;//////// ;Track1 プロローグ。西瓜の自己紹介(釣子電鉄中之町駅車庫) ;//////// ;タイトルコール ;1/前 【西瓜】「蓄音レヱル 〜仲国(ちゅうごく)鉄路総公司(てつろそうこうし)東富4 2000(とうふうよん にせん)専用レイルロオド 西瓜」 ;以降本編 ;環境音 仲ノ町駅、車庫(スプレー音あり) ;3/右 【西瓜】「……ここです、先生。西瓜はここ、釣子電鉄(ちょうしでんてつ)中之町駅(なかのちょうえき)に先生を案内したいと思っていました」 【西瓜】「あ……『せんせい』というのは『xian sheng』──『My master』の日ノ本語読みです。 西瓜と先生は、レイルロオドサミット参加後とはいえど未だ日の本の鉄道視察の公務中です」 【西瓜】「ですから、日ノ本に敬意を払い、日ノ本語で話すべきだと西瓜は判断しています。 先生がもしイヤでなければ……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;3/ 【西瓜】「はい! ではこの旅の間は、『先生』とお呼びします。 先生──せんせい……」 ;3/右(接近囁き) ‘うふふ”で;1/前 【西瓜】「せ・ん・せ・い──うふふっ! なんだか不思議な響きですね。せんせい」 ;1/前 【西瓜】「と、そうでした。西瓜がここ、釣子電鉄中之町車庫にたずねて来たのは、 先生にぜひ紹介したい、西瓜の恩人……恩レイルロオドがいるからなのです。その名は──」 ;1/前(マイクに背中) 声を張ってアルジェを呼ぶ 【西瓜】「アルジェ! アルジェマイネ・ドライ! 西瓜です。 前回の日ノ本視察では、大変お世話になりました」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……おかしいですね。聞こえていないのでしょうか。 塗装工事のスプレーの音が、西瓜の声を邪魔しているのかもしれません」 ;さらに声張って 【西瓜】「アルジェ! いますか! ほしあじちゃん!! 仲国国鉄の西瓜です! どうか、挨拶をさせてください!」 ;$=SE 右方向から人が近づいてくる足音 【西瓜】「レイルロオド・サミットで会えるかと思っていたのですが、整備中とのことでしたので、帰国前に是非と釣子にお伺いしました。 スケジュールが詰めきれず、突然の訪問となってしまい恐縮ですが──$──!」 ;SE 右方向に振り向く ;7/左(マイクと同視線) 【西瓜】「お久しぶりですアルジェ──!? ……じゃ、ない。 ええと、あなたは……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「新聞記者さん。『蓄音レヱル』担当の──!!! ああ、『蓄音レヱル』! 西瓜も楽しく拝読しています。 レイルロオドたちが、それぞれの沿線で、沿線の魅力を伝える音を探して、紹介する」 【西瓜】「西瓜の東富4 2000は今はもう、定時の運用を外れてしまっていますけれども、もしも機会があるのなら、ぜひとも仲国国鉄を彩るさまざまな音の魅力を──え?」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──なるほど、それはお困りでしょうね。 アルジェに釣子電鉄沿線の音探しを依頼していたのに、アルジェの整備が予想外に長引いてしまったために……(呼吸音)(呼吸音)──ですか」 【西瓜】「整備が長引いているとのこと、西瓜はとても心配に思います。 それと同時に、記者さんもさぞお困りのことと──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ」 【西瓜】「なるほど。西瓜がアルジェの代わりに、釣子電鉄沿線の音風景を紹介する。 ……記者さんとアルジェが困っている状況をお助けできるのでしたら、それはアルジェへの恩返しにもなりそうです」 ;7/左(マイク向き) 【西瓜】「先生。アルジェはこのお話をお受けしたく考えています。 先生のご判断は──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──! はい、では、先生と西瓜で釣子電鉄沿線をめぐり、その魅力を伝える音を、きっと探し出しましょう!」 ;7/左(マイクと同視線) 【西瓜】「記者さん。そのように話がまとまりましたので、ご依頼をお引き受けいたします。 つきましては、具体的な音探しの方法を──(呼吸音)(呼吸音)──なるほど、ヘッドホンかイヤホンを装着するのですね」 ;7/左(マイク向き) 【西瓜】「では先生。西瓜が先生のお耳にヘッドホンかイヤホンをおつけしましょう。 どちらの方が──(呼吸音)(呼吸音)──了解です。それでは」 ;$=SE ヘドホン/イヤホン装着(両耳がさがさ) ;1/前 【西瓜】「少しの間、動かないでいてください。 ん……$──(呼吸音)(呼吸音)──っと──これで問題なく装着できたかとは思いますが、確認しましょう」 ;3/右 【西瓜】「まずは右耳──右です。こちら。音声明瞭に聞こえていますか?」 ;7/左 【西瓜】「よろしいようならこちらの耳です。左耳。こちらも問題ないでしょうか。 ないようでしたら──」 ;7/左→;1/前→;3/右→;5/後→;7/左 【西瓜】「ぐるーーーーーーーーーーーーり一周まわりこんでの〜〜〜」 ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーーーっっ)。 ふふっ、吹きかけや、ささやき声も聞き取れますか?」 ;1/前 ‘記者さん”から →マイクと同じ視線 【西瓜】「でしたら準備はよろしいですね。 記者さん、それではあらためて、ご依頼お引き受けいたします」 ;1/前 【西瓜】「釣子電鉄沿線の見どころでしたら、大丈夫、前回の日ノ本視察時に、西瓜はアルジェに教わっています」 ;3/右 (横に並んで手を引っ張るムーブ) 【西瓜】「ですから先生──西瓜と一緒に、出発しましょう!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track2 釣子に行くならまずは猫吠/(釣子電鉄列車内) ;//////// ;環境音 銚電列車内 F.I. ;西瓜とマスターはロングシートにならび ;マイクと同視線と、マイク向きとを任意に使い分けていただけましたら幸いです。 ;3/右 【西瓜】「……とても清潔な車内です。ゴミひとつ落ちていません。 日ノ本の鉄道車両の清潔さは、町無いなく世界でもトップクラスです」 【西瓜】「けれど──(きょろきょろとあたりを見回す呼吸音)」 【西瓜】「陽射しがあまりにつよく射し込むからでしょうか。ほとんどの窓の日除けが下りているのが少し残念です。 西瓜は日除けを少しあげて、せっかくの車窓を楽しみたく思うのですが……(呼吸音)(呼吸音)」 ;$=SE 日除けあげる 【西瓜】「ふふっ、でしたら少しだけ。西瓜と先生が外の景色を眺められるだけ、日除けをあげてしまいましょう。 $ っ……(呼吸音)──っと。このくらいでいいようですね」 【西瓜】「♪ (窓の外をうきうき楽しむ呼吸音 30秒ほど)──中之町の駅は醤油工場が目立ちましたが、そこから先は、住宅街と森ばかりが目立ちますね」 【西瓜】「釣子は海の町のはずなのに、背中側の窓を見ても、正面側の窓を見ても、海が見える気配はなかなか感じられません。 少し不思議で面白いです──あ」 ;SE 減速→停車 【西瓜】「駅につきました。『本釣子(もとちょうし)駅』……完全に森の中の駅ですね。あ──」 【西瓜】「先生! あれを見てください。駅名標に副駅名がつけられています。 『のぼり釣子、本釣子』──ああ、これがアルジェが聞かせてくれた、駅名スポンサー制度ですね……ぁ」 ;SE 列車発車 【西瓜】「次の駅でも、その次の駅でも。釣子電鉄のすべての駅で副駅名を見ることができると、前回の視察のときに、アルジェが誇らしげにきかせてくれました」 【西瓜】「その秘密は、『釣電ネーミングライツ』制度──釣子電鉄を応援し、スポンサードしてもらうかわりに、副駅名の命名権を協賛企業に与える制度なのだそうです」 【西瓜】「大変おもしろいこころみだと西瓜は感心しました。その話を聞いたとき、西瓜がもしもスポンサーになったら、どんな副駅名をつけようかと想像せずにもいられませんでした」 【西瓜】「海驢島(あしかじま)駅なら、やはりアシカの鳴き声にちなみたいとか、君ガ浜駅なら、西瓜にとっての、"君"──先生の名前をあしらいたいとか…………ああ」 【西瓜】「日ノ本語の、"君"にはですね、先生。