【前編】 - - - - - 僕の名前は真曽野(まぞの)ツグヤ。 どこのクラスにもいるような、少し地味めの男子学生。 運動でもスポーツでも特に目立たず、そこそこ真面目で温厚で、可もなく不可もないヤツ… 少なくともクラスメート達の目にはそう映っていることだろう。 しかしそれは僕の仮の姿…… 「おかえりなさいませ、ご主人様」 帰宅した僕を整列して出迎えたのは、うちのメイド達だ。 そう…僕はMAZOホールディングスの会長の一人息子であり、真曽野財閥の次代当主でもある。 僕にとって昼間の学校生活は、単なる社会体験みたいなものでしかない。 うちの財力をもってすれば海外エリート校に留学することだって簡単なのだろうけど、 普通の学生として過ごし、一般的な世の中を経験しろということらしい。 財閥を束ねる会長の座にあり、世界中を飛び回る生活をしている父は家にいないことが多いし、母もまた国内で手広く展開している事業の統括に忙しくて家に帰ってくることなんかほとんどない。 一人で家に残る僕の身の回りのことをしてくれているのは、このメイドたちだ。 ただし単なる「お世話係」などではない。 全員が、その分野では一流の知識や技能を有する優秀な「教育係」でもある。 しかし、その「教育」の方法というのは…… - - - - お帰りになっていたんですね、ご主人さま。 あれ?いかがいたしました?ちょっと様子がおかしいですよ? なんか動揺なされていませんか? ふふっ♪もしかして、私に対して何かやましいことでもおありですか? え?そんなことない? うーん、そうですか…なーんかご主人様のご様子、おかしいなーって思うんですけれど…。 ま、いいです♪ それより、ちょっと私の心配事について聞いて下さらないでしょうか? ふふ♪ありがとうございます♪お優しいご主人様で、嬉しいです♪ なーんかここ最近、洗濯中に時々、私たちメイドの下着が洗濯室からなくなるんです。。 洗濯は私たちが交代制で行っておりますし、このお屋敷にはご主人様と私たちの他には誰もいませんから、どう考えてもおかしいんです。 ねぇ…ご主人様ぁ…なにかご存知ではないですか? え?知らない?外に干したときに風で飛ばされたんじゃないかって? いえ、それはありえないんです。 最初のうちは私たちもまずそれを疑いまして…そのあとからはずっと、外には干さずに屋内の乾燥機で済ませることにしていたんですよ。 だけどそれでも、気が付いたら一枚、二枚となくなってるんです。 本当にご主人様、なにかご存知ありませんかぁ? え?知らない?主人を疑うなんてひどいじゃないかって? いえ、私がご主人様を疑っているなんて滅相もございません! ただ……ただですね、このあいだ私がご主人様のお部屋を掃除しておりましたら、なくしたはずの下着が何枚も出て参りましたので……ご主人様はきっとなにかご存じなのでは…と思いましてぇ〜 ねぇ〜、ご主人様ぁ〜、これってどういうことなのか、説明していただけませんか〜? え?なにごにょごにょ言ってるんですかぁ〜?ねぇ〜、ご しゅ じ ん さ ま? 出来心ぉ? こんなに何枚も何枚も拝借しておきながら、出来心というのは無理がありませんか?ありますよねぇ? はい。もうこれはオシオキしなくてはなりません。 ほらっ!服を脱いで、そこに四つん這いになって下さいっ! - - - - ねぇご主人様、なんで私たちのパンツなんて盗んだんですか? そんな、もごもご言っててもわかりませんよ? ほら、なんのために拝借されたのか、はっきりとおっしゃって下さい。 ちゃんとした理由がおありなのでしたら、私だって手荒な真似はいたしません。 え?なんですか?オカズ用に…? オカズ……オカズってつまり、男の子が気持ちよーくなるアレのために、お使いになられたってことですか? もぉ!なんということにお使いになっているんですか! これはご主人様といえど、これはきっついきっついオシオキが必要みたいです……ねっ!! ほぉら!お尻ペンペンの刑ですよぉ! たっぷりお尻にオシオキしちゃいます…ねっ! ふふふっ♪男の子なんですから、そんな情けない声出したらいけません…よっ! え?