;//////// ;Track0 (ドラマパート) ;「タイトルコールとこの音源の楽しみ方」 ;//////// ;環境音 秋の草原 ;16/左前遠  「あ……うふふぅ。とおこ、ここだよー」 ;SE 足音→1へ ;1/前 「えへへぇ。明日も約束してるのに、今日もきてくれたんだねぇ。 とおこ、とってもうれしいよぉ」 「(呼吸音)――うん。とおこ、ちゃあんとおぼえてるよぉ。 あしたはとおこ、だんなさんと――えへへぇ、一日ずうっと、つぎのあさまで、ふたりでいっしょに過ごすんだよねぇ」 「なんだっけ――ええと……(呼吸音)――ああ、そう。『いねかりたいけん』。とってもたのしそおだよねぇ。 そのあとの、みんなでお泊りもたのしそお」 「えみちゃん、きっと喜ぶだろおねぇ。おかあさんも、おねえちゃんも一緒のお泊り、わくわくして、にこにこして、とってもたのしいにきまってるよねぇ」 「え? ……(呼吸音)――あ……そぉだねぇ。うん。 とおこもね? いねかりたいけんも、みんなでおとまりもしてみたいよ? けど」 ;3/右 接近囁き 「いねかりよりも、おとまりよりも。 ふたりでいっしょにすごすほうが、もっとずうっと、したいことだよぉ」 ;1/前 「ん? ……(呼吸音)――うふふぅ。 そうなんだぁ。とおこととおこのだんなさん、おんなじ気持ちなんだねぇ―― えへへぇ。ますますうれしいなぁ」 「とおこ、牛鬼だから、おうちのなかはで暮らせないから…… だんなさんの二番目の奥さんなのに、なかなかずっと、あさまで一緒にすごせないもんねぇ」 「うふふふふぅ。だからあしたは、とーっても楽しみ! たまぁのことになっちゃうぶん、あしたはたーっぷり、だんなさんのことあまえさせてあげるからねぇ――え?」 「……(呼吸音)――ああ。えへへぇ。うれしいなぁ。 とおこのことも、あまえさせてもらえるんだねぇ。 とってもとーってもたのしみだぁ」 「そうしたら明日は、一日ごろころ、のぉんびり。 甘えたり、甘えられたりしよぉねぇ――あ。」 「そうだったそうだった。甘えるので思い出したよぉ。 とおこ、あのちっちゃくてすごいカミサマ……ええと」 「そうだそうだ。ご開祖ちゃん。 星辰ひめみやちゃんに、とおこ、たのまれごとをしてたんだった。ええとぉ」 ;SE 書付け(和紙)を広げる 「あー。あのねぇ。ご開祖ちゃんも、あしたはたーっぷり、とおこのだんなさんのこと、とおこに甘やかしてあげてほしいって思ってるんだってぇ」 「それでねぇ。へっどほんか、いやほんを、だんなさんにつけさせてあげると、甘え効果と、いやし効果が、なぁんばいにもふくれあがるからおすすめなんだって」 「すごいねぇ……ふたりでのぉんびり、いっつものなぁんばいもあまぁく甘やかしあったら……えへへぇ」 ;7/左 接近囁き 「とおこね? どろどろにとけて、ほねぬきになって。 びいふしちゅうになっちゃうかもだねぇ」 ;1/前 「とおこ、しちゅうになるのはこわいけど、そのくらいとろとろにはなってみたいなぁ。 だから、ね? へっどほんか、いやほん。 つけてもらえたらうれしいなぁ」 「わぁ。えへへぇ。ありがとお。 それじゃ、とおこ。つけるのいいこでまってるねぇ」 ;20秒ほど? 「(呼吸音)」 「もぉいーい? まぁだぁ? えへへ、もぉいいなら、いやし効果と甘やかし効果、ためしちゃうねぇ――んーと」 ;3/右 接近囁き 「とーこにたーっぷり、あまえて、だめになっていいんだよぉ」 ;3/右→;1/前→;7/左 「そおしてぇ」 ;7/左 接近囁き 「とおこにあまえて、あまえられてぇ。 ふたりでたくさん、とろとろとろーって、いやされよおねぇ」 ;7/左 「(ちゅっ!)」 ;1/前 「うふふぅ〜どおお? いまのは。ふだんよりもーっと、いやされたぁ?」 「(呼吸音)――うふふぅ。それならとってもうれしいなぁ。 とおこ、たーくさんうれしいよぉ」 「あ――けど。もう日がくれちゃうねぇ。 明日のためにも、今日はそろそろ、さようならだねぇ」 「どおする? とおこ、だんなさんのことおうちまで送ってく?」 「(呼吸音)――わかったぁ。それなら、ここでとおこはお見送りするねぇ。さみしいけど――えへへぇ。またあしたすぐあえるから、ちょっとのがまんで大丈夫だねぇ」 ;3/右 「それじゃあまたねぇ。また明日」 ;1/前 「また明日、たぁっぷりのぉんびり、いっしょの時間をすごそおねぇ!