その……(少し照れてはにかむ呼吸)」 ;3/右(接近囁き) ‘っ!”で、マスターが赤面したのに連れて照れて、慌てて離れる 【西瓜】「‘いとしの君”──と、敬慕・親愛の情を示す意味もあるのです──っ!」 ;3/右 【西瓜】「そ、それから、そのっ──釣子電鉄の代表駅ともいえる、猫吠(ねこぼう)駅についても、西瓜は副駅名を──ああ!」 【西瓜】「そうでした。猫吠駅で下りたあとのことを、西瓜は先生と相談したいと思っていたのです。 先生、この観光地図をご覧ください」 ;SE 西瓜 地図ひろげる 【西瓜】「さっき話した君ガ浜がここです。西瓜はぜひ先生と、君ガ浜海岸を散策したく思います。 それからここ、水平線が丸く見える丘展望館では、猫吠の全景をひと目で見渡せると聞いています。 街全体を眺め渡すのは、とても楽しく大いに学びになることです。西瓜はぜひ体験したく思います」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)──一番の名所となると、猫吠崎灯台だと聞いています。 しかし、‘階段がとてもキツい”とアルジェはかつて西瓜に注意してくれました。 前の視察のときにはマリンパーク、水族館もおすすめしてもらったのですが──」 【西瓜】「(さみしげな吐息)残念。いまは閉鎖されてしまったとのことです。 日ノ本の鉄路は間違いなく復活基調にありますが、その恩恵が日ノ本すべてに行き渡るまでに、間に合わないところもきっとまだまだ──(呼吸音)(呼吸音)──ああ!」 【西瓜】「‘蓄音レヱル”を通じて沿線の魅力を紹介することは、なるほど、確かに鉄道復活の機運を広げる、そのお手伝いにもなるのですね。 そうできたならアルジェもきっと、大いに喜んでくでるでしょう」 【西瓜】「先生。気づきをありがとうございます。 おかげで西瓜は、より積極的に音探しへと臨む意欲を掻き立てられました」 【西瓜】「どんな小さな音も聞き逃さないよう、耳を澄ませて、心を鎮めて……(呼吸音)」 【西瓜】「(走行音に耳を傾ける呼吸音とニュアンス、一分ほど)──ふふっ」 【西瓜】「そのように意識してみると、この小さな電車の奏でる音も、大変に魅力的なものと響きます。 ……(呼吸音)(呼吸音)──とてもゆったりとした速度。レールの継ぎ目を車輪が叩いていく音も、ごと、ごとと大変のんびりです」 【西瓜】「線路にも、ゆるやかなカーブがとても多い。仲国の、遠く離れた二点を一直線に結んで駆ける鉄道よりも、穏やかなものに感じます」 【西瓜】「乗客たちも、いかにも観光の装いであるのに、騒がない。周りの邪魔をしないようにとおしゃべりしている。 ゴミも捨てないし、お酒も飲まない。おしゃべりというざわめきが、けれど穏やかでとても優しい」 【西瓜】「あるいはこれが──この穏やかでとてもやさしい喧騒こそが、”日ノ本の鉄道の音”なのではないか、と…… そう多くの路線に乗っているわけではないので、間違っているかもしれませんけれど──(呼吸音)(呼吸音)──ああ」 【西瓜】「先生も同じように感じてくださったのなら、とても嬉しく感じます。 ならばきっと、この音も──確かに日ノ本の鉄道を示す音の一つなのでしょう──ふふっ」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──あ!」 【西瓜】「先生! 下車の準備をお願いします。まもなく列車は猫吠駅につくとのことです」 【西瓜】「猫吠は綺麗なところだと、アルジェは実に誇らしそうに西瓜に聞かせてくれました。 アルジェが誇る光景を、先生とふたり眺められることが、西瓜は楽しみでなりません」 :SE 列車停止→ドア開く ;8/左前 マイクの方振り返り(手を引いて列車の外へ向かうイメージ) 【西瓜】「! さぁ、先生。猫吠の音を素敵を、西瓜と探しにいきましょう!」 ;//////// ;Track3 貴方と歩く君ガ浜/(君ガ浜。砂浜散策) ;//////// ;環境音 君ヶ浜海岸 F.I ;足音 砂浜(継続) ;基本、並んで歩く形となります。顔や体の向き。場合によっては立ち位置等も、いいように動かしていただけましたら幸いです。 ;7/左 【西瓜】「なんて綺麗な海岸でしょう。先生、あそこに見えるの──小高い丘の上にそびえてっているのがきっと、猫吠崎灯台ですよね」 【西瓜】「これほど綺麗な砂浜でしたら、海水浴客でいっぱいになりそうなものですが──(きょろきょろする呼吸とニュアンス)──そうした姿は見えませんね。 むしろ海岸の端……岩場か、テトラポットでしょうか? 遠目すぎてよくわかりませんが、そのあたりに人影がいくつかあるようです」 【西瓜】「先生。西瓜はあそこになにがあるのかを知りたく思います。 確かめてきてもよいですか?」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)──ふふっ。先生にも興味をいだいていただけたこと、嬉しいです。 それでは一緒に少し歩いて、確かめてみることにしましょう」 【西瓜】「(海岸線をのんびり散歩するニュアンスと呼吸音。一分ほど)」 【西瓜】「……アーチを描く砂浜を散歩していると、金碩灘(jin shi tan)のことを思い出します。 日ノ本語読みだと、きんせきなだ、になりますでしょうか。 大蓮(だいれん)の、有名な観光地の海岸」 【西瓜】「残念ながら西瓜は観光ではなくて、視察で訪れたたけでしたが、それでも感銘を受けました。 アーチの姿はここ、君ガ浜の方が美しいかもしれませんが、アーチの規模、砂浜の広さはずうっと大きい。 ですので、海水浴場として大いに賑わっていました」 【西瓜】「……(呼吸音)(呼吸音)。西瓜はレイルロオドですので、水泳はできません。 ビニールボートの類にたよって浮くことでさえ、少し恐ろしく思いますけれど……」 【西瓜】「それでも真夏の金碩灘のにぎわいに触れ、人々の笑顔とざわめきに触れ、西瓜はひとり、こっそりと願わずにはいられませんでした」 ;SE 足音stop ;7/左→;1/前(まわりこんで顔を見つめる)。‘ふふっ”で →;7/左に戻る 【西瓜】「……先生。いつの日か貴方とふたり、この海岸を歩いてみたいと。──ふふっ!」 ;7/左 ;SE 足音再開 (継続) 【西瓜】「まさかその夢が日ノ本で、君ガ浜で叶うだなんて、想像もしていませんでした。 金碩灘の賑わいとはうってかわった静けさですけれど──(呼吸音)──いえ」 ;うつむいて独り言 【西瓜】「こっちの方が、想像よりもずうっといいです。 大勢の賑わいよりも、ふたりっきりの静けさのほうが…………っ!!!」 【西瓜】「いえいえ、なんでもありません。 ただのひとりご──んんっ、少し、その、今後の計画──そう、 今後の音探しの計画を練っていただけです」 【西瓜】「具体的、には──その──(呼吸音)(呼吸音)──ああ、そうです、波の音です。 この君ヶ浜では、波の音と砂の音、そして蝉の声しか、いまのところ聞こえていません」 【西瓜】「そして、あそこに見えている猫吠崎灯台でも、おそらくは波の音と風の音と。やはりセミの声しか聞こえないように、 西瓜には思えてならないのです」 【西瓜】「ですのでこう──なにか、もっと別の方向性の魅力的な音をご紹介できないものかと西瓜は思うのですが……」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)──砂の音。なるほど、それは例えば先生を砂に埋める、というような……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ」 【西瓜】「水着でなければあとで大変なことになってしまいますね。 それでは今度……その、今度。次に、ふたりで浜辺にお出かけするときには」 【西瓜】「西瓜は先生と水着ででかけ、先生のことを砂にうずめてみたいです。 ──(呼吸音)──はい! ありがとうございます。約束ですよ」 【西瓜】「ではそのときを楽しみに、今は砂遊びをしてみましょう。 砂でお城──をつくるのはとても硬度な技術がいりそうです」 【西瓜】「ですので西瓜は、西瓜と先生の機関車を、東富4を、砂で作ってみたいです。 