻撃するなんて…もう絶対許さ…】 【メルル:うああぁ…ぐっ…あああああっ!】 【メルル:お…重いぃぃ…ど…どきなさいよぉ…】 【メルル:がぁぁぁぁ…い、息が…こ、これは…やばいかも…】 【女上司:おいメルルっ!逃げろっ!撤退だ!】 【メルル:ぐぅぅ…だ…ダメ…にげ…られ…ない… じょ、上官…こ、こいつほんと強い… 言う通りに…がぁっ…しとけば… 勝手な…うぐっ…ことして…ごめんなさい…】 【メルル:…ぐっ…あああああっ!】 【メルル:ぎゃぁん!】 【メルル:がぁぁ…ああっ!】 【メルル:うぎゃぁん!】 【メルル:ううっ…っ!】 【市民少女:め、メルルが…メルルが負けちゃうよぉ〜(涙)】  【メルル:あうぅぅああぁ…も…もう…だ…め… ご…ごめん…街のみんな…私…みんなを…守れな…かった…】 【ティア:ヘイヘイっ!諦めるのは早いって!】 【女上司:おおっ!間に合ったかっ!】 【ティア:ほらほらぁ!さっさとメルルの上からどっけぇぇぇ!たぁぁ!!】 【メルル:えっ?なに…?え?あなたは…?】 【ティア:またせたねっ!パワーみなぎる無敵のヒロイン、ウルトラガール・ティアただいま参上っ♪】 【メルル:ええっ??新しいウルトラガール??】 【ティア:その通りっ♪いろいろあったんだけど、説明はあとあと♪ とにかく間に合って良かった! ほら、まずはこのエネルギーカプセルで回復して!】 【メルル:えっ…うん♪ ありがとうっ!】 【メルル:うわぁ…力が…戻ってくる…】 【ティア:さぁて怪獣!私の可愛いメルルちゃんをずいぶん酷くいじめてくれちゃったじゃない? しっかり落とし前つけてもらわないとねっ!覚悟はいいかしらっ! てやぁぁぁ!】 【ティア:うわっと!たしかになかなかタフじゃん?じゃぁ、これならどうかなっ? くらえぇ!ティア・バズーカっ!】 【ティア:よしっ♪ ボディのど真ん中に命中っ♪ ティアちゃんのお尻は狙った的ははずさないんだよん♪】 【メルル:うわっ…すごい威力…あの強い怪獣がいとも簡単に吹っ飛ばされちゃってる…】 【ティア:ふふふ♪見ててくれた?私もお尻で攻撃するの、大得意なんだ〜♪じゃ、さっさと片付けちゃうからそこで見ててね♪ さぁ、もういっちょいっくよ〜!くらえっ!ティア・バズ…】 【ティア:あつつつつつっ!!!あっちぃ〜!!!】 【ティア:な、なんなのさ!?火炎??】 【ティア:あちちちちっ!こら、やめろって!!あちち!あつっ!】 【ティア:あ〜!もうっ!私のお尻が……う〜熱かったぁ…なんてことしてくれるのさ! 私のセクシーでチャーミングなお尻になにかあったらどうするつもりぃ!?このお返しは100倍返しにして…】 【ティア:えっ…ぐえぇぇぇっ!】 【ティア:げほっ…うぅ…まだセリフの途中なのにぃ…】 【ティア:ぐっ…尻尾が…うわぁぁぁ!】 【ティア:こ、こんな尻尾ぐらい……がぁぁあぁぁぁ!】 【ティア:うっ…くっ…は…はなせ…】 【ティア:くる…苦しい…くっ…がぁぁ…】 【メルル:ティアちゃんを離せぇぇぇぇ!メルルキーックっ!!】 【ティア:…はぁ…はぁ…はぁ……ありがとう…助かった…】 【メルル:大丈夫!?ティアちゃん!】 【ティア:う…うん…なんとか… …へへっ…それにしても「ティアちゃん」はくすぐったいなぁ…ティアでいいよ!】 【メルル:う…うん!了解!じゃそろそろ反撃開始しちゃおっか!ティア!】 【ティア:よっしゃ!まかせとけってんだ!さぁて怪獣、私たち二人が本気になったらもうあんたなんか相手じゃないんだからっ!】 【メルル:正義のウルトラパワー、存分に見せつけてあげるっ!】 【女上司:解析班からの情報が届いたぞ。どうやら、その怪獣、ボディは強固だが頭部への衝撃には弱いとのことだ! しかもなるべく頭部の広範囲に強い衝撃を与えるのが有効とのことだ!】 【メルル:…というと?】 【ティア:もしかして…?】 【女上司:そうだ。お前たちご自慢のそのデカいケツを、ヤツの頭に思いっきりお見舞いしてやれっ!】 【メルル:あ〜。もう〜。また上官はそうやって私のお尻をデカいデカいって…】 【ティア:いいじゃんいいじゃん♪ 大きなお尻は正義の印っ♪よぉ〜し、いっくぞ〜♪】 【ティア:てやぁぁぁ!っと、どうだっ!捕まえたぞっ!】 【ティア:おっとっ!