(午後11時過ぎ、アパートを出た二人は結局近くのファミレスへ向かうことに) ふぁあぁぁぁ〜 はぁ〜 おなか、すっごい空いたね? もう背中とおへそがメンチきってるわぁ〜 ……誰かさんが独りよがりなエッチするせいで大変だったなぁ〜 いやマジで、セックス下手かっ!! 抱き着くのは全然好きだからいいけどさっ!なんなのアレは!? 全体重をかけられて圧死するかと思ったわ!潰れて死ぬ寸前だったわ! 大体さ、アンタのっ……うぅ〜お腹めっちゃなってる〜……つらい…… ねぇ、何食べるの?アタシあんまり重いのは食べたくないかも ……え、サラダ食べんの? え、何?いつからそんな意識高い人みたいなの始めたの? ……いや意識高い人じゃん、ファミレスでサラダだけ食べ始める奴……「うわ〜コイツ気取ってんな!」とか言われない? え?いやまぁ、アタシは気にしないけどさ…… ん〜?アナタのことなら何でも受け入れられるわよ〜、とか言ってほしいの? ……素直だよね〜、アンタも こんなアタシの言葉だったら、いくらでも言ってあげる♪ 好き〜♪ ふふ……好き♪ す〜き♪ すき〜♪すきすきすき〜♪ えへへ……ぎゅ〜♪ やっぱりこの時間だと涼しいよね、昼間の暑さが嘘みたい…… アタシは一日中家にいるニートだけど、アンタは一日中外だもんね?大変だよね〜 朝5時に起きて〜、アタシの朝ごはんとお昼ごはんの用意もしてぇ〜、自分のお弁当も作ってから出勤してさ、おうち帰ったらまたごはん作って〜 アレ、アタシ割とマジで働いてないね、えへへ〜 ごめんごめんっ♪いつも助かっております旦那様ぁ〜♪ ……ちょっ、イタイイタイ、ツッコミが痛いよもう…… あっ、あのさ…… アンタはさ、アタシも働いたほうがいいと思う? ……どうした急に、って ちょっと聞いてみただけ…… うん、今のアタシは、アンタに支えられてるからこんなに自由に生活できてるんだもん ちょっと申し訳ないなって、思っちゃって アンタが疲れて帰ってくるのを見てると、この人はこんなアタシのために、こんなに頑張ってくれるんだな〜って 嬉しいけど、時々辛いなって感じるというか ……うん、だからアタシもまた仕事しよっかな〜って あっ、えっと…… ごめん!湿っぽい話になっちゃって! えっ…… なに急に……どうしたの? 居てくれるだけで、嬉しい……? そ、そんな無理して働くとか、そこまで思ってるわけじゃないよっ!? 大げさだよっ!アタシこんなに元気だよ!? ……そっか、そんな風に思ってくれてたんだね? ううん、大丈夫……ちょっと嬉しいだけ えへへ……そっかそっかぁ アタシ、愛されてんな〜っ♪ えへへ……うへへ……なんかプロポーズされたときみたい…… うんうん、嬉しいよ!えへへ〜 ねぇねぇ!頭も撫でて〜 ……それじゃ、仕事始めるのは、やめるね? ……うん!アンタが頑張りたいって思ってくれてるなら、余計なことはしないことにする なんかアタシたち、めっちゃラブラブだね? どんだけアタシのこと好きなんだよぉ〜、めっちゃ照れるじゃん! えへへ……ん?一つだけ条件?何が? りょ……料理教室? 自炊しろって……マ? いっ、いやです…… いっ、嫌だったら嫌なのっ!アタシ無理だもん料理とか! 仕事はしなくていいから料理覚えろって、それが無理だから仕事するとか言ってんだぞコッチは!! ちょっと!待ってよ!……おい待てっつてんだろ!おーい!! 走んなコラっー!まだ話し合いは終わってねぇよぉ〜!! おわり