四角く見えて、なかなかアールが大いこですから難しいかもしれませんが──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音) ふふっ、先生と一緒でしたら、きっと見事につくれますよね」 【西瓜】「では、まずは──(呼吸音)(呼吸音)──なるほど、砂を海水で濡らすところからはじめるのですね。 バケツのようなものが何か……ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ!」 【西瓜】「なるほど、飲料水のペットボトルがありました。 これをまず、飲み干してしまいまして──(んくっ、ごくっ、ごくっ)──ぷぁ」 【西瓜】「そうしましたら──マスター、海水をいれましょう」 ;SE 足音数歩 ;環境音 波音 Vol↑ ;3/右(マイクと同じ視線) 【西瓜】「っと……これはなかなか──波が、怖くて──(呼吸音)(呼吸音) けど──えいっ!!」 ;SE ペットボトルを海水につけ掬う 【西瓜】「きゃっ! ああ、波で袖まで濡れてしまいました。 けれど、これで500ミリリットル──先生の分とあわせれば、1リットルの海水を確保です」 ;SE 足音数歩 【西瓜】「また濡れるのはイヤなので、この海水だけで完成できる、小さな東富4を作りましょう」 【西瓜】「冷静になれば、この辺の湿っている砂を使えばより効率をあげられそうに思います。 これをあつめて形をつくって、乾燥してきたらペットボトルの水で湿り気を足す形で── (呼吸音)(呼吸音)──はい。ではその形で進めましょう」 ;$=SE 濡れた(水分たっぷりある)砂を手でかきよせる 【西瓜】「まずは、濡れている砂を両手で集めて──$ (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ん…… 集めて、集めて──んしょ、両手ですくっ、て──」 ;SE ゆっくり数歩 ;SE 湿った砂を、乾いた砂の上に落とす ;1/前(ふたり向き合って作業) 【西瓜】「よいしょ! この辺の砂は濡れていない──ということは、大きな波にも襲われていないということになります。 作業場所には最適でしょう」 ;$=SE 湿った砂で粘土細工 【西瓜】「ここでじっくり。まずは大まかに車体の形をつくって── $──こう…… ぺたぺた──ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──っと」 【西瓜】「もう少し、曲面を──$──なめらかに……なめらかに──で…… んしょ──(呼吸音)(呼吸音)──っと──$──ぺた、ぺた──ん……(呼吸音)──うん」 【西瓜】「先生、外観はこのような感じで──(呼吸音)(呼吸音)──ふふっ、謝謝。ありがとうございます。 では、こまかなところを──っと」 【西瓜】「真夏の釣子の陽射しの、なんと強烈なことでしょう。 砂の端がもう乾いて崩れてしまいそうです」 【西瓜】「ペットボトルの水をそのままかけては、きっと形をいっそう崩してしまいますね。 ん……(呼吸音)(呼吸音)──ああ、そうです。西瓜は消毒用の小さなアルコールスプレーを持ち歩いています」 ;SE ポーチ(車掌カバン形状)をあける 【西瓜】「ああ、ちょうど補充のタイミングです。素晴らしい」 ;$=SE スプレー 【西瓜】「まずは残ったアルコールを──先生、両手をお貸しください。 ん……$──こうして──$──使い切ってしまって……」 ;$=SE 詰め替え 【西瓜】「そうしたら海水を、ミニスプレーボトルに詰め替えて…… $ (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──うん」 ;$=SE スプレー 【西瓜】「あとはスプレーで砂を──$──こうして──$──しめらせ、て……$──ああ、だいぶんしっとりしてきました」 【西瓜】「このタイミングで──ああ、この細くて薄い貝殻を使い、砂を盛って、あるいは削って、細部を作り込んでいきましょう」 【西瓜】「先生も西瓜も不慣れなことです。おおまかに、それっぽく見えればよしとして──(呼吸音)(呼吸音)──はい、はじめましょう」 ;$=SE 砂をもる \=砂を削る 【西瓜】「まずは前照灯と──$──尾灯の部分を足して──$──削って──\── 連結器は──難しそうなのであとまわしにして、排障器は──少し足して──$──ん……線を、いれて──\」 【西瓜】「足回りは──削っていくしか──\」 ;SE↓の間、スプレー、漏る、削るをいい感じで 【西瓜】「(以下、集中して作業する呼吸音とニュアンス90秒ほど)」 【西瓜】「っと──ここまで来たら窓まわりを──$──ほそく、細くで──$──ほりこん、で……$──うん」 【西瓜】「ああ! はじめてにしては見事な出来栄えであるかと西瓜は感じます!!」 ;SE 少し離れた背後から拍手 ;1/前→”え”で顔の向きかわって、;3/右(マイクと同じ視線) 【西瓜】「聞こえますか、先生。称賛の拍手までもが────え?」 【西瓜】「うふふっ、こんにちわ小さなお嬢ちゃん──と、ご両親。 西瓜たちの砂遊びを見学くださっていたのですね、大変に恐縮ですが、ご称賛とても嬉しくもあります」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ、この機関車は東富4型といいます。 仲国国鉄の機関車です。西瓜と先生は、仲国国鉄から視察のために日ノ本にきて、 帰国前にごあいさつをしたくて、釣子電鉄を訪れたのです」 【西瓜】「そうしたら、ひょんなことから音探しをすることになり──ああ!」 【西瓜】「もしかして、お嬢ちゃんたちは地元の方でらしたり──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)── やはり、でしたか。それなら、一つだけお願いがあるのですけれど」 【西瓜】「この釣子──猫吠で、なにか珍しく魅力的な音が聞こえて来る場所を── お嬢ちゃんたちご一家は、ご存じありませんか」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track4 スナメリウオッチング!/イルカウオッチングボートの音 ;//////// ;西瓜と先生はならんで座ってます。顔の向き、いい感じに変えていただけますと幸いです。 ;3/右 【西瓜】「スナメリ!!!!」 ;環境音 イルカウオッチングボートの音(船室内) 【西瓜】「スナメリとはイルカの一種。そして釣子ではこの季節、運がよければスナメリの親子を見ることができる。 このイルカウオッチング船において!」 【西瓜】「なんと嬉しいことでしょう。西瓜は製造されてこの方ただの一度も、自分が船に乗ることになるとも、スナメリなるイルカを探すことになるとも、想像さえしたことがありませんでした」 【西瓜】「やはり、地域の情報を一番深くよく知るのは、その地域に暮らし住まう方々ですね。 その意味でも、さきほどのご家族連れからこのイルカウオッチング船のことを聞けたこと、 本日の乗船にギリギリすべりこめたこと、とても大きな幸運にめぐまれたものだと西瓜は感じます」 【西瓜】「それに、この船の奏でる音…… (30秒ほど聞き入る呼吸音とニュアンス)──」 【西瓜】「船室内でもこれほど豊かに響いてくるディーゼルエンジンの音も、西瓜には大変にここちよいものと響きます。 たとえスナメリなるイルカを見れなかったとしても、この乗船は、西瓜の大切な思い出になることでしょう。 しかし、先生──西瓜は、それだけに残念でならないことがひとつだけあります」 【西瓜】「それは、西瓜がスナメリなるイルカに……いえ、イルカという生き物全般について、ほとんど知識を有していないということです。 より深く知ることは、より多くを楽しむこと。スナメリがどんなものかをほとんど知らない西瓜では、スナメリに会えるということの価値をきっと本当には理解できないような気が……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ!!!」 【西瓜】「なんと、座席の前のポケットにパンフレットが差し込まれているだなんて。 西瓜は少しも気がついていませんでした。 ありがとうございます、先生。それでは今から、一緒にパンフレットを眺めましょう。んしょ──」 ;SE 座席ポケットからパンフを抜き取り、広げる ;3/右(密着。顔を寄せ合うようにして一枚のパンフを眺めてる) 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ふぅむ。