「グレース!グレース!ねえ、大丈夫?!」 どこかで私を呼ぶ声が聞こえる 「グレース、ねえ起きてよ!」 ふっと目が覚める 目の前に不安そうな顔をした女の子が私を覗きこんでいる 「ごめんねぇグレース、興奮して引っ張ちゃったからコケちゃったね」 そういえばビーナスに連れられてハイキングに出かけるところだったんだ 前のめりに倒れて、しばらく気を失っていたみたい 「良かった〜、肩と胸を軽く打っただけで済んだみたいね,グレースごめんね、そのかわり今日は私が作ったお菓子を沢山あげるからね」 ビーナスがゆっくり上体を起こしてくれながら、ニッコリ微笑んできます クリっとした大きな目で微笑まれると何でも許してしまいそうです まだ少ししかビーナスとお話をしていないけど、彼女は真っすぐな性格で何でもやってみようと好奇心の強い女の子だとわかります ハッキリと物を言いながらも周りに気使いのできるビーナス 同じ年とは思えないほど大人びているけど、可愛くて華奢で、笑顔がとびきりキュートな女の子 見ればみるほど、話せば話すほど、どんどんビーナスに心を惹かれていく自分に気付きます このまま一緒にいたら益々ビーナスを好きになってしまいそう 心の底から湧いてくる感情を抑えられなくなりつつある自分が少し怖くもあり嬉しくもありました 「ねえグレース、今日は今まで行ったことのない所へ連れていってあげる、町とは正反対の方向だから今まで行かなかったけど、今日はグレイスさんにお許しを貰ったから大丈夫だよ」 そう言えば家を出る時にいた女戦士のような恰好をした人をグレイスって呼んでいたよね? 私と名前が似ているけど、私はグレースで彼女はグレイスなんだ 自分の家の敷地をぐるりと回り込むように町とは反対方向へ歩いてゆきます 「私は何回かいったことあるけど、グレースは初めてだよね?調度グレースの部屋の窓から見えるはずなんだけど、木立に隠れて見えないみたいだね」 街とは反対側はなだらかな丘陵になっていて、美しい草原が広がっています 私の部屋は2階にあって、そこからは丸い形をした丘がかなり遠くに二つあるのが見えます そのさらに先に木立があったことを覚えています そういえば木立の奥に何があるのか気にしていなかったけど、何があるんだろう? ビーナスに手を引かれながら、丸い丘の間を通って木立の方へゆっくりと歩いてゆきます 「グレースは知らないんだ?この先に不思議な割れ目があるんだよ 地面がぱっくり縦長に割れていて、その真ん中あたりに穴があってね、底が全然見えなくて凄く深い穴なんだよ でね、その割れ目の端にぷっくりと地面から突き出たクリスタルみたいな突起があって、そこに不思議な文字が書かれているの なんて書いてあるのか読めないけど、昔流行った奇病について書かれているみたい あとね、そのクリスタルに触ると性感が凄く良くなるみたいだよ ねえ、グレース、今日はそのクリスタルに触ってみようか?」 小さい時に、おばあちゃんから聞いたことがある謎の奇病 セクリスが原因らしく、そのヴィールスにかかると性感が良くなるという話を聞いたことがあります 男の人がかかると、あまりの気持ち良さに心臓が止まるそうです 私もセクリスに罹ったら性感が良くなるのかな? この前自分でクリトリスを触ったら凄く気持ち良かったのに、その何倍も気持ち良くなったらどうなるんだろう? 「うふふ、グレース、興味津々みたいだね、目が泳いでるよ」 ビーナスに心を見透かされて恥ずかしいけど、私のことを良く分かってくれることが嬉しくもあります ビーナスと手を繋ぎながら、まるで恋人同士のようになだらかな丘陵の合間を歩いて行きます 左右に丸い丘があり、その頂上がぷっくりと小さく盛り上がっていて何かを連想させます 「グレースの胸もこの丘くらいには膨らんできたんじゃない?」 ふいにビーナスが後ろに回り込んできて、胸を揉んできました 胸を揉まれながら、時折上に持ち上げられて、すっと手を放されます 「こんな風に胸を持ち上げてストンと落とすと自分の胸の重さを感じるでしょ?」 胸を持ち上げられてストンと落とされると、両方の胸に小さなメロン半分くらいの重さを感じます 「こうやって持ち上げてー、ストンと落とすよ」 「ほーら、持ち上げてー」ストンと落とされる 「ほーら」ストンと落とされる 「ほーら」ストンと落とされる 「ほーら」ストンと落とされる 胸の重みを感じる度に、自分が女の子から女になりつつあることを意識させられます 「グレースって私の思った通りだよね、自分がどんな女の子かわかってる?」 「こんな草原の真ん中で私に胸を触られてうっとりするなんて、相当マゾなんじゃない?」 私は思わず、メイドに着替えさせて貰っているから後ろに回られるとジッとしてしまうの!と言い返します でも心の中で自分が催眠にかかったようにボーッとしていたことを認めていました そして、胸の奥をぎゅっと締め付けられる感じに酔いしれ、心の底からビーナスに弄ばれて嬉しいと思うのでした やがて木立を抜けて、割れ目の近くまでやってきました 割れ目は手前から奥に向かって10メートルくらいあり、真ん中辺りにぽっかりと穴が空いています 割れ目の手前に腰の高さくらいで、切り株のような形をしたクリスタルが地面から突き出ています 先端は丸くなっていて、大きな水晶のようです 「ねえ、グレースここを見てみて、何か文字が刻み込まれているでしょ?」 割れ目に落ちないように横からクリスタルを見てみました 確かに爪の先くらいの大きさで見慣れた文字が沢山刻み込まれていて、声に出して読み上げます 『セクリスは男に入るとあの世の天国をもたらし、女に入るとこの世の天国をもたらす』 ビーナスが驚くように 「グレース、何て書いているか読めるの!?全部読んでみて!」 『うん、ちょっと待ってね』と読み上げます 水滴が付いていて読みにくい所を手ではらうと全部読めるようになりました 『ここから全てが始まり、穴の中で全てが終わる、そこは銀河の中心に通じ、その先に汝の求めるものがある』 読み終わって自分が無意識にクリスタルを触ってしまったことに気づきました 「あ、グレース!触っちゃったね!大丈夫?何ともない?」 特に体の変化は感じません どうしてビーナスは読めないのだろう? そう思い再びクリスタルに目を向けると、刻み込まれていた文字が奇妙な記号に変わってゆきます ユラユラと文字が揺れてクリスタルの底に沈んでゆきます そして、中から見たことのない古代文字のようなものが浮かび上がってきました クリスタルに触ったことで何かが変わったんだ わかった!クリスタルに刻みこまれていたように、ここから全てが始まるんだ ビーナスとの恋、底の見えない感度上昇、凄まじいエクスタシー 女の子になって自分が望むものを得ることが出来るんだ 嬉しい、そして興奮して胸がドキドキする ここからが本当の本番なんだ そう自分に言い聞かせ、じっとクリスタルを見つめていました