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track1(ドラマパート) ;「とおこ、牛車をひっぱるよぉ」 ;//////// ;環境音 秋の屋外(庭) ;14/後左遠(できるだけ遠く) 「こんにちわぁ。とおこだよぉ。 牛鬼のとおこが、だんなさんの、二番目の奥さんがあそびにきたよぉ」 ;位置そのままできょろきょろ 「あれぇ? だんなさんいないのー。 約束してるし――(くんくん) においもするから、いるよねぇ。 だんなさん、どぉこぉ?」 ;SE ガラクタどける ;背中向きだったリスナーが前に向き直り、とおこに近づいていくイメージ ;10/右前遠→;9/前遠→;1/前 「あー! そこかぁ。蔵の中にいたんだねぇ。 蔵の中でなにをしてたのぉ? さがしものぉ?」 ;1/前 「うん……うん――千歯扱(こ)き? 千歯扱きってなんだっけぇ???」 「おっきい櫛みたいで? 稲の束を通して、ざーっ、ざーって稲穂を落とす……あー、わかったよぉ千歯扱き。 むかしはどこでも使ってたねぇ。なつかしいなぁ」 「でもどうして千歯扱き―― ああ! とおこ、わかったかもしれないよぉ」 「えみちゃんが今日いってる、いねかりたいけんできっとつかう……あれ? あれあれあれ??」 「今日がいねかりたいけんで、今日千歯扱きさがしてるんじゃ、間に合わないよねぇ。 とおこ、かんちがい――え? かんちがいじゃないの?」 「うん……うん……(呼吸音)……あああ、なるほど。 それはとーっても大変だねぇ」 「村長さんのところの、だっこくき――きかいの千歯扱きがこわれちゃって、それで代わりに貸してほしいってなったんだ」 「それなら、とおこも一緒に探してあげるねぇ。 とおこ、力持ちだから――」 ;リスナーの脇を通りぬけて蔵に入る ;1/前→;3/右→;3/右後ろ 「ちょっとごめんねぇ。とおこ――くらのなかにはいるよぉ」 ;6/左前 「うん……しょっ!!!!」 ;SE 尽み重なったガラクタがガチャガチャいう ;SE 重いものを運ぶ足音 左前→前 ;1/前 「どっこいしょぉ」 ;SE 積み重なったガラクタを地面におく「がちゃん!」 「えへへぇ。こうして外に出しちゃったほうが、さがしやすいでしょお?」 「うん! これでいいなら、とおこ、くらのもの、 どんどん外に出しちゃうねぇ」 ;SE 持ち上げる→運ぶ→下ろす、セリフの度繰り返し 「んっ!!! (呼吸音) ――よいしょっ」 「お、これは重たいねぇ――(呼吸音)――どすーん」 ;持ってくれる? で ;1/前→;9/前遠 「だ、だんなさん、あっち持ってくれる? せーの――(呼吸音)――おろすよー、よいしょー」 「そしたら次はぁ――あ!」 ;1/前 「それだぁ! それだね、千歯扱き! やったねぇ、すぐに見つかったねぇ」 「けど――よいしょ……ん―― ……これも、すごくおっきくてかさばるけど、 どうやって村長さんのとこまで運ぶのぉ?」 ;位置そのまま、できればマイクより高いとこから 「わ!? どおしたの? 急にしゃがみこんだりして」 ;目線=高さあわせる 「うん……うん。おとなりの車――自動車。 ああ、だよねぇ。この時間は病院で、車、ないねぇ」 「なぁんだ。車で運びたいんなら、とおこにまかせてくれたらいいよぉ」 ;SE 駆け足の足音 ;1/前→;16/左前遠(なるたけ遠く) 「さっきねぇ、とおこ、みつけたの――――これ!」 ;SE 荷車引く ;16/左前遠→;1/前 「これ。荷車。とおこにくっつけられるように作ってあるんだよぉ。 これにまず、千歯扱きをのせちゃって――よいしょっ 」 「そうしてとおこが、腰から下を牛の体に変えたら…… ん――――ふっ――(荒い呼吸音)」 ;SE 人体変形(人の下半身→牛の下半身)ミチミチっ 「はぁっ――(呼吸音)――うん。 こおして、そしたらその"ながえ"と”くびき”―― そうそう、もちての部分を、とおこの腰に――んっ」 ;1/前 (以降、指示あるまでマイクに背中向ける。時々振り返ったりしていただくの大歓迎です) 「ねぇ? これなら、簡単に運んでいけるでしょお。 そおしたら、ほぉら、だんなさん。 荷車の上に、のって、のって――」 「じゃあ、とおこの牛車(ぎっしゃ)―― ううん、牛鬼車(うしおにぐるま)で、村長さんのとこ、いこうねぇ」 ;SE 牛車+鈴 一分くらい? 