スナメリはここ、釣子近海では一年中みることができる── しかし、世界的には貴重で、保護対象ともなっているイルカ、なのですね」 【西瓜】「種類としては、ネズミイルカ科。これは、体の色がねずみ色をしているからなのでしょうか? 陸地に近いところに生息をしていて……ああ、スナメリは基本的には群れを作らないそうですが、釣子沖には、群れで暮らすものを見ることができることもあるそうです」 【西瓜】「一番多いときには200頭以上の群れ。そして、その中には赤ちゃんスナメリがおかあさんに寄り添って泳ぐ姿も見られる、と」 【西瓜】「!!! やはり知識は楽しみです。西瓜には、ぜひとも親子スナメリを見てみたいという大きな目標が産まれました」 【西瓜】「それに、もしもスナメリが船の近くに来てくれるものであるのなら。そして大きな声で鳴くものであるのなら、スナメリの鳴き声もまた、釣子の音風景の一つとして──っ!!!!」 【西瓜】「聞こえましたか、先生! スナメリの姿が見えたそうです! すぐに甲板に向かいましょう!!」 ;SE 早足の足音 ;環境音 船室内→船室外 【西瓜】「っ! スナメリは──スナメリはどこ──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)── あ!? 先生! あそこを見てください!!! 海の上、なにか茶色の! ──ん?」 【西瓜】「スナメリはネズミイルカ科でねずみ色だとさきほど西瓜は…………と、いうか──(呼吸音)── あの茶色、ただ波に揺られてプカプカしているだけのような……っ!」 ;$=SE スマホカメラパシャ 【西瓜】「そうです。スマートホンのカメラで拡大をして撮影してみれば──ん、っと── $……どうでしょう? うーんと……あ──(失望の息)」 【西瓜】「これは、単なる流木ですね。西瓜はとても残念です。 西瓜と先生が甲板にでるまでの間に、スナメリは海に潜ってしまったのでしょうか」 【西瓜】「とはいえ、もぐったものならまた浮上してくるかもしれません。 先生は船の進行方向を探してください。西瓜は逆側に目をこらします」 【西瓜】「(きょろきょろしながらイルカを探す息とニュアンス。一分ほど熱心に→そこからだんだん失望していく30秒ほど)」 【西瓜】「……(長い溜息)。こうしてみると、海は本当に広大ですね。その広大さのほんの表面だけしか、西瓜と先生の目には見えない」 【西瓜】「西瓜はレイルロオドとはいえ、整備体ではセンサ性能も人間と大差ありません。 運転体にもし換装をできたところで、水中に対して働くセンサを有しているわけでもありません」 【西瓜】「レイルロオドが海にでて、希少なスナメリの、さらに希少な親子の姿をみつけようとする。 それは例えばバラストの中に落としてしまった一粒の宝石を見つけ出すほどに、難しいことなのかもしれません」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ──ああ、ですね、先生」 【西瓜】「見つけ出すのが難しいことであるからと探すことをやめてしまえば、見つけ出せる可能性はその瞬間にゼロになる」 【西瓜】「たとえどれほど低い可能性であろうとも、海を見つめ続けていれば、スナメリに出会える可能性はある。 船が港に帰ってしまうまでの間なら、どれほど厳しい確率であろうとサイコロは振り続けられる」 【西瓜】「うつむいている時間などありませんでした。先生、よろしければもう少しだけ、西瓜にお付き合いください。 気持ちを新たに切り替えるため、今度は西瓜が進行方向がわ、先生が反対がわ……で…………(ごくり)」 【西瓜】「せ、先生──いま──いま、なにかが低くジャンプを──あ!!」 【西瓜】「(感動に震える呼吸)──あ──あっ! あっ!!!!!」 【西瓜】「スナメリです!!! きっと、スナメリの親子────あっ!? 船員さん、そうなのですか!? 間違い無い。 あれがスナメリ!!! 西瓜! 西瓜! 西瓜が一番に見つけたスナメリです!!!!」 【西瓜】「とても遠くて、鳴き声なんてとても聞こえようもないですが、それでも親子の── あ! そうだ! スマホ! スマホ!!! 写真、写真!!!!!」 ;SE スマホ写真、何枚も 【西瓜】「(一生懸命スマホの写真を撮り続ける呼吸とニュアンス。45秒ほど)──あっ!?」 【西瓜】「あ……((呼吸音)(呼吸音)──あぁ──見えなくなってしまいました。 スナメリの親子は、海にもぐってしまったのでしょうか」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……ああ、もう出てこないのかもしれませんね。 船も方向を変え──どうやら港に戻るようです」 【西瓜】「200頭の群れに会えなかったことは残念ですし、出会えたスナメリと、もっと近くでもっと長く接したかった気持ちもあります。 スナメリに関しましての西瓜はどうやら、西瓜自身でも驚いてしまうほどに欲張りだったようです」 ;‘けれど”からもう嬉しい 【西瓜】「けれど──それでも──ふふっ、うふふふふっ」 【西瓜】「西瓜は先生と一緒にスナメリに──それもスナメリの親子に合いました。 おかあさんと赤ちゃんの小さなジャンプも目にしました。 撮れているかはわかりませんが、写真も──ああ」 【西瓜】「果たして撮れているのでしょうか。随分遠くて、スナメリの動きも早かったので、難しいかとは思うのですが──」 ;SE スマホでフリックを次々して、録った画像を確認していく 【西瓜】「ん……(呼吸音)(呼吸音)──ダメ──(呼吸音)(呼吸音)──これも──(呼吸音)(呼吸音)── あ、これ! ──っ──(ため息)──ダメ、ぶれすぎてます──(呼吸音)(呼吸音)──ううっ──」 【西瓜】「そもそも海しかうつってないのばっかりで──(呼吸音)(呼吸音)──これは……全滅──(呼吸音)(呼吸音)── でも、まぁ──(呼吸音)(呼吸音)──西瓜の視覚センサはしっかり──っ!!!!」 【西瓜】「先生! マスター! これ! これ!!!!!」 【西瓜】「小さいけれどうつっています! スナメリ! 親子!!! 西瓜は! 西瓜は! 西瓜は! 西瓜は!!!」 【西瓜】「西瓜はスナメリを撮りました!!!!!!!!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track5 水平線の丸く見える丘展望館 ;//////// ;7/左 【西瓜】「ああ……」 ;環境音 地球音見える丘展望館(屋上) 【西瓜】「水平線の丸く見える丘展望台── 名は体を表す──日ノ本のことわざにあるとおりですね。 水平線が、地球全部がまるぅく見えます」 【西瓜】「このくらい離れてしまうともう、波の音さえ聞こえなくなるのですね。 聞こえるのはただ、セミたちの声と、風の音だけ……」 【西瓜】「(呼吸。30秒ほど)──夏、ですね、先生。 これが、日ノ本の……いえ、釣子の、夏」 【西瓜】「北琴の夏と釣子の夏は、少し似ているように思います。 気温が高く、けれどもとてもカラリとしている」 【西瓜】「……思い出したら、少し懐かしくなってしまいました。 ここから見るのは、どんな望遠鏡を使っても無理なことでしょうが── 北琴は、仲国は……ここからだと、西北西にあたりますね。ん──」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──森と町と海、ただそれだけしか見えません。 このずうっと向こうに、金澤があり、日ノ本海があり、長鮮半島があり、孛海湾(ぼっかいわん)があり──そこを越えて、ようやく北琴……」 【西瓜】「そう考えると、先生と西瓜は、随分と遠い旅路をご一緒してきているのですね。 ふふっ、西瓜はお供ができましたこと、とても嬉しく感じています。 幾度の視察を繰り返しても日ノ本は、常に新しい顔を見せてくれる、飽きぬ楽しい土地ですけれど」 【西瓜】「先生と一緒に尋ねる日ノ本は、いままでのどの視察より、魅力的で美しい姿を、西瓜に見せてくれました。 その上、音も──」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「西瓜は、音が大好きです。 