せーんぱいっ。 おはようございます。 待ち合わせの時間には間に合いましたけどー…。 先輩、何時(なんじ)くらいにきたんですか? 結構待たせちゃいました? …ふふ。 …いやいや、なんでもないです。 ただ、前にもこんな会話した気がするなー…って。 今日はちゃんとしたデートっていう違いはありますけどね。 …というか。 先輩、私服だとイメージ変わりますねぇ。 なんだか新鮮だー…。 へ? 私の服? …うん。 まぁ、デート…ですからね。 さすがにちょっとはおしゃれしてこようかなー…と。 …もー! う、る、さいなぁ! そんなに褒めなくてもいいですから! …かわいいのなんて、当たり前です。 だって、早起きして着ていく服選んだんだもん…。 本当は先輩より早く着いているつもりだったのに、ぎりぎりまで悩んで、ですね…。 それに、髪だって結構がんばって…。 もー、違うんですって! 髪型がかわいいのも知ってますから、わざわざ言わなくても大丈夫ですっ! …ありがとうございます。 …そうですよー? 先輩とのデートのために、苦手な早起きをがんばったんです。 かわいい後輩に感謝してくださいね? はぁ…。 なんだか調子狂うなあ。 今更デートくらいでこんなに照れるはずじゃなかったんですけど…。 …ほら、行きましょう? はい、手。 …どうしたんですか? そんな不思議そうな顔して。 手、つながないんです? …くすくす。 先輩が照れるポイントもよくわからないですね。 今更、手をつなぐくらいで照れなくても。 ほらほら。 先輩がぼーっとしているうちに先に行っちゃいますよー? はぐれないように、手、つないでてください?