「(呼吸音)」 ;SE 牛車+鈴、継続 「ん? ああ、この鈴は ―― 車が近くにいるよぉっていうことを、他の人とかあやかしに、知らせるための鈴だよぉ」 「え? ああ――うん。自動車のぷっぷーっていうのと、 おんなじだねぇ。昔も今も、人間はかわらないんだねぇ」 「けど……(呼吸音) 一分ほど」 「とおこは、えへへぇ。自動車のブルブルプップーっていう音よりも、牛鬼車のかろかろちりんていう音の方が、耳に気持ちいいいい気がするんだぁ」 「(呼吸音)――うふふっ、だんなさんもおんなじなんだぁ。とおこ、とってもうれしいなぁ」 「そしたら、しばらく、お口をとじて、車におしゃべりしてもらおうねぇ」 ;1セット1〜2分程度 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「……ん……国道沿いも、すっかり秋だねぇ。 秋の色で、秋の空気で、秋の音。 のんびりあるくの、とってもとっても気持ちがいいねぇ」 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「……とおこはねぇ、春も夏も秋も冬も、ぜぇんぶの季節がだいすきだけど、だんなさんとふたりですごすなら、やっぱり秋がいちばんいいような気がするなぁ」 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「……それに、うふふぅ。秋は、食べ物が一番おいしい季節だし――あ。」 「もうついちゃうねぇ。あーっというま。 あー、村長さんが手をふってるよぉ。 千歯扱き、あそこに下ろせばいいんだねぇ」 ;<SE 牛車とまる。ながえとくびきを外して地面に下ろす> 「ん……ふぅ。それじゃあ、千歯扱きおろしちゃおうねぇ」 ; ;1/前 (マイク向き) 「これで――ん? ああ、千歯扱き――そおか、村長さんでも、実際につかったことは無いんだねぇ」 ;2/右前 「とおこは、お手伝いしたことあるよぉ。 稲束、こうして――」 ; 「ね? 簡単でしょお。これならみんな、 稲刈り体験、最後までできそうだねぇ。 うふふぅ。よかったぁ――わ!?」 ; ;SE<千歯扱き> 繰り返しで継続 ;3/右 「(嬉しげな呼吸音)」 「ふふっ――うふふっ――」 「上手上手。みんなすごいねぇ!」 ;3/右 接近囁き/みみうち 「みぃんなとっても上手だけれど。 やっぱり、うふふっ、えみちゃんと夏葉ちゃんが、いちばん上手でかわいいねぇ」 ;3/右 「あ……うん。そうだねぇ。あんまりお邪魔しちゃわるいねぇ。 千歯扱き明日とりにくるなら――だねぇ。荷車、ここにおいてった方がいいねぇ」 ;SE 千歯扱き F.O. ;1/前 「はぁい」からマイクに背中向け 「それならだんなさん。とおこのお背中(せな)に乗るといいよお。ん――はぁい。どぉぞぉ」 「それじゃああ」 :SE 牛のヒヅメの足音、ぽっくりぽっくり(継続) 「今日は、おうちにもどろおねぇ」 ;SE、環境音、F.O. ;//////// ;Track2(ASMRパート) ;「とおこ、蹄を削ってもらうよぉ」 ;//////// ;環境音 F.I. 秋の屋外 ;SE F.I. ひづめの足音 ;1/前 マイクに背中向け 「おうちについたぁ!」 ;SE 足音止まる 「おつかれさまぁ。とおこの背中、のりごこち大丈夫だったぁ?」 ;SE 人が牛の背中からおりる ;SE 人が牛の背中を撫でる 「んっ……(呼吸音)――えへへぇ。 なでなで、とってもきもちいいねぇ。 のりごこち、よかったんならとおこもとーってもうれしいよぉ」 ;SE ナデナデ 一分くらい 「あ……えへへぇ……(呼吸音)」 ;そおしたらねぇ、でマイクの方向に向き直り 「たくさんなでなで。ありがとぉ。 そおしたらねぇ、とおこもだんなさんのこと――あうっ」 「あ……いまちょっとグラってしたのは、足元……あう〜 とおこ、アスファルトの上たくさんたくさん歩いたから、 ひづめ、ちょっと痛めちゃったみたいだぁ。うううう〜」 「あ――(呼吸音)――うん。 ひづめ、見てもらえたら嬉しいよぉ――んっ」 ;SE 蹄を掌でさすりまわす/一分ほど ;2/右前 (できればマイクより高いとこ) 「ふ……ん――ひづめ、感じないとこのはずなのに…… なんか、ちょっとくすぐったい――かも――(呼吸音)」 「(呼吸音)……っ――(笑いこらえる)――あ、おしまい? おしまいなら、ね? とおこのひづめ、どおだった?」 