ですのでいままでも、日ノ本のたくさんの音を楽しんできたつもりでした」 【西瓜】「蒼森の、たくさんの人に踏み固められ、それでもどんどん新雪が振り積んでくる雪道を踏む、あのキシキシとした、小動物の鳴き声のような音」 【西瓜】「深い竹林で笹の葉が風に吹かれてさらさらと囁き合う音。強い風にしなった竹が竹とぶつかり、カァンと響く、びっくりするほど大きく、乾いた、澄み切った音」 【西瓜】「庭園の片隅にひっそりとしつらえられた水琴窟が、水滴の音をさまざまに重ねて奏でる音」 【西瓜】「どれも実に日ノ本を感じる、とても素敵な音でした。けれど、そうした音だけではなく、 釣子電鉄の沿線の、日常の、観光の中にいくらでもころがっているような音たちまでもがこれほど素敵なものだとは、西瓜は気づいていませんでした」 【西瓜】「先生はいかがでしたか? 日ノ本の旅、日ノ本の景色、日ノ本の音── 先生のこころを動かすものがもしひとつでもあったのならば、西瓜はそれが何であるのかを知りたいのです」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ」 【西瓜】「やはり、日ノ本に来てよかったです。 先生とともにこの風を感じることができて、この風景を眺めることができて、西瓜は、とても幸せであると感じています。 もっとも──」 【西瓜】「焼け付くようなこの陽射しのキツさだけは──っ!!!!」 【西瓜】「先生、お肌が赤くなってしまっています! これは……日焼け──肌が火膨れを起こしてしまいかけているということですね」 【西瓜】「先生のお肌の状況に注意できていなかったことを、西瓜は恥ずかしく思います。 いまからでも対処を行い、火脹れの発生を未然に防がねばなりません」 【西瓜】「こんなこともあろうかと、西瓜は保湿できる乳液を用意してあります。 幸いにして、日ももう沈もうとしています。 まずこの乳液でお肌を冷やし保湿して。これ以上の火膨れをふせぎ。 お肌が十分落ち着いてからご入浴いただき。 しかるのち、明日の朝に日焼け止めのオイルを塗り直す──これが、最善の対処ではないかと西瓜は考えます」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──でしたら、ケアをはじめましょう。 先生、まずは首の後から失礼いたします。 乳液をたっぷりめに手にとって──ん──」 ;SE 乳液をたっぷり手にとり→のばす 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)。 うん。では、首の後ろにぬっていきます。アゴを胸につけるようにして、お首を曲げていただけますか」 ;1/前 ;$=SE=乳液ぬり 【西瓜】「ん……$ (呼吸音)(呼吸音)──お肌、ほてってしまっています──$ (呼吸音)(呼吸音) 背中の方まで塗り拡げましょう──$──(呼吸音)(呼吸音)──冷やして、保湿──$ この乳液が、必ず役立ってくれるはずです」 【西瓜】「首筋は……$──(呼吸音)(呼吸音)──ん……こんな感じでどうでしょうか。 少し、呼気(こき)で首筋のお肌を冷やしますね。(ふーーーーっ)(ふーーーーーっ)(ふーーーーーーーーっ)」 【西瓜】「うふふっ、ゾクゾクするということは、冷却がうまくいっているという証拠です。 西瓜は大変安心しました。では、手の方もこの方法を踏襲してやっていきましょう」 ;2/右前 【西瓜】「先生、右手を失礼いたします。……ああ、こちらも赤くなってきてしまっていますね。 たくさん、潤して冷やしましょう」 ;SE 乳液をたっぷり手にとり→のばす 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──っと。 では、いきますね。ん──$ (呼吸音)(呼吸音)──手の甲──$(呼吸音)(呼吸音)── 手首と──$──(呼吸音)(呼吸音)──二の腕……$──(呼吸音)(呼吸音)──腕の、つけね──$──(呼吸音)(呼吸音)──まで」 【西瓜】「ぬれたら、冷やす──(ふーーっ、ふーーーーっ、ふーーーーーーっ、ふーーーーーーーーーーっ)」 【西瓜】「(満足の息)……ふふっ。先生が潤されてらっしゃるのを見て、西瓜もほっとしています。 あとは左腕だけ、きちんとケアしてしまいましょう」 ;SE 乳液をたっぷり手にとり→のばす 【西瓜】「たっぷりしっかり乳液を──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──うん。 では、はじめます」 【西瓜】「$(呼吸音)(呼吸音)──っ──$──(呼吸音)(呼吸音)──っと──(呼吸音)(呼吸音)── で──$……(呼吸音)(呼吸音)……あとは、付け根、で──$──(呼吸音)(呼吸音)──。ふふっ、よさそうですね」 【西瓜】「最後の仕上げにひやし、て──(ふーーーーっ)(ふーーーーーっ)(ふーーーーーーっ)(ふーーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;1/前 【西瓜】「はい、これで随分冷えたしうるおったと思います。 このまま馴染むのを待って────あっ」 ;3/右 (接近囁き) 【西瓜】「ごめんなさい。西瓜、先生のお肌を少し、冷やしすぎてしまったかもしれませんね」 ;1/前 【西瓜】「けれど、乳液がお肌が冷やしうるおし落ち着けるその前に、お風呂などで流してしまっては本末転倒です。 この状況に対応するには──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ!」 【西瓜】「先生。どうぞご安心ください。 西瓜はなかなか素晴らしい解決策にたどり着けたかと思います」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track6 猫吠崎ホテルの足湯でぽかぽか ;//////// ;西瓜と先生、ふたりならびで足湯につかってます ;7/左 【西瓜】「…………ふぅ」 【西瓜】「宿泊先に足湯があることを思い出せてよかったです。 屋根も陽射しをさえぎりますし、ここでしたら日焼けのケアの邪魔をしないで、 先生にあたたまっていただくことができます」 ;足で足湯の音をちゃぷちゃぷ 【西瓜】「(ゆったりとした吐息→一分ほど足湯を堪能する呼吸とニュアンス)」 【西瓜】「……仲国はシャワーが主体です。湯船にたっぷりとお湯を張ってつかること自体が珍しいのですが── この足湯というのも、なかなかに日ノ本独特のものですよね」 【西瓜】「体のほんの一部だけを、それも一番の末端を湯につけておくだけで、これほど体があたたまる…………(ほうっ) これが温泉効果というものなのでしょうか。それともただのお湯をつかっても、同じ効果が出るものなのでしょうか」 【西瓜】「先生はいかがですか? レイルロオドである西瓜と同じく…… ああ──(微笑)──聞くまでもないことだったようですね」 ;7/左 体寄せる 【西瓜】「お顔も体も、ぽーっと赤くなっています。 人間にもレイルロオドにも、足湯は等しく効果を示すもののようですね」 【西瓜】「(嬉しい吐息)……(30秒ほど、静かな呼吸)」 ;SE 少し大きめに足で足湯をぱちゃん 【西瓜】「……今回の視察からも、レイルロオドサミットからも、西瓜はとても── とても多くを学べたように感じています。 素晴らしい出会いがあり、鉄道グッズが沿線地域の魅力そのものを紹介し得る可能性を持つと教わり、スナメリの写真を撮ることも叶い」 【西瓜】「いままで以上に実りの多い視察となったことは間違いなく。 その上、いままでにはまったく学び得なかった大事なことも、西瓜はひとつ、先生、あなたに教えていただけました」 ;7/左 接近囁き 【西瓜】「……あなたとふたりで旅することの、楽しさを」 ;7/左 【西瓜】「西瓜の瞳が見逃すものを、先生は見つけてくれました。 西瓜が興味を抱かぬものに、先生は興味を示されました。 西瓜が通り過ぎかけた小道に、先生は足を止め、西瓜の手を引き踏み入ってくださいました」 【西瓜】「反対に西瓜が、『先生、少しまってください』とお引き止めしたときにはきっと、 西瓜が素敵と感じたものを、先生も喜んでくださいました」 【西瓜】「……先生とふたりで旅をする。 ひとつの場所で、ふたつのたましいが、それぞれにそれぞれの楽しみを見つけ、伝えあう」 【西瓜】「ただそれだけのことが、たったひとりの道連れが、これほどに旅の楽しさをふくらませてくれるだなんて、 西瓜は少しも知りませんでした」 【西瓜】「先生にも、もしも西瓜と同じ喜びを味わっていただけているのであれば、西瓜は──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──ああ」 【西瓜】「とても、とても嬉しいです。 