■トラック10 こんにちはー。保健室の先生ー、私ですー。 お腹ペコペコでお昼休みを迎えた白猫 愛里(はくびょう あいり)ですよー。 ちょっと内緒の話がしたいのですが、今保健室に先生以外の人は居ない……ですよね? えっと……先日はですね、発情期とはいえ先生を襲ってしまい申し訳ありませんでした。 本当に恥ずかしいです、思い返すだけで顔から火が出ちゃいそうですよ。 ああ、先生が心配していそうな妊娠の事なんですけどね。 私も心配になって妹の恋ちゃんにそれとなく聞いてみたんですけど……。 「発情期の時に特別な術を使わない限り、物の怪と人の子は出来ない」……とのことらしいですよー。 てっきり発情期に生でえっちしちゃうと妊娠するとばかり思ってました。 最近、授業の勉強は頑張ってるんですけど、 こういう物の怪(もののけ)特有のえっちな事情も勉強しないといけないみたいですね。 ……うぅ、何だか恥ずかしいこと言ってますね私。 でもサボり魔だった私が、今も授業に参加したり勉強を頑張れるのは先生のお陰なのです。 さあさあ、今日のお弁当は何を作ってきてくれたんですか? え? たまには私の手作り弁当も食べてみたい? いやあ、私、女子力ゼロのダメダメ女子なので、料理の腕もからっきしですよ? それでも食べたいって言ってくれるなら、先生の為に作ってあげても良いかもしれません。 ふふっ、また勉強しないといけないことが増えちゃいましたね。 先生のせいで、どんどん色々なことを覚えないといけないです。 元サボり魔の私には厳しいですねー。 でも先生がこれからも構ってくれるなら、 わたくし白猫 愛里(はくびょう あいり)、猫又として一生、先生に懐いちゃいますねっ。