「(呼吸音)……あ。ちょっと割れちゃってるんだぁ ――(呼吸音)――ああっ、うふふっ。うん。 とおこもそおしてほしいなぁ」 「さっき蔵から出した道具に、蹄用の爪切りも、 蹄用のカマも、蹄用のやすりもあったもんねぇ」 ;3/右 接近囁き 「だんなさん、とおこの蹄、やさしく削って?」 ;1/前 「うふふっ! わぁい。 それじゃあ道具を――わ、だんなさんとってきてくれるんだぁ」 ;SE 爪切りとカマとやすりを持ち上げる ;SE カマとヤスリをおく 「蹄用のつめきり鋏、おっきいねぇ。 木の枝とかも切れそうだねぇ」 「昔むかしはそんな便利なものなかったから、 とおこ、だんなさんのご先祖さんに、小刀で蹄を削ってもらってたんだよぉ。 なつかしいなぁ」 「あ、うん。それじゃあ、おねがいするねぇ」 ;2/右前(マイクより高いところ。リスナーが右膝あたりにひざまずいて作業するイメージ) ;SE ハサミで蹄切る 2〜3分 「ん……(呼吸音)……」 「平気。痛くないよぉ……(呼吸音)――ただ、ちょこっとむずむずするみたいな感じがするだけ……」 「(呼吸音)――ふぁ、上手だねぇ。 とおこのひづめ、どんどん形がよくなるねぇ」 ;SE 止 「うふふぅ。これだけで、蹄がなんだかかるくなったよぉ。 ありがとねぇ、だんなさん。あ――、だねぇ。えへへー。ありがとお」 ;6/左前 (マイクより高いとこ) 「それじゃああ、左足もお願いするねぇ」 ;SE ハサミで蹄切る 2〜3分 「うふふぅ……(呼吸音)……」 「バチバチ、おっきな音だねぇ……(呼吸音)――飛び散ったひづめ、あとでお掃除しなくちゃだねぇ」 「んふふ〜(呼吸音)――きもちいいねぇ」 ;SE 止 ;1/前 「あ……とおこ、気持ちよくって――(小あくび) ちょっとふわふわしちゃったぁ」 「でも、この先はカマを使って、蹄けずってもらうんだもんねぇ。 とおこも前足動かさないようにしないと、危ないよねぇ」 ;SE ハサミ置く。カマ持ち上げる ;2/右前(マイクより高いところ) 「カマでぞりぞりーってされるとね? とおこ、ひづめをとおして足の裏までくすぐったいの伝わってくるけど、じいっと我慢で、がんばるねぇ」 「ん……」 ;SE 蹄をカマでけずる(20秒ほどのあと、セリフ合わせで止める) 「ん……(呼吸音)――ん! んふふっ! ちょっと、ちょっとまってぇ〜!」 「はううぅ〜 やっぱりくすぐったいねぇ。 くすぐったくないようにするの、どうしたらいいかなぁ?」 「ん〜〜(呼吸音)――ん〜〜(呼吸音)――ん〜(呼吸音)――あ。そおだぁ」 「とおこ、地面におっこちている小石の数をこころのなかでかぞえるねぇ。そうしたら、きっと、くすぐったいのわすれちゃうから」 「それじゃあ、もういっかい。ゾリゾリはじめてくださいな」 :SE 蹄削り(三分ほど) 「い〜〜ちぃ。に〜〜いぃ。ああ、ちがう。こころのなかで数えるんだよぉ――ん〜(呼吸音)」 ;あ、でちょうちょを見つけてカウント忘れる 「……(呼吸音)……あ」 「んふふ〜(呼吸音)――あ。わ、すごい。 蹄、でこぼこがなめらかになったねぇ。 具合はどうかな? えいっ」 ;SE 地面を蹄で蹴る/掘る 「ん〜。わぁ! えへへへへ〜足の置きごこち、ぐって、ぐうってよくなったよぉ。 えへへぇ、ありがとぉ――」 ;6/左前 (マイクより高いとこ) 「今度は左足だねぇ。おねがいしまぁす」 ;SE 蹄削り(3分ほど) ;カウント完全に忘れ、ちょうちょに見入ってる 「♪〜〜んふふ〜 (呼吸音)――」 「かわいいねぇ、きれいだねぇ――(呼吸音)――」 「ひらひら〜 ふわふわ〜 (呼吸音)――あ、わぁい。左足もありがとお。こっちはどうかなぁ。ん――」 ;Se 地面蹴り/堀り 「うんうん。すっごくいい踏み心地。 とおこ、とーっても嬉しいよぉ。 だんなさん、ほんとうにありがとう?」 「え? 『いくつまで』……って? あ! あー、数。 そおだねぇ。とおこ、こころの中で、数を数えていただんだっけねぇ」 「あのね? とおこ、じゅうしまでかぞえて、つぎはじゅうごってときに、みつけたの――あのこ。ちょうちょ」 ;リスナーが指差す方へ向くので ;7/左 「青と黒のちょうちょ。夏のちょうちょ。 この季節までがんばってるの、えらいねぇ――あ――」 ;首を上に向けながら 「ああああ……いっちゃったぁ。 