そうなのですね、先生と西瓜の魂は、深く響き合うものを持つから── だから一緒に旅するだけで──いいえ、こうして……」 ;7/左 (密着) 【西瓜】「(静かに満ち足りた呼吸、一分ほど)」 ;SE 足が軽く足湯の水を跳ねさせる、ちゃぽ ;7/左 (寄り添い) 【西瓜】「こうして一緒にいるだけで、しあわせがどんどん湧き出してきます。いまにも溢れ出してしまいそう……」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──あ」 【西瓜】「先生。随分ぽかぽかしてきましたね。うふふっ、ほっぺも真っ赤になって。 そろそろ足湯は終わりにしてもよさそうですね」 ;SE 足湯から足をあげる。 【西瓜】「よいしょ」 ;15/左遠 【西瓜】「先生、足をこちらに向けてください。 西瓜が綺麗にお吹きします」 ;16/左前遠 ;$=SE タオルでふきふき 【西瓜】「まずは左のおみ足を……$──(呼吸音)(呼吸音)──ん……$──(呼吸音)(呼吸音)……$(呼吸音)(呼吸音)── はい、これで綺麗にふけました」 ;10/右前遠 ;$=SE タオルふき 【西瓜】「続いて右のおみ足ですね……んしょ──$──(呼吸音)(呼吸音)──と……$──(呼吸音)(呼吸音)……あと、お指を……$(呼吸音)(呼吸音)──ん──$(呼吸音)(呼吸音)── おしまいです。どうぞ履物を履かれてください」 ;1/前 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──あの、ですね。先生。 長旅で足がお疲れになってらっしゃるようです。 拭かせていただいたふくらはぎ、いくぶん固くなっておりました」 【西瓜】「もし先生がすぐにお休みになられないのでしたら、 お眠りになるまでのその間、西瓜はふくらはぎのマッサージと、 それからお耳掃除とをしてさしあげたく思います」 【西瓜】「この長い視察の間、お耳掃除も、一度もできずじまいになっていましたので……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──はい」 【西瓜】「うふふっ、それでは静かで涼しい休憩室に移動しましょう」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track7 右耳掻きと、両ふくらはぎのかっさマッサージ /(耳掻き、凡天。正統派耳掻き) ;//////// ;このトラック以降ずっと睡眠導入で進めていくので、 ;(囁き)指定あるとこ以外でも大きな声は出さないでの ;お芝居いただけますと嬉しいです ;SE 石を爪で弾く ;1/前 【西瓜】「ふふっ、かっさ石をはるばるもってきた甲斐がありました」 ;環境音 室内空調 F.I. (和室、畳敷き) 【西瓜】「日ノ本語でいえば、『刮目せよ』の『刮』と、日ノ本には無い漢字の、やまいだれの下に沙悟浄の沙と書く『サ』で、 かつ、さ。カッサ。 中国語で言えば、gua shaですね。広く知られた民間療法のマッサージ法です」 【西瓜】「先生、どうぞ枕を置いて横になられてください。 うつぶせになり……そうして、右足を西瓜にどん、とお預けください」 ;1/前→;12/後右遠(頭→足くらいの距離感) 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;$=SE 指マッサージ 【西瓜】「ありがとうございます。では、おみ足を失礼して── $(呼吸音)──$(呼吸音)──ああ、やはりかなりふくらはぎがこわばってしまっていますね」 【西瓜】「ですので、カッサでほぐします。 肌表面を傷つけないよう、まずは香油を塗り込みましょう──」 ;SE 瓶いりの香油を手にとり、広げる 【西瓜】「これは Bai ai hao──シロヨモギの香油です。 血液の循環を促し、発汗、解熱の作用があるといわれています。 また、肩こりや腰痛の痛みを和らげるともいわれていますので、ふくらはぎマッサージにもぴったりの精油です」 ;$=SE 精油塗り 【西瓜】「では、塗り拡げます。ん……$(呼吸音)(呼吸音)──両手で、たっぷり──$(呼吸音)(呼吸音)──もみこむように──$(呼吸音)(呼吸音)──丹念に──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「ああ、さわやかでとても良い香りです。 この香りだけでも、リラクゼーション効果を得られそうです」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──肌に精油が馴染みましたら、このカッサ石をつかって、かっさマッサージをやっていきます。 一番最初は少しだけ、ひんやりするかもしれません」 ;$=SE =かっさマッサージ 【西瓜】「では、いきますね。 右足のふくらはぎを、足首側から膝側に──$(呼吸音)(呼吸音)。滞っている血流を──$(呼吸音)(呼吸音)──優しく押し流す──$(呼吸音)(呼吸音)──イメージで──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「うふふっ、先生、心地よさそうです。 ふくらはぎのこわばりも、あきらかにやわらいできています」 【西瓜】「この調子で続けていきましょう。ん……$(呼吸音)(呼吸音)……っ──$(呼吸音)(呼吸音)──んしょ──$(呼吸音)(呼吸音) ……っと──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「汗がでるのは──$(呼吸音)(呼吸音)──血流が──$(呼吸音)(呼吸音)──良化している──$(呼吸音)(呼吸音)──その証、です──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「そうして、よくなった血流は──$(呼吸音)(呼吸音)──先生のお体、全体へ──$(呼吸音)(呼吸音)──流れ、めぐって──$(呼吸音)(呼吸音)──体を、内側から──$(呼吸音)(呼吸音)──あたためて、くれますから──$(呼吸音)(呼吸音)」 ;SE stop ;12/後右遠→;14/後左遠 【西瓜】「右ふくらはぎはほぐれましたね。 それでは今度は、同じ流れで左のふくらはぎをかっさしていきます」 ;$=SE =かっさマッサージ 【西瓜】「力をぬいて、リラックスして──$(呼吸音)(呼吸音)──こちらも、押して、こすっていきます──$(呼吸音)(呼吸音) 足首から膝、膝からももに──$(呼吸音)(呼吸音)。押して、こすって──$(呼吸音)(呼吸音)──優しく流す──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「先生も、イメージしてください……$(呼吸音)(呼吸音)……足に淀んだ、疲れやおりが──$(呼吸音)(呼吸音)──かっさによって、くだからて──$(呼吸音)(呼吸音)……とどこおっていた、流れが、よくなる──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「そうして体の、すみずみにまで──$(呼吸音)(呼吸音)──血液が、酸素が──$(呼吸音)(呼吸音)──あまねく、わたっている──$(呼吸音)(呼吸音)──体全部が、軽くなる──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「イメージをして──$(呼吸音)(呼吸音)──力を抜いて──$(呼吸音)(呼吸音)──体をゆだねて──$(呼吸音)(呼吸音)──カッサのリズムに──$(呼吸音)(呼吸音)──いきを合わせて──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「(30秒ほど、リズミカルな呼吸とニュアンス)」 【西瓜】「はい。おしまいです」 ;SE stop 【西瓜】「それでは先生、左半身を下にして、右のお耳を上へと向ける姿勢に寝転び直してください」 ;14/後左遠→;3/右 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──そうそう、その感じ。