暴れたって離してあげないからっ!やぁぁぁ!っと、ほら!メルル、ここに一発ぶちかましちゃって!】 【メルル:よしきたっ!任せてっ!今度こそ本気の一撃、お見舞いしてあげる! 必殺!ピーチキャノンっ!!!】 【ティア:うわぉ!すっごい迫力〜!メルルのもすっごいじゃん!】 【メルル:へへへ…私も、お尻攻撃なら負けないよぉ〜♪】 【ティア:だったら私だって負けてらんない!ほぉらこの怪獣っ!私のお尻ももう一発プレゼントしてあ…げ…るっ!】 【市民少女:うわ〜い♪ メルルもティアもつっよ〜い♪ そんな怪獣ぶっ倒しちゃえ〜♪】 【メルル:ふふふっ♪ 任せておいてっ!私たちがチカラを合わせたらどんな怪獣にだって負けないんだからっ!】 【ティア:そうそうっ!良い子は安全なところで私たちの活躍、ちゃんと見ててよ〜♪】 【メルル:まだまだいくよぉ!たぁぁ!!】 【ティア:こっちだって!てぃ!】 【メルル:もっともっと!えいっ! 【ティア:ほらほらぁ!たぁ!】 【女上司:おおっ!いいぞっいいぞっ!その調子だ♪ 】 【メルル:よぉし、じゃぁそろそろ…】 【ティア:最後のトドメと行きますかっ!♪】 【メルル:同時にいくよぉ!くらえっ!】 【二人:ウルトラサンドイッチっ!!】 【女上司:ウルトラサンドイッチ、怪獣の頭部に炸裂。怪獣の意識レベルの急激な低下を確認!】 【メルル:やったぁ!!】 【女上司:意識レベルマイナス40。怪獣の完全な気絶を確認!】 【ティア:よっしゃぁ♪私たちがチカラを合わせたらこのくらい朝飯前ってね♪】 【メルル:ふぅ〜、手ごわい相手だったけど…ティア、ありがとう。おかげで助かったぁ♪】 【ティア:へへへ〜、このくらいお安い御用、ってやつ?】 【女上司:二人ともよくやった。街への被害も想定の20%程度に抑えられた。礼を言うぞ。 それにしても、ティアの実戦投入が間に合って本当に良かった】 【メルル:え?上官はティアのこと、知ってたんですか?】 【女上司:ああ。もちろんだ。本当はもう少し早く実戦配備されるはずだったが、いくつか技の実装に手間取ってな。 遅くなったが、紹介しよう。新しいウルトラガールのウルトラガール・ティアだ】 【ティア:そんなわけで、よろしくなっ♪メルル】 【メルル:うん♪ こちらこそ♪】 【女上司:というかメルル、お前、本当にティアのこと何も知らなかったのか?】 【メルル:はい。全然知りませんでした〜。もぉ〜、上官も人が悪いなぁ〜♪教えてくれればよかったのにぃ〜!】 【女上司:いいことを教えてやろう。先週のミーティングで、新しいウルトラガールの実戦投入が間近だという情報は出たはずだが?】 【メルル:うっ…(汗)やばっ…そうえばあの日は…午後からすごい眠気が… いやいや!えっ???そうでしたっけ??そういえばそんなこともあったよ〜な…】 【女上司:だからこそ、今回の怪獣退治は無理せずに新しいウルトラガールの登場を待つ作戦もありうるという話もしたな】 【メルル:え〜〜と〜〜(汗)そ、それは〜(汗)】 【女上司:なるほど…なんでおまえが撤退を頑なに拒んだのかが分かった。 ミーティングで話を聞いていなかったからか…。 まぁいい。今日のところは無事に怪獣退治が完了したことに免じて不問にしてやる】 【メルル:ふぅ〜〜〜〜助かったぁ…】 【ティア:ま、とりあえず一件落着ってことで!これからもよろしくぅ!ね!メルルも上官も♪】 ----- こうして、強力な怪獣を何とか撃退することができたんだ。 街の被害も最小限にとどまって一安心って感じ。 新しいウルトラガールのティアも加わって、地球防衛隊としても戦力充実でこれからの戦いにも期待が持てそう♪ どんな怪獣も二人の前には相手じゃない…ってなるといいな〜♪ というわけで、じゃぁ、また会う日まで! シュワッチっ!  【次回予告】 怪獣出現!?ミノタウロス型の獰猛なやつ? よぉし、ティアと二人で…って、ええええっ!ティアの変身システムが不調!??? いやいや!こんな怪獣、私一人で十分だよっ! と思いきや、今度の怪獣も強いよぉ…! って、何してんのぉ!! きゃぁぁん!パンツ!ちょっと!パンツ取るの反則… ちょっと…何それ…まさか…いやぁぁぁ!! 次回ウルトラガールメルル第五話「危ないっ!メルルの貞操が!」 乞うご期待!