町の方へと下りるんだねぇ。 おやまに登っていかないんだねぇ」 ;戻して 「あ――そうだったそうだった。蹄のしあげ、やすりがけ。 えへへ、よろしくお願いしまぁす」 ;2/右前(マイクより高いところ) ;ヤスリがけ/3分ほど 「ん〜〜(呼吸音)」 「ゴリゴリされるの、きもちいいねぇ。 おひめさまみたいな気持ちだねぇ――(呼吸音)」 「うふふ〜 しあわせ〜 (呼吸音)」 :SE 止 「わぁ! とおこのひづめ、やすりしてもらった部分、ぴかぴかだねぇ。 すごおい、まるでなんにも踏んだこと無いひづめみたいだぁ」 「えへへへへへへへ、うれしいなぁ。 あ! うん、はぁい。反対側の足だねぇ」 ;6/左前 (マイクより高いところ) ;ヤスリがけ/3分ほど 「人間も、つめにやすりをかけるよねぇ。(呼吸音)」 「お隣のおうちのありすちゃん。(呼吸音) あのこの、つめ、こないだ、みせてもらったら……(呼吸音)」 「きれいなきれいなお絵かきしてあって―― ネイルアアトっていうんだって……(呼吸音) ――人間のおんなのこはすてきだねぇ。ネイルアアトはかわいいねぇ――あ」 「うふふぅ。おしまい。とおこのひづめ、こっちもつやつやのすべすべだぁ、あれ?」 ;SE 足音(リスナー自身の)前庭→玄関で靴脱いて→室内→机ひらいてがさごそ ;13/後遠左 (なるたけ遠く) 「だんなさぁん。おうちの中でなにしてるのぉ??」 ;SE 足音 室内→靴はき→前庭 ;1/前 「ああ、もどってきたぁ。なにしてたのぉ――って、わ。 それしってる。とおこもね、つかったことあるんだよぉ。覚えてるかな? えへへぇ」 ;3/右 接近囁き 「ちいちゃなころのだんなさんが、とおこに教えてくれたんだよぉ?」 ;1/前 「ね? これ。くれよん。おえかきする道具――あ!」 「……(呼吸音)……!!」 「うん! うん! うれしいんなぁ! えへへへっ。とおこ、すっごくしてほしいよぉ」 ;7/左 接近囁き 「とおこに、じょおずに、ネイルアアトして――ね? (ちゅっ!)」 ;環境音F.O. ;//////// ;Track3(ASMRパート) ;「とおこ、耳かきしてあげるよぉ(右耳)」 ;//////// ;環境音 秋の山中 F.I. ;SE 稲わらを敷く、がさがさ ;1/前 「とおこのねぐらへ、よおこそー」 「今日はいいお天気だから、 あなぐらよりも星の天幕がいいよねぇ。 ちょっとまってねー。 とおこ、すぐにしたくするから〜」 ;SE 牛の足音 ;1/前→;10/右前遠 ;SE ガサガサ(干し草を束ねて担ぐ) ;SE 牛の足音 ;10/右前遠→;1/前 「えへへへ〜。今日のために、たくさんたくさん、柔らかな干し草こしらえておいたんだよぉ」 ;7/左 「あ、一緒にととのえてくれるんだぁ。うれしいなぁ。 それじゃあほしくさ、人間のベッドの形に、 しかくくしかくく、まとめよおねぇ」 ;SE 干し草ガサガサ(三分ほど) 「よいしょ――うんしょ――(呼吸音)」 ;9/前遠 「そっちの角っこ、もーちょっとまとめて―― うん、いい感じだよぉ――(呼吸音)」 ;2/右前 「よいしょ、よいしょ――(呼吸音)」 ;3/右 「うん! えへへ〜 きれいな形にできたねぇ」 ;1/前 「けど人間は、干し草そのままだとチクチクがいやなんだよねぇ。だからしろくておおきな敷布、干し草の上に敷こぉねぇ」 ;SE 牛の足音;1/前→;9/前遠 ;9/前遠 「そっちの端っこもってー? もったー?? そおしたら、いちにのさんで、ばさーってしよーねー」 「いーち、にーいの、さーーん!」 ;SE シーツをふたりで広げてベッドにかける 「えへへー! でーきた! そおしたらだんなさん、おくつをぬいで、 干し草ベッドにすわってすわって〜」 「とおこも、いま、人間の体にもどって〜〜 んっ――!」 ;SE 下半身が牛から人間に、ミチミチ系 「――ぷはあっ! もどったー。あ!!?」 ;その場でしゃがみこんで、つま先見つめて 「あ……よかったぁ。ね? だんなさんも見て。 とおこのあんよ。とおこのあんよの、爪の先」 ;1/前 密着 「ね? ほおら、だんなさんのかいてくれたネイルアアト。ちいちゃくなって、ちゃあんときえないでのこってる。 うふふふぅ。うれしいねぇ」 「うれしいから〜ぎゅうっ! とおこ、だんなさんのことつかまえちゃった〜!」 「そうして〜 えいっ!」 ;SE 干し草ベッドにぼふっ! ;3/右 「えへへ〜 ふかふかだし、とおこのだんなさんといっしょだしで、しあわせだねぇ、うれしいねぇ〜 えへへ〜」 「だんなさん、つかれてなぁい? 肩もみとかする? 体を伸ばす? それとも――え?」 「(呼吸音)」 「ああ、うふふ〜。もちろんいいよぉ。 とおこも、そうしたいっておもってたとこ――ふふふっ」 ;3/右 接近囁き 「それじゃあね? 耳かきするから、とおこのおひざ、まくらにしてね??」 ;SE 人、横たわる ;3/右 「ふふふ〜 耳かき、ひさしぶりだねぇ」 「だんなさんにもらった耳かき、とおこ、いっつももちあるいてるんだよぉ。――ん……ほぉら」 「だからぁ」 ;3/右 接近囁き 「(ふ〜〜〜〜〜っ)」 「耳かき、すぐにはじめられるよぉ。うふふっ」 ;3/右 「ん……。(呼吸音)。うん。それじゃあ最初は、お耳の浅いところから――」 ;SE 耳かき(浅) 一分 「ん……((呼吸音)」 「あ、干し草の切れっ端――(ふーーーーっ)――ん」 ;SE 耳かき(浅) 一分 「よ……んんっ――(呼吸音)」 「普段からきれいにしてるねぇ。 右のおみみの浅いところは、もうきれいになっちゃったぁ」 ;3/右 接近囁き 「そしたら今度は、ふかぁいところ。ほじほじするねぇ?」 ;SE 耳かき 一分 ;3/右 「ん……(呼吸音)」 ;SE 耳かき 90秒 「……(呼吸音)――」 ;SE 耳かき 90秒 「これ……大物だぁ――ん――(呼吸音)」 ;SE 耳かき 一分 「よ――と。とおれた――あとは……(呼吸音)」 ;SE 耳かき 一分 「ん〜〜……(呼吸音)――うん。でぇきた!」 ;3/右 接近囁き 「(ふーーーーーーっ) (ふっ!) ん〜――(呼吸音)――あ、もーちょっとだねぇ」 ;耳かき 60秒 「ここの……影の、とこに、ちょこっと――(呼吸音)」 ;耳かき 90秒 「あ、いたいた――ん……ひっかけて――(呼吸音)――寄せて――(呼吸音)」 ;耳かき 45秒 「えへへ、とれそう――(呼吸音)――うん。とれたぁ」 ;3/右 接近囁き 「今度はどうかなぁ? (ふーーーーーーーーーーーっ)」 ;3/右 「ん〜〜――うん! きれいきれい」 「それじゃあ次は、反対のお耳をお掃除しようねぇ。 せーーーの」 ;3/右→;1/前→;7/左 「ごろおおおおおおおおん」 ; 環境音 F.O. ;//////// ;Track4(ASMRパート) ;「左も耳かきしてあげるよぉ(左耳)」 ;//////// ;環境音 山の秋(夕暮れ時) F.I. ;7/左 「ああ……お山があかぁくそまってきたねぇ。 おそらもあかいところのほかは、だんだんくらぁなってきたねぇ」 「さむくなぁい? 平気? うふふぅ。 ならよかったよぉ」 「だけどね? もしもさむくなったら――えへへ。 だんなさんは、とおこのだんなさんなんだから」 ;7/左 接近囁き 「とおこにぎゅっーってつつまれて、とおこのおっぱいにくるまれて、たくさんたくさん、あったまってもいいんだからねぇ。えへへ――(ちゅっ!)」 ;7/左 /ふーは接近囁き 「そおしたら、左のお耳もきれいにしようねぇ。 うーーーんと……(ふーーーーっ!)」 「また、浅いトコから順番にだねぇ。 ん――」 ;SE 耳かき浅 一分 「……(呼吸音)――」 ;SE 耳かき浅 一分 「ん〜……こっちは、最初から、ずいぶんきれい――(呼吸音)」 ;SE 耳かき浅 90秒 「ん……(呼吸音)――うん。でぇきた。(ふっ!) えへへ。そうしたら、深ぁいところだねぇ」 ;SE 耳かき 90秒 「さっきからちょろちょろ見えてたやつを、まず――ん――(呼吸音)――」 ;SE 耳かき 60秒 「よ……んんっ――(呼吸音)――――えへへ、つかまぇたぁ」 ;SE 耳かき 90秒 「とおこ、ぶきっちょさんだから、ゆっくりゆっくり、あわてないであわてないで――(呼吸音)――」 「(呼吸音)――うん。わぁい、とれたぁ! えへへへへ〜」 「これはきっと新記録だねぇ。記念にとおこ、とっとこぉかなぁ――え? だめ? はぁい。だめならとおこ、ポイするね〜」 ;SE 耳かき 90秒 「ぽいしてそしたら、今度はもぉっと奥の方〜 (呼吸音)――」 ;SE 耳かき 60秒 「ん……いい感じ、いい感じ……(呼吸音)――」 ;SE 耳かき 90秒 「……(呼吸音)――うん」 ;7/左 接近囁き 「どうかな、きれいになったかなぁ? (ふーーーーーーっ)」 「ん? んんっ? だんなさん、これ、気持ちいいの? (ふーーーーーーーーーーーーっ) (ちゅっ!)」 ;7/左 「あはは〜、だんなさんのお耳まで夕焼けだぁ。 あかいねぇ。きれいだねぇ。 そおして、もおすぐ、ひがくれるねぇ」 ;SE おなかなる音 「あーーー、とおこ、おなかなっちゃったぁ。 たくさんたくさん歩いたからねぇ。 それはおなかもすくよねぇ」 「だんなさんはどう? おなかすいた? (呼吸音)――えへへぇ、だよねぇ。おんなじだねぇ」 「それじゃあ、ね? お芋ときのこやいてたべよぉ? やわらかくっておいしいの、とおこ、集めておいたんだよぉ」 ;7/左 接近囁き 「そうして、ね? やいてたべたら、とおこといっしょに、ねんねしよ?」 ;環境音 F.O, ;//////// ;Track5(ASMRパート) ;「とおことねんね、しようねぇ(右耳)」 ;//////// ;環境音 秋の山(夜) F.I. ;環境音 焚き火 F.I. ;3/右 「(はふっ、はふっ、ほふっ、ほふっ――ごくっ)」 「あああ。秋のきのこはおいしいねぇ、いいにおいだねぇ」 「人間のつくったもののなかで、とおこ、アルミホイルが一番好きかもしれないよ。 たっぷりやいて、まっ黒焦げにならないの、ほんとにほんとに嬉しいねぇ――あ!」 ;SE 棒で焚き火ガサガサ 「もういい匂いがしてきたねぇ―― よ……っと――――」 ;SE 焚き火からホイルづつみ引き出す ;↓4回繰り返し 「(ふーーーーっ)」 「あちっ、ち、けど――(ふーーーーーっ)――うん。 もてないほどじゃないねぇ、えへへ〜」 ;SE ホイル剥き 「ああ、いいかんじ――(くんくん)――いいにおい〜。 おいももほくほく、とっても上手にやけたねぇ」 「かわむいて――あちっ! あちちっ! (フーーーっ、ふーーーっ、ふーーーー) 中身は皮よりあついねぇ。うふふぅ、とっても不思議だねぇ」 「(ふーーーっ、ふーーーっ、ふーーーっ) はぁいだんなさん? 『あーーーーーーん』――んっ!」 「(呼吸音)――うふふっ? おいしいい? あははー! それならよかったよぉ――あ」 「うん。とおこもおかえしもらう。 だんなさんの食べかけ、食べさせて?」 「えへへ〜 『あーーーーーーんっ!』――んっ!―― (はむっ――ほふもぐ――ごくんっ)」 「ふぁあ、おいしい。おいももとってもおいしいねぇ。 いっくらだって食べられちゃうねぇ」 「とおこ、あとみっつ食べるねぇ。 だんなさんも、とおこと一緒にたべようねぇ」 ;SE ホイルづつみ引き出す ;↓ * 4回 「(ふーーーーーーっ)」 ;SE ホイル剥く→皮剥く 「(はむっ――ほふっ――むしゃ、むしゃ、むしゃ――ごくんっ)」 「ん〜〜! ぷぁー! まんぷくだぁ! たくさんたくさん、たべたねぇ。 たくさんたくさん、とーってもおいしかったねぇ」 「だんなさんはおかわり――へいき? もうおなかいっぱい?」 「そっかぁ。それならごちそうさまだねぇ。 『ごちそうさまぁ』――うふふぅ。おいしかったぁ」 「焚き火は、砂をかけて消しとくねぇ」 ;SE 焚き火に砂かけて消化 ;1/前 (マイクに背中) 「ん……(呼吸音)――うん。消えたぁ――ぁ――ぁ――はくしゅんっ!」 ;1/前 (マイク向き) 「わ……いつの間にとっぷりと日がくれてるねぇ。 とおこ、火を消したら、ちょっとさむくなっちゃった」 ;3/右 接近囁き 「ね? だんなさん。とおこ、ぴったりくっついて、あっためてもらってだいじょうぶ?」 ;3/右 「(呼吸音)――わぁい。それじゃあ、ぴたーーーっ。 わ、だんなさんもちょっぴりからだひえてるじゃない。 たいへんたいへん。たいへんだから、いっしょに寝床によこになろ?」 ;SE ベッドに移動→横になる→毛布かぶる ;3/右 「ふぁああ。あったかぁい。とおこね? 人間のつくったもののなかで、毛布がきっと、いっとう好きな気が――あうぅ、そおしたらアルミホイルは二番目だねぇ」 「アルミホイルよりもっとなくらい、毛布はほんとに素敵だよねぇ。 羊の毛が、こおんなぬくぬくあったかなものになるなんて、人間はすごぉくかしこいねぇ。たくさんたくさん工夫するねぇ」 「あったかいねぇ、しあわせだねぇ―― ん……(呼吸音)」 ;以降、ずっとウィスパー 「……うふふっ、だんなさんあくびしたぁ。 