雲井です。  発狂少女に告白したら逢魔が時に愛の歌、ご購入くださいまして誠にありがとうございます。  いじ告シリーズに続き、発告シリーズも今回で最終回となりました。  家守依知ちゃん。最初は「怖い」というお声を多数いただき、自分の中でもそういう印象がありました。  しかし回を重ねるごとに、声色が柔らかく穏やかに、可愛らしさの方が強くなっていきました。  1、2では、喋ると声が重なるような場面が多々ありましたが、  あれは依知の複数の人格が表に出てきたことを描写していて、彼女の精神が不安定であることの現れです。  妖の母から産まれたこと、妖が見えてしまうこと、それによって歪な人生を歩んでしまったこと。  依知には幸も不幸もない、ただただ平坦な道を歩いてきただけの、およそひとの生き様とは言い難い、  機械仕掛けの一歩一歩に、こころが壊れてしまっていました。  そんな彼女も、先輩と出会ったことで、ひとの感情、ひとの幸せに少しずつ触れられるようになりました。  先輩をからかったり、可愛い、好きと言われて慌てたりと、本来は喜怒哀楽が豊かな性格です。  歌い鈴の作品の中では一番、立ち位置が三次元であるこちら側に近いと思っています。  変なものがたくさん見えてしまうために、時たま現実の世界が見えてしまう恐ろしいキャラクター。  「先輩」と言ったり「お前」と言ったりするのは、作品の中の皆様と、現実の皆様の二者と話しているからです。  2では、依知もその区別がちゃんと出来るようになり、そして、二者共に愛する道を進みました。  これからも依知は、現実と空想の狭間で、皆様とお話する日々を大切に、幸せに過ごしていくことでしょう。  この、色々な意味で難しい少女を演じてくださった澤幡かえで先生。  1作目の主題歌、「ばけの皮の下で待つ」を作曲してくださったteruny先生。  表情豊か、ひとならざる雰囲気を見事に表現してくださったしおバター先生。  いつものことながら、この場を借りて御礼申し上げます。  それでは、次の作品でお会いしましょう!