お上手です」 ;SE 耳触る 【西瓜】「あ……ふふっ、お耳もぽかぽかになっていますね。せっかくですし、お耳にも香油を軽く塗り込んでから、お掃除しましょう」 【西瓜】「ん……」 ;SE 耳元でオイル瓶ちゃぷちゃぷ 【西瓜】「っと」 ;SE オイル少量手に取り→伸ばす ;$=SE 耳にオイル塗り 【西瓜】「それじゃあ、浅いところに塗っていきます。 ん……$(呼吸音)(呼吸音)──っと、耳たぶ──$(呼吸音)(呼吸音)──お耳の裏側──$(呼吸音)(呼吸音)──穴の、ふ、ち──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「そしたら精油をなじませますね。お耳をぎょうざみたいに畳んで──$──ギューっ (そのまま10秒ほどキープ)──ぱっ!」 ;3/右 (吹きかけ) 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーーーっっ)」 【西瓜】「これでお耳もほぐれたかなって思いますから、耳掻きをしていきましょう。 日ノ本の伝統的な、竹と凡天の耳掻きをつかって、すすめます」 【西瓜】「では、いきますね。浅いところのふちからだんだん、内側に……」 ;SE 耳掻き浅い(継続) 【西瓜】「かりかり、こりこり──(呼吸音)(呼吸音)──じわじわ、ゆっくり──(呼吸音)(呼吸音)── っていうか、これ──(呼吸音)(呼吸音)──これも、かっさになりますね──(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「竹の弾力をかるぅく活かして──(呼吸音)(呼吸音)──耳のよごれを、とりながら──(呼吸音)(呼吸音)── 薄いところを、さわさわ押して──(呼吸音)(呼吸音)──淀んだ血流、流す、みたいに──(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「(集中して耳掻きする息とニュアンス、60秒ほど)」 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──っと、ふう。 浅い所はこれで綺麗にできたかと、西瓜は判断いたします」 【西瓜】「それでは続けて、深いところにいきましょう。 先生どうか、頭を動かさないでくださいね──ん……」 ;SE 耳掻き(深)継続 【西瓜】「……(呼吸音)(呼吸音)──ああ……(呼吸音)(呼吸音)──こちらには、なかなか──(呼吸音)(呼吸音) 大きな、よごれが──(呼吸音)(呼吸音)──見えます、ね──(呼吸音)」 【西瓜】「無理は決して、しませんけれど──(呼吸音)(呼吸音)──西瓜は、比較的──(呼吸音)(呼吸音)──きちょうめん、ですので──(呼吸音)(呼吸音)──とれる、ようなら──これは、きっちり──(呼吸音)(呼吸音)──お掃除、して──ん……(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「(丁寧に慎重に、大きな塊をとろうとする息とニュアンス、40秒ほど)──あ」 【西瓜】「乗った──ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──っと──もう、ちょっと──(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)──!」 【西瓜】「ふうっ、大きいのがとれました。西瓜は大変に満足です」 【西瓜】「(ふっ! ふっ! ふーーーーーーーーっ)」 【西瓜】「あともう少し、目立っているのだけとってしまいましょう。 じっと、じいっと、もう少しだけ──っ……(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「日ノ本式の──(呼吸音)(呼吸音)──竹の、耳掻きは──(呼吸音)(呼吸音)── 仲国に多い──金属製と──(呼吸音)(呼吸音)──特徴が、ちが、って──(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「ほんのわずかな──(呼吸音)(呼吸音)──力、でも──(呼吸音)(呼吸音)──敏感にしなって──(呼吸音)(呼吸音)──応え、ますので──(呼吸音)(呼吸音)──この特徴、を──(呼吸音)(呼吸音)──西瓜は、上手に──(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「活かして、いきたく──(呼吸音)(呼吸音)──ん……(呼吸音)(呼吸音)── (30秒ほど、仕上げの掃除な感じの息とニュアンス)──うん」 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!)」 【西瓜】「大変よろしくできました。西瓜はこの上なく満足です」 【西瓜】「あとは、凡天。これでお耳をさらにほぐしつつ、ちいさな汚れを取り去りましょう」 【西瓜】「くすぐったいかもしれません。声は出しても平気ですので……」 ;SE 凡天掃除 【西瓜】「(凡天でしあわせそうにゆったり耳掃除する息とニュアンス)──ふふっ、はい、おしまいです」 ;SE stop 【西瓜】「日ノ本式は日ノ本式で、非常にすぐれたシステムですね。 多少は慣れてきましたので、左耳ではもっと上手に、先生のお耳をお掃除できるかと、西瓜は判断いたします」 【西瓜】「ですので、体を入れ替えましょう。 今度は左のお耳を上に──」 【西瓜】「西瓜の声にあわせて動いてくださいね。 いきますよ、せーの」 ;3/右→;1/前→;7/左 【西瓜】「ごろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track8 西瓜の左耳掻きと、顔かっさ/(耳掻き、凡天。正統派耳掻き) ;//////// ;7/左 【西瓜】「先生、とてもお上手です。こちらのお耳にもほんのり精油を塗り込んで──」 ;環境音 F.I. ;SE 耳元でオイル瓶ちゃぷちゃぷ 【西瓜】「ふふっ、血流をうながしてからはじめましょう」 ;SE オイル少量手に取り→伸ばす ;$=SE 耳にオイル塗り 【西瓜】「それじゃあ、浅いところに塗っていきます。 ん、しょ──お耳の裏に──$(呼吸音)(呼吸音)──付け根に──$(呼吸音)(呼吸音)──耳たぶ──$(呼吸音)(呼吸音) ん……ふちをぐるりで──$(呼吸音)(呼吸音)──じわじわ、じわじわ──$(呼吸音)(呼吸音)──穴の方に……と──$(呼吸音)(呼吸音))」 【西瓜】「お耳、畳んでなじませますね。押し付けて〜──$──ギューっ (そのまま10秒ほどキープ)──ぱ!」 ;3/右 (吹きかけ) 【西瓜】「(ふーーーーっ)(ふーーーーーっ)(ふーーーーーーーーーっ)──うふふっ」 【西瓜】「ほぐれたお耳を、ゆっくりお掃除していきます。 西瓜はさきほどまでの経験で、竹の耳掻きの使い方への理解を深めておりますから、先生、どうぞご期待ください」 ;7/左 接近囁き 【西瓜】「それでは、ゆるゆるはじめましょう」 ;SE 耳掻き浅(継続) ;7/左 【西瓜】「浅いところを──さきほどは……(呼吸音)(呼吸音)──おそるおそるで、すすめました、が──」 ;SE 耳掻き浅い(継続) 【西瓜】「耳掻き、自体の──(呼吸音)(呼吸音)──弾力、を──(呼吸音)(呼吸音)── 上手に、つかって──(呼吸音)(呼吸音)──かける力は──(呼吸音)(呼吸音)──最小限、で──(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「それでも、こんなに──(呼吸音)(呼吸音)──お耳の、よごれが──(呼吸音)(呼吸音)── 綺麗に、そうして、かんたんに──(呼吸音)(呼吸音)──どんどん、とれて──(呼吸音)(呼吸音)──西瓜も、大変──(呼吸音)(呼吸音)──ここちいい、です。ん……」 【西瓜】「(慣れてきた自分にうきうきしながら耳掻をきする息とニュアンス、60秒ほど)」 ;SE ‘ふふ”でstop 【西瓜】「(呼吸音)(呼吸音)──ふふっ。 (ふーーーーーーーっ)(ふっ!)(ふっ!)」 【西瓜】「ん……(耳の穴をじっくり眺め回す息とニュアンス)──うん。 ここも大変よくできました。