やめて? ふふふ♪そんなことは許されませんよ、ご主人様ぁ♪ たーっぷりたーっぷり反省してもらわないといけませ……んっ! 私たちメイドは会長様より、いつでもどんなことでも親身になってご主人様に仕え、お世話をするようにと命じられております。 ただ、もしも…もしもご主人様が人の道に外れた行いに及ばれることなどあったならば、一切の容赦なく、よくよく躾けてやってくれとも仰せつかっております。 ですから、私は容赦なんて致しません! さぁ、ご主人様、ご自分が何をしたのかちゃーんと反省してください…ねっ! だいたい、何枚も何枚もパンツばっかり盗むなんて! 変態にもほどがあります…よっ! あらあら…そんなにひぃひぃ言っちゃって…♪ それにお尻も赤くなってきちゃいましたね♪ ふふふ♪ご主人様、お猿さんみたいなお尻になっちゃいます…ねっ! ふふっ♪これは、ご自分が犯した過ちのせいですから…ねっ! しかも、下着をこそこそ盗むなんてほんとどうしようもありませんね…。 変態の上に、度胸もないってことですか!そんなことで財閥の跡取りが務まるとお思いですか? ほらっ!そのあたり、ちゃーんとお考えになって下さ…いっ!! だいたい、ご自分の手慰み用にとおっしゃっておられましたよね? 私たちのパンツをいったいどうやって、どんな風にお使いに……?もう、想像するだけで鳥肌が立ちますっ! この…ド変態ッ! 変態ッ! 変態ッ! ふぅ…どうですか、ご主人様。お尻の痛みで少しは目が覚めましたでしょうか? あら?どうされました?ご主人様。腕がプルプルしてらっしゃいますよ? そんなにご自分の行いが情けなくて震えているんですか? …え?違う?…単に重い? ずっと背中に乗っかられてるから腕が限界? それはつまり…私が重い…そういうことでしょうか? ご主人様…レディに対してそうした言葉は禁句だと、以前から何度となくお教えしてますよね?? この期に及んでそんな…そんな口が叩けるくらいなら、下着ドロの方もろくに反省しておられませんね!? もう容赦いたしませんよっ!ほら!真っ赤っ赤になるまでお尻を叩いてあげま…すっ! えいっ! えいっ! 思いっきりひっぱたいて差し上げてますから、先ほどよりもずっとずーっといい音が鳴りますね♪ 痛いですか?ご主人さ…まっ! なに、あひぃあひぃ言ってるんですか? 痛い?それはそうでしょうね… お尻がみるみる赤くなってきてますもん…ねっ! もぉ!いまさら謝っても手遅れです…よっ!! うわべだけで反省したふりしたって、私はお見通しなんですか…らっ! このままだと、お猿さんよりもお尻が赤くなっちゃいます…よっ!! ほらっ!何とか言ったらどうです…かっ! パンツを盗むのも、デリカシーのない失言をしてしまわれるのも、ご主人様には女性に対するリスペクトが足りないからですっ! この際ですからそれを、そのお尻に嫌というほど教え込んで差し上げま……すっ!! メイドにお尻ペンペンされちゃうなんて、財閥の跡継ぎとしてお恥ずかしくないんです…かっ!! もぅ、そんなにお尻ヒクヒクさせても許しません…よっ! いいですか?ご主人様には、自覚というものをお持ちになっていただきたいのです。 メイドのパンツをこそこそ盗んではいやらしいことをしたり、レディに対して失礼千万なことを口走ったり、そういう性根は私が鬼になってでも叩き直して差し上げま…すっ!! ふぅ…そろそろ懲りましたか?ご主人様? ちゃんと反省できました? え?もう許して? そうですねぇ…ご主人様がちゃーんと反省していらっしゃるのなら、そろそろ許して差し上げます。 お尻ももう限界みたいですものね♪ これ以上やったら、学校でご主人様がイスにお座りになれなくなってしまいそうです♪ いいですか、ご主人様? ご主人様、復習ですよぉ? メイドのパンツを盗むなんて、財閥の次期当主としてあるまじき行為なのですよ!きちんと反省してください! それと、レディに対しての言動にもお気をつけくださいね。 両方とも、ちゃんとお分かりになられました? ふふふ♪それならいいんです♪ では今後、ご自身の行いやお言葉にはくれぐれもご注意くださいませ…さもないと、もっともーっと酷いオシオキをしなければなりませんから♪うふふっ♪