(教会のBGM) 生きとし生けるものは全て神の子です。 我が教会にどんなご用でしょうか? (セーブを選択) では、神の前にこれまでの行いを全て告白しなさい。 さすればこの冒険の書に記録されるでしょう。 (セーブの音) まだ冒険を続けられますか? (いいえ) おお、神よ! この者にあなたの加護があらんことを! (画面が真っ暗になる。 ここで、シスターは自我を取り戻す) ……お疲れ様です、勇者様。 本日のお役目は終了のようですね。 プレイヤーに操作され続ける日々は、さぞかしお辛いでしょう……。 わたくしも、普段はただここに立って、勇者様が訪れるのをひたすら待ち続けるだけなので、お気持ちはよく分かります……。 ですがこれも神が与えし運命……逆らうことは出来ません。 もっとも、こうしてあのお方がセーブした後は自由に動けますので、しばしの解放が与えられますが……。 いえ……それよりも……あぁ、勇者様……。 お会いできて光栄です……。 まさかこんな辺鄙な村の教会を訪れてくれるとは、思っておりませんでしたので……。 あの、もしよければなのですが、今日はこの教会に泊って行ってはいただけませんか? ……あ……わたくしったら、勇者様になんて馴れ馴れしいことを……。 あの、失礼しました。 えっと、その……わたくし、勇者様に出会えたのがすごく嬉しくて、つい舞い上がってしまったと言うか……。 ……え、よろしいのですか? 狭くて何もない所ですが……本当によろしいのですか? いえ、さすがに寝具や食事はございますが……。 ……はい! あぁ……大変うれしゅうございます! 勇者様と一夜を過ごせるなんて、夢のようです!! おお、神よ! あなたのお導きに感謝を……!! ……えっと、それではあちらに空き部屋がございますので、どうぞ、ご案内いたします……!