残す所は、こちらのお耳の穴の深い所だけですね。──(呼吸音)──あら」 ;7/左(ささやき) 【西瓜】「先生、もうお眠りになられたいのですね」 ;7/左 【西瓜】「眠たくなったら、どうぞそのまま眠ってしまってください。 西瓜は必ず、先生の安らかな眠りをお守りいたしますから──あ、そうだ」 【西瓜】「おやすみになられるまえに、まぶたの上とアゴのリンパと──そこもかるぅくカッサしましょう。 おめめとお顔のつかれがとれて、おやすみがきっと、もっとやすらかになるはずです」 【西瓜】「先生は動かれないで大丈夫です。ぜぇんぶ、西瓜におまかせください」 ;SE オイル手にぬりひろげ ;$=SE セリフ合わせ 【西瓜】「そのまま。そのまま。動かずに。 シロヨモギの精油を、まず両まぶたと──$──(呼吸音)(呼吸音)── それから、ほっぺと──$(呼吸音)(呼吸音)──顎のラインと──(呼吸音)(呼吸音)── おまけで、おでこに──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「それでは、やさしくカッサしますね。 まずは、まぶたを、右から──$(呼吸音)(呼吸音)──左──$(呼吸音)(呼吸音) 左──$(呼吸音)(呼吸音)──また右──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「目のフチをぐるり──$(呼吸音)(呼吸音)──なぜるみたいに──$(呼吸音)(呼吸音)── 右──$(呼吸音)(呼吸音)──左──$(呼吸音)(呼吸音)── 左──$(呼吸音)(呼吸音)──右──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「そのままおでこも、いいこいいこでカッサしましょう。 いいこ、いいこ──$(呼吸音)(呼吸音) いいこ、いいこ──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「あたまのつかれが──$(呼吸音)(呼吸音) 抜けていきます──$(呼吸音)(呼吸音) いいこ、いいこ──$(呼吸音)(呼吸音) いいこ、いいこ──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「それから、ほっぺ──$(呼吸音)(呼吸音) ぐるぐるぐるぐる──$(呼吸音)(呼吸音) まわすみたいに──$(呼吸音)(呼吸音) もみこむように──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「右のほっぺに──$(呼吸音)(呼吸音) 左のほっぺ──$(呼吸音)(呼吸音) もいちど左で──$(呼吸音)(呼吸音) 右にもどって──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「最後に、アゴ──$(呼吸音)(呼吸音) ゆるゆる、なぜなぜ──$(呼吸音)(呼吸音) かるく、かるうく──$(呼吸音)(呼吸音) すべらせ、て──$(呼吸音)(呼吸音)」 【西瓜】「リンパにたまった──$(呼吸音)(呼吸音) 老廃物を──$(呼吸音)(呼吸音) 崩して、ながして──$(呼吸音)(呼吸音) リフレッシュ、して──$(呼吸音)(呼吸音)」 ;7/左 接近囁き 【西瓜】「先生、お疲れ様です。 お顔、スッキリとされましたか? あら──(呼吸音)──ふふっ」 ;7/左 【西瓜】「本当におつかれなんですね。 それでは西瓜は、先生のお耳の深いところは、静かに、静かにお掃除しましょう」 【西瓜】「ん……」 ;SE 耳掻き(深・継続) 【西瓜】「(息とニュアンスだけで、180秒ほど、深いところの耳掻きを丁寧にお願いいたします)」 ;SE stop 【西瓜】「ん。…… (ふーーーーーーーーーーーーーーーーーっ)。あとは、凡天」 ;SE 凡天で耳掃除(継続) 【西瓜】「(凡天で柔らかに丁寧に耳掃除を仕上げる息とニュアンス、90秒ほどお願いいたします)」 【西瓜】「……うん。(ふっ!)(ふっ!)──うふふっ、ふ……ぁ──(小あくび)」 【西瓜】「あぅ……西瓜も先生にひっぱられてしまったようです。 とてもとても眠たくて……ふぁ──これは──少し仮眠をしないと、判断力が低下してしまうかもしれません」 【西瓜】「……ただ楽しくて、しあわせで──きっと、はしゃぎすぎてしまったのでしょうね。 普段の西瓜ではありえない……ああ、いえ──普段どおりの西瓜でなんて、いられるはずもありませんでした」 ;7/左 (囁き) 【西瓜】「だって、先生。あなたと一緒なのですから」 ;7/左 【西瓜】「ぁ──ふ──(大あくび)」 【西瓜】「おやすみなさい、だいすきな、先生」 ;眠い 【西瓜】「西瓜も……もう起きて──いられま……せん。んっ……(小あくび)──先生、どうか……あなたの……となり、で…… ん──ほんの……少し、だけ──眠りの……おとも……おとも、を──」 【西瓜】「ぁ、ふ──ん……あなたが……目覚め、る……その前……に、は──ん── 必ず……西瓜、は……起き出し、て……ん── あなたの、目覚め……めざめ……めざめ、を…………」 【西瓜】「(寝入りばなの寝息&ニュアンス・60秒)」 【西瓜】「(寝入りばなの寝息&ニュアンス・60秒)」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track9 西瓜とうたたね ;//////// 【西瓜】「(穏やかな寝息、ニュアンス少なめ)*一分間」 【西瓜】「(穏やかな寝息、ニュアンス多少)*一分間」 【西瓜】「(穏やかな寝息、ニュアンスなし、息のみ)*一分間」 【西瓜】「(穏やかな寝息、ニュアンスなし、息のみ)*一分間」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track10 Q&Aコーナー/(おまけ) ;//////// ■以下のセリフはあくまでガイドです。 Q&Aだけ全問こなしていただけましたら、他のすべては"伊ヶ崎さんのトーク"で自由にいただけましたら、とても幸いに存じます! 【伊ヶ崎】「蓄音レヱル。仲国鉄路総公司 東富4 2000専用レイルロオド、西瓜、おまけコーナー」 【伊ヶ崎】「こんばんわ。レヱル・ロマネスク、西瓜ちゃん役の声優、伊ヶ崎綾香です。このコーナーでは、わたし、伊ヶ崎綾香が、伊ヶ崎綾香として、みなさんからいただいたご質問に自由にお答えさせていただきます」 【伊ヶ崎】「それじゃあさっそくお答えしましょう、まずは最初のご質問」 【伊ヶ崎】「Q:伊ヶ崎さんといえばバイノーラルボイスドラマの女王! ですよね。その伊ヶ崎さんが西瓜ちゃんと地上波のアニメにご出演されるということで、とても嬉しくわくわくしてます。アニメの収録って、どんなでしたか? 印象にのこってることとかあったら、教えてもらえると嬉しいです!」 【伊ヶ崎】「(自由に回答をお願いします)」 【伊ヶ崎】「――って感じでしたね〜。ご質門ありがとうございました。 続いてのご質問は、こちらにしましょう!」 【伊ヶ崎】「Q:西瓜ちゃんは仲国のレイルロオドだそうですが、仲国語のセリフとかあるんでしょうか!? もしもあるなら、そのセリフってどういう風に演じましたか? 教えてください!」 【伊ヶ崎】「(自由に回答をお願いします)」 【伊ヶ崎】「――です。 さて次のご質問は……っと、もうお時間みたいですね、残念。 これが最後のご質問になります。 おたよりをくださったのは、神奈川県におすまいの尾張Z斗さんです。お便りありがとうございます」 【伊ヶ崎】「Q;『西瓜ちゃんを演じる伊ヶ崎綾香さんへ質問です。 今まで鉄道や旅にまつわる思い出で、何か印象深いことはありましたか??』」 【伊ヶ崎】「(自由に回答をお願いします)」 【伊ヶ崎】「です! っと……ここで時間切れになっちゃいましたね。残念。 たくさんのおたより、本当にありがとうございました!」 【伊ヶ崎】「西瓜ちゃんが釣子を訪ねて、その音風景を先生──あなたと一緒に探し歩いた、 『蓄音レヱル 仲国鉄路総公司 東富4 2000専用レイルロオド 西瓜』いかがでしたでしょうか? 貴方の癒やしの、眠りのおともになれそうだったらうれしいです」 【伊ヶ崎】「それでは、また。次の駅でもお会いしましょう」 【伊ヶ崎】「レイルロオド・西瓜役、伊ヶ崎綾香でした! 明日の朝へ――『出発、進行』」