もうおねむ? とおこ、じーっってしずかに黙ってるほうがいい?」 「……(呼吸音)――うん――うん――そっかぁ」 「それならとおこ、しずかにしずかに、最近のこと、話すねぇ。最近はねぇ、とおこねぇ、鬼のおともだちができたんだよぉ」 「サキちゃんっていうおともだち。 三吉鬼っていう鬼でねぇ。秋田でむかぁし、カミサマもやってたんだってぇ」 「だからね、とーってもおすもうつよくて、とおこ、ひさしぶりに本気でおすもうとったんだぁ」 「たのしかったなぁ。途中でふって力がぬけて、サキちゃんのこと怒らせちゃったこともあったけど――えへへぇ、そのあとはずーっと、ぜんりょくでしょうぶしてるんだよぉ」 「ほしとりはねぇ。サキちゃんがひゃくとごじゅうとななかい勝ってる、とおこが、ひゃくとごじゅうとよんかい勝ってるの。だからねぇ、いまのところは、サキちゃんの方が強いんだぁ」 「だからとおこ、うーんと稽古しなくちゃダメなの。 それで、だんなさんがこないだ、トラックで運んできてたおっきい石――あれ、稽古につかったらダメかなぁって思うんだけど」 「……うん……うん。わかったぁ。 さざれさん、っていうあやかしに聞いてみたらいいんだね? 稽古につかっていいかどうか」 「さざれさん、とってもきれいなお名前だねぇ。 どんなあやかしさんなのかなぁ」 「とおこ、会うときが楽しみ――あ」 「(呼吸音)……うふふぅ。だんなさん、大きなあくび――ぁ――あ――(大あくび)」 「あうぅ。とおこも大あくびだぁ。 だんなさんのが、うつっちゃったねぇ」 「だけど、しかたないよねぇ。だって、ほら」 「(長い沈黙。しずかーな呼吸音)」 「……獣も、あやかしもきっとぐっすりねむってて。 風と虫とが――ふぁ――こもりうた、うたってくれて」 「(呼吸音)」 「くさはらのお部屋に、干し草のベッド。 天井にはおつきさまといっぱいのいっぱいのおほしさま」 ;3/右 接近囁き 「そうして、となりに――(ちゅっ)―― えへへぇ。だいすきなだんなさんがいて、 (くんくん)だいすきなだんなさんの匂いがして、 あったかでしあわせで、しあわせで」 ;3/右 「こんなに満足してるのに、こんなに安心してるのに―― ふぁ……ねむくらないわけがないよぉ――(大あくび)」 「うん。だねぇ。おやすみなさい。 そろそろねむって、明日の朝には、 えみちゃんたちを、一緒にお迎えにいこうねぇ」 「ね? あのねぇ。 とおこ、おやすみのちゅう。してほしいなぁ」 「(呼吸音)――(優しいキス)……ん……うふふぅ」 「そしたらほんとにおやすみなさい。 とおこ、しずかにねむるねぇ――ふぁ――」 「(寝息)」 「(寝息)」 「(寝息)」 「(寝息)……ん――」 「(寝息)」 「(寝息)」 「(寝息)……ふ……ぁ――ん。」 ;超ウィスパー 「だんなさん寝た? もう、ねむっちゃった?」 ;息を詰めて慎重に様子を伺う 「――(呼吸音)――」 「うふふっ、もうぐっすりだねぇ」 「あの、ね? だんなさん―― とおこ、なかなかいいだせなくて――」 「いままでも、なんかいもとおこ勘違いして―― そのたびに、だんなさんのことがっかりさせて、 とおこも苦しくてかなしくて……さみしくて」 「だから、まだ。ちゃあんとお医者様にかかって、 今度こそ本当にまちがいないって――(呼吸音) ――そうなるまでは、だんなさんにも、ナイショのナイショなんだけど――」 ;SE 身じろぎ ;3/右 接近囁き 「ね? だんなさん。聞こえるかなぁ」 ;SE (お腹を右耳にくっつける。胎児の心音っぽい音) ;3/右 「とおこ、ね? もしかしたら、今度こそ――」 ;3/右 接近囁き 「今度こそ。授かったかも、しれないんだぁ」 「今度こそ――とおこ。 おかあさんになるかもしれないんだぁ」 ;SE 身じろぎ ;3/右 「(呼吸音)」 「(呼吸音)」 「……まだね。わからないことだけど。ふぁ……(小あくび)」 「(呼吸音)」 「わからないから、考えたってしかたないよねぇ。 とおこも、もういっかいねむるねぇ」 ;3/右 接近囁き 「おやすみなさい。とおこの大好きなだんなさま (ちゅっ)」 ;//////// ;Track6 (ボーナスパート) ;「とおこの寝息(ループ)」 ;//////// ;1セット一分程度でお願いできると幸いです ;3/右 「(寝息)」 「(寝息)」 「(寝息)」 ;おしまい